2023年11月28日火曜日

サッカーのシンデレラストーリー メッシアス、清原翔平、クリバリ、マイズ・フィップス

■2022/02/12 レジェンドがアマチュアから発掘したメッシアスが大出世
■2017/03/11 サッカーのシンデレラストーリー 清原翔平がJ1デビュー
■2017/06/20 ホームレスから成り上がった?ママドゥ・クリバリ
■2017/02/16 11部相当からいきなりトップへ?マイズ・フィップスに注目
■2017/04/09 レスターが“ニュー・ヴァーディー”ジョシュ・ゴードンを獲得


■2022/02/12 レジェンドがアマチュアから発掘したメッシアスが大出世

 サッカーにおける最近のシンデレラボーイは?と検索すると、<【コラム】底辺から築いたシンデレラストーリー、一面を飾った元配達員ジュニオール・メッシアス|セリエA>(2021/12/4(土) 18:31配信)という記事が出てきました。
 まず、このジュニオール・メッシアスの活躍の話から。UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)では、アトレティコ・マドリー戦で決勝点を上げ、続くセリエAのジェノア戦(3-0で勝利)において、ミラン移籍後、初先発を果たし、いきなり2得点しています。
 1つ目の試合は、2013年11月以来となる、ACミランのチャンピオンズリーグ勝利だったというのも驚きですね。長く低迷していたようです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae1a9bbcd83eb765ee7a87725a077058a9a225f4

 このジュニオール・メッシアス(メシアスとも)ですが、ブラジルのベロオリゾンテ生まれ(1991年5月13日)。クルゼイロの下部組織で数カ月プレーした程度で、サッカーを中心に生活しておこうとは思っていなかったそうです。
 その後、今から10年前、イタリアのトリノのバリエラ・ディ・ミラノ地区へ移住すると、工場でレンガ洗浄の仕事を始めます。レンガ1個につき20セント(約25円)の収入だったそうです。なぜイタリアに来たのかは書かれていなかったものの、たぶん出稼ぎ的なものでしょうね。
 この頃もサッカーはしていたようですが、とりあえず、全然サッカーでの成り上がりは考えていなかった模様。ところが、転機が訪れます。

<メッシアスは、新たなチームメートとなるペルー人移民のグループに誘われ、アマチュアリーグUISPトリノのスポルト・ヴァリケでプレーを始めるとともに、配達員としての定職も与えられた。こうして彼は、キエーリやピーノ・トリネーゼのエリアで冷蔵庫の配達に従事するようになった>
<2015年のある日、メッシアスは今後もイタリアで暮らしていくための許可証を手にすると、その翌日、元トリノ指揮官エツィオ・ロッシから連絡が届いた。UISPの試合を視察したエツィオは、カンピオナート・エッチェッレンツァ(イタリア5部)のカザーレへ24歳のメッシアスを入団させようと考えていたのだ>

 ただし、提示された給料は月給700ユーロ(約9万円)で、ブラジルにいる妻や息子の生活を支えなければならないため無理でした。それでも、元トリノ指揮官エツィオ・ロッシが熱心に誘い、「君のために月給1500ユーロ(約19万円)の契約を用意した。これからはカルチョのことだけを考えれば良い」と条件を改善してくれたそうです。ここからどんどん出世していきました。

<エッチェッレンツァのカザーレで21ゴールをマーク。翌年はセリエD(イタリア4部)のキエーリで14得点を記録し、次の移籍先のゴッツァーノではチームをセリエC(イタリア3部)昇格へ導いた。そして2019年夏、セリエBクロトーネの一員となると、チームが昇格した翌年の9月20日、まさにスタディオ・マラッシのジェノア戦においてセリエAデビューを飾り、翌月25日のカリアリ戦でセリエA初ゴールもマークした。(引用者注:その後、さらにACがミランに移籍)>

 Wikipediaでは、アマチュアチームでの噂を聞きつけたトリノOBのレジェンド、エツィオ・ロッシの目にとまり試合後、「彼のような選手がこんなところにいちゃいけない」と進言し、下部リーグのクラブとの契約にこぎつけた…という書き方をしていました。


■2017/03/11 サッカーのシンデレラストーリー 清原翔平がJ1デビュー
 日本ではあまり飛び級的な成り上がりの話は聞かず、苦労人的なものの方が多いと思います。セレッソ大阪の 清原翔平もそんな感じです。

 JFL社員選手からJ1へ。C大阪・清原翔平、30歳目前で1部デビュー果たした苦労人の足跡 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年03月10日 (取材・文:藤江直人)

 札幌大学を卒業して8年目、プロになって5年目、セレッソの一員になって2年目、6月25日には30歳の誕生日を迎えるというタイミングの3月4日、途中交代で清原翔平はJ1デビューを果たしました。中盤の右サイドでの投入です。

 清原は札幌大学からJFLのSAGAWA SHIGA FCへ加入。社員選手でアマチュアだったとはいえ、JFLの強豪でもあったSAGAWA SHIGA FCはサッカーに専念できる環境が整えられている良いところではありました。

「仕事といっても、年末の忙しい時期に商業施設へ行って、佐川急便のトラックの到着を待って、積まれていた荷物を配る内容だったので。あとはある程度免除されていたというか、基本的にはかなり優遇されていたと思います。サッカーにほぼ集中できていたので」

 チーム得点王になり、リーグのベストイレブンにも選出されるなど、プレーでは順調でしたが、何とこの恵まれていたチームが突然なくなります。2012シーズン年限りでSAGAWA SHIGA FCが活動を休止、実質的な廃部となったのです。
 シーズン終盤に古傷でもある右足小指のつけ根を疲労骨折していたこともあり、「いままでのサッカーに関係することでは、自分のなかでは一番衝撃的でした」とのこと。
 サッカーを続けるかどうかすら迷ったものの、いくつか届いたオファーのなかから、唯一、プロ契約を提示してきたのが当時JFLのツエーゲン金沢。
 SAGAWA SHIGA FCが優勝しても上のカテゴリーは目指さない方針だった一方、ツエーゲンは上を目指していました。ここでプロになります。
 このオファーがなかったら、「(いまの僕は)なかったと思う。どうなっていたかはわからないけど、教職を取り直して、おそらくは学校の先生をやっているかもしれませんね」としていました。


 ツエーゲン金沢でも 清原翔平は活躍。チームトップの13ゴールをあげて、再びリーグのベストイレブンに選出。
 クラブも翌2014シーズンから創設されるJ3への参戦が決定し、ここで優勝。清原も 再びチームトップとなる9ゴールをあげました。
 J2でツエーゲンは前半戦こそ首位に立つ快進撃を見せながら後半に失速して12位。破格の5年契約でまだ3年も残っていた清原にセレッソからオファーが届きました。

 悩んだ末に、J1を狙えるセレッソ大阪への移籍を選択します。そして、昇格プレーオフで決勝ゴールを奪うという、重要な役割を果たしたようです。

 ベテランでも活躍し続ける選手というのは、国内外でいます。さらに言えば、30代をすぎてピークを迎える選手というのもまれにいます。清原にもまだまだチャンスがあると思われます。


■2017/06/20 ホームレスから成り上がった?ママドゥ・クリバリ

 イタリア・セリエAから2部に降格することが決まっているペスカーラのMFママドゥ・クリバリに、ユベントス移籍の噂が浮上しているという話。
 この移籍そのものはアマチュアからいきなり…というものではなく、ちょっと違ったタイプのシンデレラストーリーです。

 「ネクスト・ポグバ」とも称されているセネガル出身のクリバリは、"家族にも内緒で家を飛び出し、バスと船でヨーロッパに渡"りました。
 そして、"イタリアで複数クラブのトライアルを経てプロとなって、昨年ペスカーラで注目を集めるようになった"ところ。現在もまだ18歳という若い選手です。

 本文には「ホームレス」という言葉はなかったものの、 タイトルはホームレスからユーベに大出世? 18歳セネガル人MF、超エリートとトレードか フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年06月16日 でした。
 同じくタイトルにある「超エリートとトレードか」というのは、かつてインテルやミランなどで活躍したアンドレア・ガンツの息子であるFWシモーネ・アンドレア・ガンツとのトレードが噂されているため。
 ガンツには気の毒な対比のされ方ですけどね。


■2017/02/16 11部相当からいきなりトップへ?マイズ・フィップスに注目

 まだ、決定ではないものの、もし実現すればエキサイティングな話。

11部から一気にプレミアリーグへ!? 18歳FWがWBAに1週間の練習参加 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年02月14日

 18歳のFWマイズ・フィップスは、イングランド11部相当のパジェット・レンジャーズの所属。
 イングランド7部相当のヘドネスフォード・タウンからアーセナルに移籍した20歳のDFコーエン・ブラモールが話題になったのですが、11部相当というのは、当然さらに下。
  ブラモールのヘドネスフォード・タウンは、ノーザン・プレミアリーグの所属。このリーグの下には地区別に分かれた複数のリーグが存在し、そのうちの一つであるミッドランドフットボールリーグというのがあります。
 このリーグがまたプレミア部門、リーグ1、リーグ2、リーグ3の4カテゴリーに分かれており、今回のフィップスが所属するパジェット・レンジャーズはこのうちのリーグ2に所属するクラブだそうです。

 で、 この11部相当のところでプレーするフィップスが、トップであるプレミアリーグのウェスト・ブロムウィッチ(WBA)に練習参加することになったというのが、今回のニュース。13日に英紙『バーミンガム・メール』が報じています。
  契約したとしても、ウェスト・ブロムウィッチの下部組織所属とのことですが、ワクワクする話です。


■2017/04/09 レスターが“ニュー・ヴァーディー”ジョシュ・ゴードンを獲得

 アマチュアからの転身で成功した選手の代表格は、レスター・シティのエースであるジェイミー・ヴァーディーでしょう。7部相当のリーグにいたストックスブリッジ・パーク・スティールズの所属していたものの、イングランド代表に呼ばれるまでになりました。

 そのレスターが、7部に相当するリーグ所属のスタッフォード・レンジャーズから22歳の若手FWジョシュ・ゴードンを獲得。“ニュー・ヴァーディー”の登場かと注目されています。
 ゴードンは、ストーク・シティの下部組織で8年間プレーしていたそうです。おそらく、ストーク・シティでは評価されなかったために、トップには行けなかったのでしょう。逆転ストーリーになっています。

 なお、記事タイトルは 「7部から22歳FWを獲得か」という曖昧なものになっていますが、ゴードンは自身の『フェイスブック』で「イングランド王者であるレスター・シティと契約したことをようやく発表でき、うれしく思う」とつづっているそうですので、移籍決定ということで良いと思われます。
(レスターに“新ヴァーディー”加入へ。7部から22歳FWを獲得か フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年04月08日より)

2023年11月25日土曜日

日本人選手がシュートが下手な理由を論文で明らかに 富岡義志雄教授(東京経済大学)

2022/05/15 見直して再投稿
■2015/10/23 日本人選手がシュートが下手な理由を論文で明らかに 富岡義志雄教授(東京経済大学)
■2017/09/04 タトゥー1つで身体能力が3~5%も低下、発汗機能や体温調節機能を阻害
■2015/9/18 サッカーは運動量が多いほど勝てる…は本当か? 日本と海外で違い



■2015/10/23 日本人選手がシュートが下手な理由を論文で明らかに 富岡義志雄教授(東京経済大学)

 <ゴールを決められる選手と決められない選手の違いはどこにある?>(フットボールチャンネル 2015年10月23日(Fri)11時27分配信 text by 木之下潤)によると、『得点力アップのためのヒント』という論文が出されたそうです。これはおもしろいですね。興味ありますわ。
 『得点力アップのためのヒント』という論文を発表したのは、東京経済大学のサッカー部の監督を務める富岡義志雄教授。2011年2月に発表された論文だそうです。

 よくありがちな「ぼくはこう思う」的な話は、はっきり言って信頼性が低いんですよね。なので、興味があるのはなるべくデータ的な裏付けがある部分です。まず、以下のところは「そう言っていた」という話だけです。

「とある本に、こんなことが書かれていました。ストイコビッチが名古屋グランパスエイトで日本人選手に対し『なぜパスをするたびに毎回止まってしまうのか。それでは相手にパスが読まれてしまうだけでなく、次の動き出しも遅れ、試合の流れが止まってしまう』と指摘したことがあると」

 ただ、ここから日本人選手のキックと、海外の選手のキックが異なるのではないかと考察。実際に蹴り方が異なるようで、違いについて説明されていました。

<日本人はキックの際、一連の動作で立ち足に重心をかけ続けているから次の動作が遅れる。重心を蹴り足と同じように前方へと移動させたら次の動作へスムーズに移行できる。
 論文には、日本人選手と海外の選手のインステップシュートのフォームを比較した表が記されている。そのなかには、おもしろい違いもある。『蹴り足の軌道』では、日本人はボールが上方に上がりやすく、海外の選手は低い弾道で飛ぶ特徴があるとか。ほかにも、『腰の動き』では、日本人選手は動かさず、海外の選手は捻るため、イメージとしては腰で蹴る感覚だとか>

 よりデータらしいデータも出てきます。2002年と2006年のワールドカップで得点となったシュートコースのデータを見ていました。これによると、得点となったシュートでは、海外の選手のキックの特徴が出たものが多かったそうです。

<ポイントは『高さ』だ。肩から上、腰から肩、腰より下で調べると、両大会とも70%以上、腰より下の低い弾道でネットをゆらしている。
 元ブラジル代表のジーコが「シュートはゴールにパスをするように打つのが基本」だとアドバイスをしていたことは有名だ。それと同様、データからもわかる通り、低い弾道の方がGKも防ぎにくいようだ。
 この前に、インステップシュートのフォームの違いに触れたが、『低い弾道』のシュートが蹴れる海外の選手が確率高くゴールを奪えているのはデータにも表れている>

 低い弾道の方が良いというのは、野球のホームランみたいな、よくあるド派手なシュートはダメな典型ってことですね。
 だいぶうろ覚えですが、昔、日本代表の経験もある望月重良選手がゴール左上隅に、柔らかく回転しながら曲がるシュートを打ち、キーパーにセーブされたことがありました。良いシュートでGKがナイスセーブ!という場面だったのですが、解説していたセルジオ越後さんは、「これはGKの見せ場を用意するためのシュートだ」といった趣旨のことを言っていたんですよ。
 つまり、見た目は良いシュートに見えるものの、意外にゴールキーパーが対応しやすい、ゴールの可能性の低いシュートだということでしょう。このシュートのことを思い出しました。この解説をしたセルジオ越後さんもブラジルですね。

 上記以外の話もおもしろいものばかりだったんですが、記事できちんとしたデータに触れていたのは残念ながらここだけでした。もっと知りたくなる論文です。




■2015/9/18 サッカーは運動量が多いほど勝てる…は本当か? 日本と海外で違い

  "J1リーグはファンに対して新たな情報提供サービスを始めた"そうです。

-----引用 ここから-----
 最新鋭のトラッキングシステムを利用して選手やチームの走行距離とスプリント回数を解析、そのデータを情報サイト『Jリーグ.jp』で見ることができるのである。

トラッキングシステムは軍事技術のミサイル自動追尾のシステムを応用したもの。メインスタンドに設置された2台の専用カメラがピッチ上のすべての動きを追尾することで、選手の走行距離やスプリント回数がデータ化され、数字として示すことができるのだ。

(略)トラッキングシステムが示す「走行距離」はいうまでもなく選手が試合中にプレーで移動する距離のこと。多ければ運動量が多いことを意味する。また「スプリント回数」は時速24km以上で走った回数を示す。時速24kmとは、400mを1分で走るスピード、100mでは15秒、50mでは7.5秒。これよりも速いスピードで走らないとスプリントとは見なされないわけだ。

Jリーグのデータで判明!選手の運動量とチーム成績は無関係!?|SPORTS セカンド・オピニオン|ダイヤモンド・オンライン  相沢光一 [スポーツライター]【第355回】 2015年7月14日
http://diamond.jp/articles/-/74856?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor
-----引用 ここまで-----

 運動量が多いサッカーは、大好きです。ところが、以下のような結果になってしまいました。

-----引用 ここから-----
ファーストステージを優勝した浦和の1試合あたりの平均走行距離は113.189kmで18チーム中9位。同じく1試合あたりのスプリント回数は165回で8位と、ともに真ん中あたりなのだ。

1試合当たりの走行距離、スプリント回数とも1位だったのは湘南。走行距離は117.139km、スプリント回数は179回と浦和をかなり上まわる。だが、ファーストステージは6勝7敗4分で10位だった(略)。また、走行距離、スプリント回数とも2位だったのは松本だが、4勝10敗3分と負けが込んで15位だった。
-----引用 ここまで-----

 "湘南も松本も昨季はJ2リーグで戦い、運動量とスピードで他を圧倒して昇格を果たしたチーム"だそうで、J1になってから運動量が増えたわけではないそうです。
 ただ、J1では「走らされている」ということなのでしょう。うまくボールをキープされたり、速攻を食らったり、守りで走る場面が多いのではないかと想像されます。

 実際、運動量が極端に少ないクラブの方が上位にいます。おもしろいのは、運動量が少ないものの、スプリント回数は多いという点です。

-----引用 ここから-----
ガンバ大阪の1試合あたりの平均走行距離は112.072kmでリーグ14位と下の方だ。が、スプリント回数は173回で湘南、松本に次いで3位。通常は動きをセーブしていて体力を温存。だが、ここはチャンスと見たらスプリントして一気に攻めたて、ゴールをものにしてしまう。ガンバ大阪はファーストステージ4位(略)

名古屋も同様の傾向がある。チームの平均走行距離はリーグ最低の108.338kmだが、スプリント回数173回はガンバ大阪と並んで3位。(略)名古屋はファーストステージで9位に終わったが、運動量ではるかに優る湘南や松本よりも順位では上。
-----引用 ここまで-----

 残念ながら運動量の多さは関係ないものなのね、と納得しかけると、この後に大どんでん返しが待っていました。
 実はこのシステムはすでに欧州の主要リーグで採用されています。そして、"ドイツ・ブンデスリーガでは走行距離とスプリント回数に勝るチームが勝つ確率が高いというデータがある"のです。

-----引用 ここから-----
ドイツでは選手が相手のボールを奪うために常に動いている。そして奪った途端、相手の守備陣形が整わないうちに一気に攻撃するというサッカーをする。労を厭わず走りまわり、スプリントを何度でも繰り返すよりハードでスピーディなプレーをしなければ勝利は得られないという考え方があるのだ。
-----引用 ここまで-----

 記事では、ブンデスリーガ以外のデータがなぜかありませんでした。他のトップリーグのデータも見ないと、単に「お国柄」という可能性があります。
 とはいえ、運動量が少なくても勝ててしまう…というJリーグのレベルの低さを示している可能性は否定できず、ショッキングなオチでした。




■2017/09/04 タトゥー1つで身体能力が3~5%も低下、発汗機能や体温調節機能を阻害

 私も正直タトゥーは嫌いですが、タイトル見て偏見では?と思ったタトゥーはサッカー選手に悪影響? 独の大学教授が研究結果を報告 サッカーキング 2017年8月24日 08時58分 (2017年8月24日 13時53分 更新)という記事。
 ただ、精神的な影響ではなく、肉体的な話でした。

 ケルン体育大学のインゴ・フロベーゼ教授がタトゥーとサッカー選手との関係を研究。タトゥーに使用されるインクの60~70パーセントは皮膚から血管にまで達して体内の血液循環に影響を与えることや、範囲の大きなタトゥーが皮膚の発汗機能や体温調節機能を阻害することを指摘しました。
 一つのタトゥーを身体に入れると、しばらくはフィジカル面で3パーセントから5パーセントほどパフォーマンスが低下すると言いますから、予想外に大きい値です。
 タトゥーについてフロベーゼ教授は、「私が責任ある立場にあったら、タトゥーは禁止する。小さなことかもしれないが、真剣に検討するべきだ」と各クラブへ対策の必要性を訴えたそうです。

 なお、タトゥーを入れている選手が活躍している…という主張は反論にはなりませんよ。喫煙でも似たような反論をする人がいるのですけど、条件を同じにしないと比較できません。
  わかりやすくするために極端な例を出すと、三流の選手が絶好調であっても、パフォーマンスが落ちている一流の選手にかなわないといった感じで、そもそもの能力が異なる人を比較するのは無意味なのです。


2023年11月22日水曜日

日本でまた前代未聞の再試合!やはり審判のルール不理解が原因

■2018/09/11 日本で前代未聞のPK戦だけ後日やり直しで、勝利クラブが敗退に
■2022/05/09 日本でまた前代未聞の再試合!やはり審判のルール不理解が原因
■2015/7/4 サッカーで人工芝が普及するか?女子ワールドカップで人工芝使用
■2015/10/20 FIFA汚職問題はプラティニもレッドカード?ブラッター会長から高額の金銭
■2015/6/29 FIFA会長立候補のマラドーナは日本嫌い?アジア枠減るなど嫌がらせするかも
■2017/03/05 PK戦は先攻有利で勝率6割 改革のためにテニス方式を検討中
■2017/06/24 サッカーを90分制から60分制に変更で、逆に長くなる理由
■2017/06/24 スアレスがやったハンドでゴール阻止も無効に




■2018/09/11 日本で前代未聞のPK戦だけ後日やり直しで、勝利クラブが敗退に

 こんなことあったの?と驚いたのが、 前代未聞の「後日PK戦だけやり直し」です。日本の天皇杯の話で、プロチームがやっている試合で起きたことでした。
 2018年6月6日に行われたJ1名古屋グランパスとJFL奈良クラブとの試合は、1-1のまま延長でも決着がつかず、奈良がPK戦5-4でジャイアントキリングを果たしていました。
 しかし翌日、試合を見ていた「3級審判員の資格を持っている」というファンからの電話で、PK戦のルール適用に関する間違いの指摘が、日本サッカー協会にありました。

 6日の試合は、奈良の3番目のキッカーが失敗し、2-4で迎えた奈良4番目のキッカー金久保は助走から左足で2度ケンケンし、右足でゴールを決めました。しかし、清水主審はフェイントと判断し、やり直しを命じます。ただ、金久保は2度目のキックも決め、名古屋はその後、2人連続で失敗。6人目のキッカーで勝負が付き、奈良クラブが3回戦に進出となりました。
 私の理解だとこれはルール通りというもので、何が問題なのかわかりませんでした。実際、 一昨年ならこのルールで正解だったようです。
  しかし、FIFAのルール変更で、昨シーズンから、審判がフェイントと判断した場合、そのPKは失敗と見なすことになっていたんだそうな。私がサッカー観ていないうちに、そんな変更があったんですね。
 この新ルールなら、奈良クラブ4人目の金久保は失敗となり、その時点で名古屋の突破が決まるはずだったとのこと。勝っていたのは、本当は名古屋だったんです。

 だとすれば、後日 やり直しも必要なかったのですけど、天皇杯実施委員会は<1>名古屋の勝ち<2>PKからやり直し<3>奈良クラブの勝ちの3パターンで議論した末、PK戦の最初からのやり直しで最終決定。
 このやり直しPK戦も、7-6と接戦になりましたが、無事本来のルール上での勝利者であった名古屋が勝ちました。ただ、一度逆の勝敗が決まっていただけに、両チームともに複雑な思いであったと思われます。
(天皇杯、前代未聞のPK戦やり直しは名古屋の勝利 - 天皇杯 : 日刊スポーツ[2018年6月28日19時52分]より)




■2022/05/09 日本でまた前代未聞の再試合!やはり審判のルール不理解が原因

 上記の<日本で前代未聞のPK戦だけ後日やり直しで、勝利クラブが敗退に>を思い出す話がありました。またもや日本で前代未聞という感じの再試合に。やはり審判がルールをわかっていなかった…というものです。
 以下の説明はわかりづらいですが、ルール上イエローカードにもならないプレーをレッドカードにしてしまったということのようでした。

<Jリーグは4月5日、競技規則の適用ミスがあったJ2リーグ第8節のモンテディオ山形対ファジアーノ岡山の一戦(0-1)の取り扱いについて、再試合にすると発表した。
  山形対岡山の一戦では、前半10分過ぎのジャッジへ疑惑の目が向けられていた。山形GK後藤は、味方からのバックパスが無人のゴールに向かった際、手で掻き出し難を逃れたが、このプレーに対して清水修平主審はレッドカードを提示し、一発退場を命じた。
 競技規則の第12条には「ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、認められていないにもかかわらず手や腕でボールを扱った場合、間接フリーキックが与えられるが、懲戒の罰則は与えられない」との記述があり、競技ルールの適用ミスの可能性が浮上。山形側も声明を発表する事態に発展していた。
 Jリーグは4日、このジャッジについて「勝敗の決定に影響を及ぼす、担当審判員による明らかな競技規則の適用ミスがあったことが確認されました」と発表。さらに5日、日本サッカー協会(JFA)を通じて国際サッカー評議会(IFAB)にも確認したうえで臨時実行委員会および臨時理事会を開催し、協議した結果、「山形は約80分間にわたって1人少ない状態で試合を行うことになり、試合の結果に重大な影響を及ぼし得た」として、再試合とすることを決定した>
(J2リーグ「山形対岡山」の再試合が決定 J発表、競技ルール“適用ミス”「重大な影響を及ぼし得た」 22/4/5(火) 18:28配信 FOOTBALL ZONEより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e9f57556911a26748e3a09f0c87af756bd7caffe

 ということで、ルール上は審判の間違いなのですが、本来なら失点というプレーをファールで止めても、退場はおろか警告すらなく、PKにもならず、間接フリーキックという甘すぎる処分というのは納得いきませんね。同じページで書いている<スアレスがやったハンドでゴール阻止も無効に>を思い出しました。
 ヤフーニュースのコメント欄でも同様の感想が出ています…と書いて今見たら逆に「問題ない」の声が優勢に変わっています。例えば、以下が1番人気でした。

<今回のケース、決定機阻止した反則なのにGKが退場にならないルールは、なんかおかしくないか?という、ルールに問題があるような意見がまま見られる。
 しかし考えてみればGKというポジションは、プレーのほとんど決定機を阻止するためにある。それが仕事ですから。
 だから、味方のミスで発生してしまったバックパスという反則で、GKを退場にするのはさすがに無理があるように思えます。
 GKが警告や退場処分を受けるのは、明確に相手選手のプレーを妨害した時のみ、という考え方は正しいと私は思います>

 ただ、私が見たときは、そもそも「ルールがおかしいから再試合はするな」という意見ではなく、「今のルールとしては審判が間違っているし再試合は正しいけど、反則に比べて罰則が甘すぎるので将来を考えてルール改正すべきでは?」という穏当な意見が1,2番人気でした。上記の反論は、わら人形論法的になっています。
 また、「GKというポジションは、プレーのほとんど決定機を阻止するためにある」はよくわからない理論。現代のGKは以前より多くのものを求められていますし、相手の決定機を阻止するためのポジションだからと言ってフィールドプレーヤーと扱いを変える理由はないでしょう。
 「明確に相手選手のプレーを妨害した時のみ問題」の考え方をフィールドプレイヤーに適用した場合、味方由来のボールをフィールドプレイヤーが手で扱っても厳罰にはらないということになりますが、それなら「おかしい」という声が多いはず。相手が蹴ったボールか、味方が蹴ったボールかは、特に関係ないと思うのですが…。

 なお、バックパスルールって、かなり新しいルールなんですよね。バックパスルールはアイルランド代表GKパット・ボナーの時間稼ぎ行為が話題となった1990 FIFAワールドカップ終了後、時間稼ぎのプレーや、過度に守備的なプレーを減らすため1992年に導入されたものです。
 逆に言うと、それまでは味方からのバックパスを手で扱ってもOKでした。罰則が軽いのはこうした歴史的経緯が関係しているのかもしれません。時間稼ぎのプレーや、過度に守備的なプレーを減らすことが主な目的だったため、バックパスによる失点を手で防ぐファールについては深く考えていなかった可能性もあります。
 また、バックパスを手で扱うのが反則じゃなかった時代の古いサッカー好きには、「別にいいじゃん」的な感覚も残っているかもしれません。ヤフーニュースのコメント欄の人たちはこうした話には触れておらず、おそらく歴史的経緯は理解してなかったものと思われますが…。
 

■2015/7/4 サッカーで人工芝が普及するか?女子ワールドカップで人工芝使用

 人工芝使っているんですね。いよいよ普及するのでしょうか?

-----引用 ここから-----
なでしこの活躍を後押し? 人工芝ビジネス伸び盛り:朝日新聞デジタル  新宅あゆみ 2015年7月3日16時45分

 女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会。そこで見られる緑まぶしいピッチは、すべてが人工芝だ。

(略)ピッチに敷かれたロングパイルと呼ばれる人工芝は、天然芝に比べピッチが傷みづらくイレギュラーが少ないとされる。
http://www.asahi.com/articles/ASH6Y6H4LH6YPLFA00K.html?iref=comranking_realrank03
-----引用 ここまで-----

 しかし、人工芝は今まで選手らから反対され続けてきました。今回も結局批判があったようです。

-----引用 ここから-----
 ただ、今回の女子W杯の会場を人工芝にすることには、大会前から論議を呼んできた。天然芝に比べてクッション性が低いと思われてきた人工芝に対し、米国代表のワンバック選手らが「けがの可能性が高まる」などと強く反発したのだ。

 しかし、国際サッカー連盟(FIFA)は「けがの危険性は(天然芝と)同じ」と反論。寒冷地のカナダは天然芝の維持管理が難しいとして、人工芝での開催にこだわった。
-----引用 ここまで-----

 なんだ、カナダの特殊事情なの?と思いました。
 ただ、"FIFAの決断の背景には、人工芝の進化がある"と記事では書いています。もう昔の非難されていた人工芝とは違うのだそうです。

-----引用 ここから-----
 現在の人工芝の主流はポリエチレン製。ごわごわした感触だった初期のナイロン製より軟らかく、滑り込んだときの摩擦によるけがも減らせるようになった。
-----引用 ここまで-----

 住友ゴム工業が昨年9月に発売した新製品は、耐久性を2倍程度に向上。2種類の素材を使うことで天然芝の風合いに近づけています。
 また、積水樹脂が2013年に出した新製品は、太陽光を反射する原料を混ぜ、温度上昇を5~10度抑える効果があります。日を浴びると天然芝より高温になる欠点を解消するための工夫です。

 "男子プロのJリーグは今も、公式試合は天然芝と規約で決まってい"るということで、やはり天然芝でなくてはなりません。
 ただ、"日本サッカー協会は03年、人工芝のピッチを公認する基準を設け、天然芝の補完として活用も進めてきた"とありました。
 FIFAはまだ今回の女子ワールドカップでの人工芝についての評価を口にしていませんが、今後いっそう人工芝が普及する可能性があります。





■2015/10/20 FIFA汚職問題はプラティニもレッドカード?ブラッター会長から高額の金銭
 あのプラティニもアウト…と書こうとしたんですが、サッカーなので「レッドカード」に。
 「やはり」とあるのは、日刊ゲンダイがもともとプラティニさんを怪しいと思っていたためみたいです。

-----引用 ここから-----
FIFA汚職問題 灰色プラティニ副会長はやはり真っ黒だった 日刊ゲンダイ / 2015年10月20日 12時16分

 日刊ゲンダイは今年6月、ブラッター会長の突然の辞任を受けて、「伏魔殿FIFAの内幕」という緊急連載を掲載した。その中では、22年W杯の開催地を決める際、「大本命といわれる米国に投票する」と示唆していたプラティニ氏が、カタールに投票した衝撃の内幕と、実は真っ黒な一面を持つことを詳しく報じている。
http://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_283126/
-----引用 ここまで-----

 副会長やUEFA会長は、FIFA会長と対立することもあったのですが、プラティニ会長は違うんだ!と思っていたら、こっそり金もらっていたとは…。

-----引用 ここから-----
 国際サッカー連盟(FIFA)幹部の汚職をめぐる問題で欧州連盟(UEFA)会長のミシェル・プラティニ氏(60)は19日、FIFAゼップ・ブラッター会長(79)から契約書なしに高額の金銭を受け取っていた事実を認めた。(略)

 スイス検察当局が調査に乗り出していた疑惑の金額は200万スイスフラン(約2億4800万円)。ルモンドによると両氏の関係は98年から続いていたという。
-----引用 ここまで-----

 次期会長選が断たれるかもと書いていましたが、そりゃ当然です。これ以上晩節を汚すことなく、さっさと身を引くべきでしょう。サッカー界の恥です。



■2015/6/29 FIFA会長立候補のマラドーナは日本嫌い?アジア枠減るなど嫌がらせするかも
 私がそう思うってんじゃなくて、ネットでそう言われているって話です。

-----引用 ここから-----
当選したら日本代表が大ピンチ!? “因縁”ディエゴ・マラドーナがFIFA会長立候補へ
日刊サイゾー / 2015年6月28日 19時0分

「ウルグアイの著名ジャーナリストであるビクトル・ウーゴ・モラレス氏が、ディエゴ・マラドーナが次期FIFA会長選に出馬すると、21日にTwitterで明らかにしました。マラドーナといえば、サッカー界きってのスーパースターであると同時に、薬物問題の“前科者”ですからね。世界中は驚きに満ちていますよ」(スポーツライター)
(中略)
「実は、マラドーナと日本は因縁の深い仲なんです。1991年Jリーグ発足に向けて補強を進めていた名古屋グランパスエイトは、年俸や契約金を併せ総額15億円という契約で、マラドーナ入団を内定させていました。しかし、マラドーナの薬物使用疑惑により、スポンサーであるトヨタが拒否したんです。94年にはキリンカップの来日予定を、これまた薬物使用問題で日本側が入国を禁止しました。日韓W杯の際には、アルゼンチン大使という名目で来日を果たしていますが、正式には、いまだに入国禁止は解かれていません。精神的に子どもであるマラドーナの性格を考え、ファンからも『日本に不利なことを平気でしそうだ!』『きっといいことは何ひとつない!』『下手したらW杯のアジア枠減らされるぞ!』と、不安の声があがっています」(同スポーツライター)
(文=沢野奈津夫)
http://news.infoseek.co.jp/article/cyzo_20150628_678981/
-----引用 ここまで-----
 知らない人が多いでしょうが、日本で行われた1979 FIFAワールドユース選手権で活躍した、ディエゴ・マラドーナの弟のウーゴ・マラドーナがコンサドーレ札幌がプレーしていたみたいな良い縁もあるんですけどね。
 なお、『下手したらW杯のアジア枠減らされるぞ!』については。そもそもアジア枠が不自然に多いという指摘もあります。

 そして、この多い理由は今まさしくブラッター会長らが責められている理由、カネの問題です。中東などアジアにはお金を多く出す国が多いので、アジアに有利にしているという説があるのです。金で買ったワールドカップ枠だという見方です。
 ですから、マラドーナが会長にならなくてもアジア枠は減る可能性がありますし、前回ワールドカップの成績のひどさを考えても、減らすことは妥当だと思います。



■2017/03/05 PK戦は先攻有利で勝率6割 改革のためにテニス方式を検討中

 サッカーの競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)を構成するスコットランドサッカー協会CEOのスチュワート・レーガンさんは、「60%のケースにおいて、先に蹴ったチームが勝利している」としていました。
 そんなに先攻が有利だとは思いませんでした。理由は書かれていませんが、たぶんリードされる展開が多いので、後攻の方がプレッシャーが強いってことなんでしょうね。

先攻有利のPK戦に大改革? "テニス方式"の導入視野にテスト実施へ フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年03月04日

 では、この問題の解決方法はあるのでしょうか?
 サッカーの競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)が検討しているのは、テニス方式。
 テニスのタイブレークにおいて両選手が2本ずつサーブを打ち合う方式と同様の、各チームが「2本ずつ」シュートを蹴り合う方法です。
  チームAとチームBが対戦するとすれば、以下のような順番になります。

 「AB、BA、AB、BA」


 IFABは、下部レベルの大会において年内にもテストを実施することを検討しているとのこと。

 で、これがなぜ有効そうなのか?と言うと、先ほどの「リードされる展開」が先攻側にも起きやすいということですね。
 例えば、全員成功していた場合、今まで後攻側は0ー1,1-2,2-3,3-4など、常に決めなければ大ピンチになるというプレッシャーの中で蹴っていました。
 しかし、ABBA方式だと、同じ条件でも 0-1,1-1,2-3,3-3と同点の状態でのキックの回数が増えます。
 逆に先攻側は、0-0,1-2,2-2,3-4といった感じで、後攻チーム同様にリードされてプレッシャーがかかる状態でのキックが増えてきます。
 このやり方ですと、かなり先攻有利な状況は緩和されるのではないかと思います。


■2017/06/24 サッカーを90分制から60分制に変更で、逆に長くなる理由

  別のサッカーの改革案。サッカーが大きく変わる? 90分から「60分制」への変更など驚きの改革案 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年06月18日 という記事からです。

 サッカーの競技規則に関する決定権を持つ国際サッカー評議会(IFAB)。ここが国際サッカー連盟(FIFA)との連携の上で、IFABは「プレー、フェア!」と題するキャンペーンで、提案文書を出していました。

 最も 注目されるのが、現在90分間で行われているサッカーの試合時間を「60分」に変更するというもの。
 大幅な短縮…と思いきや、 実際のプレー時間は現行のルールより長くなると見られています。"プレーが止まった場合には時計を止める"ためです。
 どうも現在は、「一般的な90分間の試合で、インプレー中の実際の時間が60分よりも短い」のだそう。
 そこで、「時間稼ぎを減らし、試合のスピードアップを図る」とのこと。プレー時間が増えて、なおかつ以前より早く試合が終わるとすれば、サッカーの魅力も高まるかもしれません。


■2017/06/24 スアレスがやったハンドでゴール阻止も無効に

 国際サッカー評議会(IFAB)の提案は、他にもあります。最初のPKの新方式もここに含まれているとのことでした。

・ フリーキックやコーナーキックの場面で他の選手にパスを出さずにキッカーが自ら2回以上タッチしてプレーを進めることを認める
・ゴールライン上でのハンドでゴールが阻まれた場合には得点を認める
・前半終了や試合終了の笛はプレーが止まった時にのみ吹かれるようにする

 「ゴールライン上でのハンドでゴールが阻まれた場合には得点を認める」は、すぐにでも始めるべきでしょう。
 昔ワールドカップで、ウルグアイのスアレスが これをやって、なおかつPKが外れて本来なら勝っていた可能性の高いチームが延長で負けてしまうということがおきました。
 こんな卑怯なことは許されてはいけません。



2023年11月20日月曜日

ロナウジーニョ息子ジョアン・モレイラは14歳でクルゼイロとプロ契約

■2016/11/4 バロンドールも取ったロナウジーニョ、練習嫌いで週1の練習もしてなかった
■2022/03/13 ロナウジーニョ息子ジョアン・モレイラは14歳でクルゼイロとプロ契約
■2022/03/13 ロナウジーニョ、2人の女性と同時結婚で一夫多妻の「三人婚」共同生活



■2016/11/4 バロンドールも取ったロナウジーニョ、練習嫌いで週1の練習もしてなかった

 若いころなのでその後はわからないんですが、<「ロナウジーニョは週1の練習もしてなかった」 超ワールドサッカー / 2016年9月21日 19時35分>という記事が出ていました。
▽現役時代にパリ・サンジェルマン(PSG)やレンヌなどでプレーしたジェローム・ルロワ氏が、元ブラジル代表FWロナウジーニョについて、「全然、練習していなかった」と明かした。『ESPN』が伝えた。(中略)
▽PSG時代の2002-03シーズンにロナウジーニョとチームメートだったルロワ氏は、フランス『SFR Sport』の番組で以下のように話した。
「ロナウジーニョは週1の練習もしなかった。金曜日にひょっこり現れて、土曜日に試合に出ていた。それがロナウジーニョだった」
▽まったく練習をしてなかったという表現は、少し大げさに伝えたのかもしれない。それでも、少なくともPSG時代は練習熱心ではなかったようだ。
http://news.infoseek.co.jp/article/webultrasoccer_252970/

 個人タイトルを確認。バロンドールの他、FIFPro年間最優秀選手賞にも選ばれています。

    FIFAコンフェデレーションズカップ 最優秀選手 : 1999
    FIFAコンフェデレーションズカップ 得点王 : 1999
    カンピオナート・ガウショ 得点王 : 1999
    シドニーオリンピック南米予選 得点王 : 2000
    FIFAワールドカップ 優秀選手 : 2002
    FIFA 100 : 2004
    ドン・バロン・アワード 最優秀外国人選手賞 (2) : 2003-04, 2005-06
    EFEトロフィー (1) : 2004
    FIFA最優秀選手賞 (2) : 2004, 2005
    UEFAクラブ・フットボール・アワード 最優秀フォワード (1) : 2004-05
    バロンドール (1) : 2005
    FIFPro年間最優秀選手賞 (2): 2005, 2006
    UEFA年間最優秀選手 (1): 2005-06
    UEFAチーム・オブ・ザ・イヤー (3) : 2003-04, 2004-05, 2005-06
    FIFPro年間ベストイレブン (3) : 2004-05, 2005-06, 2006-07
    ゴールデンフット賞 (1) : 2009
    プレミオ・クラッキ・ド・ブラジレイロン : 2011, 2012
    ボーラ・ジ・プラッタ : 2011, 2012
    ボーラ・ジ・オーロ 2012
    FIFAクラブワールドカップ 得点王:2013
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%A7

 練習嫌いだったというのはあまりいい話ではなく、強調したくはないのですが、天才だったってことでしょうね。
 ロナウジーニョはテクニックや意外性のあるプレーで、なおかつ楽しそうにプレーしている印象が強かった選手です。トレーニングよりもクリエイティビティ・創造性が大事だったのかもしれません。(ここだけ2020/08/24追記)



■2022/03/13 ロナウジーニョ息子ジョアン・モレイラは14歳でクルゼイロとプロ契約

 <未婚のファンタジスタ・ロナウジーニョ、息子の誕生日を祝福>【超ワールドサッカー】(2022.02.26 20:19)というタイトルの記事を見て、「里親?でも、普通里親は夫婦だよね?」と思ってしまいました。
 ただ、そうではなく、未婚だけど「実の子供」という意味でした。ヨーロッパでは結婚しないで子供を生んで育てる…というケースも増えているんですが、ロナウジーニョはどういうケースなんでしょうね。

<パリ・サンジェルマン(PSG)やバルセロナ、ミランなどで活躍したファンタジスタ、ロナウジーニョ氏。未婚ではあるが、元ダンサーのジョアンナ・メンデスさんとの間に男の子、ジョアン・モレイラくんを授かっている。
 ジョアン・モレイラくんは現在クルゼイロECの育成組織に在籍。22日に17歳の誕生日を迎えた。ロナウジーニョ氏はそれを祝し、自身のインスタグラムで息子とのツーショットなどを公開。「おめでとう!」というシンプルなメッセージとともに数枚の写真を投稿した>
https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=413894

 Wikipediaを見てみると、<ロナウジーニョ自身は、奔放な女性関係で知られているが、以前に交際していたダンサーのジャナイナ・ナティエレ・メンデスとの間に息子、ジョアン・メンデス・デ・アシス・モレイラがいる>という書き方。事実婚ではなく、ジャナイナ・ナティエレ・メンデスさんだけで育てている感じですね。
 なお、ジョアンは14歳になった2019年4月にクルゼイロECとプロ契約を結び、すでにプロサッカー選手。ブラジルはプロ契約が早いですね。


■2022/03/13 ロナウジーニョ、2人の女性と同時結婚で一夫多妻の「三人婚」共同生活

 一方、事実婚関係ですが、2018年の時点では、<プリシラ・コエルホ、ビアトリス・ソウザ二人の女性と子供一人の4人家族で生活を送っている。ブラジルでは一夫多妻制ではないので、事実婚扱いとなる>ともされています。やはりジャナイナ・ナティエレ・メンデスさんとは事実婚というわけではなさそうです。
 この元ネタ記事は、<衝撃の展開! ロナウジーニョが女性2人と同時婚!? 母国ブラジルでの驚きの私生活がリークされる>(2018年5月24日 21時50分 サッカーダイジェストWeb)というもの。ふたり同時に事実婚で暮らしている…という稀有なことになっていました。

<現地時間5月24日、英紙『The SUN』が伝えたのは、ロナウジーニョの実生活についてであり、なんと2人の女性と結婚生活を送っているというのだ!
 同紙によれば、ロナウジーニョは現在、リオデジャネイロにある500万ポンド(約7億5000万円)の豪邸に住んでおり、そこでプリシラ・コエルホさん、ビアトリス・ソウザさんの2人と、共同生活を送っていると伝えられている>
<ロナウジーニョは2016年にビアトリスさんと出会ったが、その数年前からプリシラさんとは愛し合っていた。そして元ブラジル代表MFは、2人との関係をオープンに続けた。ロナウジーニョは現在、1500ポンド(約22万5000円)の『手当』を2人に支払っているようだ>
https://news.livedoor.com/article/detail/14763775/

 ブラジル人コラムニストのレオ・ディアスさんによれば、ロナウジーニョは2人のフィアンセとの関係を公にはしていないものの、2017年1月、2人に結婚を申し込んで婚約指輪も手渡し済み。年内中に挙式を行なう準備を進めているともされていました。
 記事によると、ブラジルでは2012年にサンパウロ州で、「個人的な関係性を尊重するもの」として「三人婚」が認められたという事例があるとのこと。ただ、ブラジルで一夫多妻に理解があるというわけではないみたいですね。

 プリシラさんの家族は「三人婚」を良く思っておらず、ブラジル紙『Extra』に対して、「彼女はこのせいで、仕事をクビになった」と語っているといいます。
 また、記事タイトルになっていた選挙関係でも逆風に。年内にブラジル共和党から、連邦区の地方上院議員に立候補する可能性が報じられていでのすが、奔放にも見える私生活が得票に影響するとされ、同党の関係者から結婚を反対されているということでした。
 私は「本人らが納得してれば三人婚でもいいじゃん!」と思うのですが、保守的な人には受け入れられないのだと思われます。


2023年11月16日木曜日

キャプテン翼効果?弱小南葛SCが元日本代表を大量獲得!

■2022/01/15 高橋陽一先生、キャプテン翼に出る南葛SCを本当に作ってしまう
■2022/05/03 キャプテン翼効果?弱小南葛SCが元日本代表を大量獲得!



■2022/01/15 高橋陽一先生、キャプテン翼に出る南葛SCを本当に作ってしまう

 三浦知良の移籍記事(移籍先は鈴鹿で決定)を見ていたら、獲得を名乗り出ているところに「南葛SC」というのがあり、キャプテン翼に出てくる南葛と同じじゃん!実在したんだ!と思いました。しかし、別記事を見ると、キャプテン翼の作者・高橋陽一さんがどうのこうの…という話が登場。マジで作ったのかよ!と笑いました。

<横浜FCのFW三浦知良(54)は21日、大阪府内での自主トレと並行し、獲得オファーを受けている関東2部の南葛SCとの交渉の席についた。「キャプテン翼」の作者で代表の高橋陽一氏も出馬。「キャプテン翼の世界観でやっています。翼くんとカズさんの化学反応で凄いことが起きるのでは。思いの丈をぶつけにきました」と話した>
(カズ獲得交渉に南葛SC代表&「キャプテン翼」作者の高橋陽一氏「翼くんとの化学反応で凄いことが起きる」[ 2021年12月22日 05:30 ] より)
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2021/12/22/kiji/20211222s00002179059000c.html

 で、南葛SCのWikipediaを見てみたのですが、一から作ったわけではないみたいですね。高橋陽一先生の乗っ取りのような感じ。話題作りとしてはアリであり、ビジネスの手法として悪くないので、批判しているわけじゃないんですけどね。むしろ良いやり方だと思います。

1983年 葛飾区立常盤中学校サッカー部OBを中心に、常盤クラブとして設立。
2012年 クラブ名を常盤クラブから葛飾ヴィトアードへ改称
2013年    漫画『キャプテン翼』の作者で、地元葛飾区出身の高橋陽一を後援会会長に迎えると、同作の登場人物である大空翼や岬太郎らが小学校時代に所属していた選抜チームにちなみ南葛SCへ再改称
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E8%91%9BSC

 「南葛」が「南葛飾」の意味だとは知りませんでしたわ。で、キャプテン翼のWikipediaも確かめてみると、どうも漫画の方は「南葛市」という架空の市を想定しているようでした。

<南葛小に転入した天才サッカー少年・大空翼は修哲小の天才キーパー・若林源三と出会う。(中略、引用者注:対抗戦の)試合は南葛が強豪の修哲を相手に粘り強い攻防を繰り広げ延長戦に持ち込むと、転校生の岬太郎も加わり2-2のスコアで引き分ける。(中略)
 南葛市では全日本少年サッカー大会県予選に備え選抜チーム「南葛少年サッカークラブ(南葛SC)」を結成。(中略)決勝戦は日向や若島津健らを擁する明和FCとの再戦となるが、負傷の癒えた若林が合流し再延長戦の末に4-2のスコアで明和を退けて優勝を果たす>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%97%E3%83%86%E3%83%B3%E7%BF%BC

 あと、キャプテン翼の話題で思い出したのは、コンサドーレ札幌にはキャプテン翼で北海道・ふらの市のエース「松山光」が所属して背番号ももらっていた…ということでした。コンサドーレ札幌と南葛SCが試合すると、話題になりそうですね。

<松山光プロジェクト>
<2014年1月19日、現実世界のコンサドーレ札幌が松山光の入団を発表した(引用者注:漫画内でもコンサドーレ札幌に入団)。また松山光プロジェクトとして、1口1万円でプロジェクトパートナーを募集し、集めた支援金を育成費、強化費に使用しユース年代の強化にあてる。
これによりコンサドーレ札幌から正式に背番号「36」が与えられた>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B1%B1%E5%85%89



■2022/05/03 キャプテン翼効果?弱小南葛SCが元日本代表を大量獲得!

 遅くなっちゃいましたが、まだ関東サッカーリーグ1部でしかない南葛SCが、元日本代表の大量獲得に成功していた…という話。2022年だけで、MF稲本潤一、MF今野泰幸、DF伊野波雅彦、MF関口訓充と一挙4人を獲得しました。
 やっぱりキャプテン翼効果なんですかね? 現役ではない元日本代表の話とはいえ、他の同じクラスのクラブで同様のことがよくあるか?と言うと、やはりあまり聞かない話のような気がします。

 実際、分不相応な豪華なメンバーらしく、<稲本&今野ら元代表戦士がずらり 南葛SC、なぜ"J3級"の豪華補強に成功したのか? | フットボールゾーン>(2022.03.15)という記事も出ていました。
 これは、岩本義弘ゼネラルマネージャー(GM)の「J3に入ってもやれるメンバーを、と考えました。正直、今オフに関しては予想を上回るくらい選手を獲れた」という言葉からとったものなのでクラブの見解みたいですね。南葛SCの目標はまずJFL昇格ですので、2つ上のクラスの戦力という恐ろしいことになっています。

 ただ、この記事によると、クラブ側はこの獲得成功について「キャプテン翼効果」とは言っていないようです。

<南葛SCは今オフ、稲本、今野、伊野波、MF関口訓充ら日本代表経験者を含めて12人を補強し、35名体制で2022年シーズンに臨む。高橋氏は、ビッグネーム獲得の意図について、「日本代表だからほしいということではなく、チームの力になってほしい選手がたまたま加入してくれた。そういう選手たちが入りたいと思ってくれる魅力的なクラブに徐々になってきている」と回答。岩本GMも昨年の年間予算が「1億7000万円」だったことを明かしたうえで、“なぜ日本代表選手が獲れたのか”について見解を述べた。
「J2、J3はもちろんJFLのクラブと比べても予算は下のほうです。正直、そこまで予算を割けているわけではありません。選手個別パートナーというシステムがあって、選手1人1人が練習着のパートナーを自分でつけることができます。社員選手に関しては会社の売り上げですが、契約選手に関しては経費を除いで自分の収入になる。その部分も大きいと思います」>
https://www.football-zone.net/archives/372267

2023年11月13日月曜日

天皇杯に一番強いのは日産の横浜F・マリノスじゃない…どこ?

■2022/03/16 天皇杯に一番強いのは日産の横浜F・マリノスじゃない…どこ?



■2022/03/16 天皇杯に一番強いのは日産の横浜F・マリノスじゃない…どこ?

 「天皇杯」「好成績」という文字が見えて、天皇杯といえば日産・横浜マリノスだろ!と思ったら違いました。「Jクラブが参戦した1992年大会以降の30年間で最も結果を残したクラブ」という条件のためです。
 では、どこが1位か?と言うと、これは記事タイトルですでにネタバレ。<[天皇杯]30年で最も好成績のJクラブはどこ? 1位鹿島、2位G大阪、3位は意外にも…>(REAL SPORTS / 2021年12月23日 11時30分)というタイトルだったのです。
https://news.infoseek.co.jp/article/realsports_603776019190514625/

 1位だったのは鹿島アントラーズ。鹿島ファンですが意外。最多優勝(5回)、最多ファイナリスト(8回)、最多タイのベスト4進出記録(14回)ということで圧勝だったようです。
 ただ、そもそも鹿島アントラーズはリーグでもスランプが短く、コンスタントに強いという例がないクラブ。3年連続してベスト8以下の結果に終わったのは、2013~15年大会の1度だけという安定感だといいます。

 もう一つタイトルになっていた2位はガンバ大阪。ベスト4進出は鹿島と並んで最多タイとなる14度で、Jリーグ発足以後で唯一、2度の連覇を達成。ただし、2015年大会の優勝以降は苦戦。また、Jリーグ初期も強いチームではありませんでした。とはいえ、コンスタントに強い鹿島アントラーズの方が異常ですね。
 また、タイトルで「意外」とされていた3位は清水エスパルスでした。意外だというのは、優勝が1回のみであること。ただ、5度の決勝進出ならびに10度の4強入りは、鹿島、G大阪に次ぐ数字ということで安定感があるようです。

 ここでベスト5を見てみると、私が天皇杯強しのイメージがあった横浜マリノスは5位と健闘。また、4位は浦和でした。また、近年常勝軍団となっている川崎フロンターレが6位に入っており、今後順位を上げてきそうな感じです。それから、逸話のおもしろかった7位の広島まで紹介します。

1. 鹿島アントラーズ 118pt.(29回出場/優勝:5回、準優勝:3回、ベスト4:6回)
2. ガンバ大阪    103pt.(30回出場/優勝:4回、準優勝:3回、ベスト4:7回)
3. 清水エスパルス  88pt.(29回出場/優勝:1回、準優勝:4回、ベスト4:5回)
4. 浦和レッズ     84pt.(29回出場/優勝:4回、準優勝:1回、ベスト4:4回
5. 横浜F・マリノス   76pt.(29回出場/優勝:2回、準優勝:1回、ベスト4:5回) (横浜フリューゲルスの記録は含まない)
6. 川崎フロンターレ  75pt.(27回出場/優勝:1回、準優勝:1回、ベスト4:3回) (前身の富士通川崎フットボールクラブ、富士通サッカー部の出場を含む)
7. サンフレッチェ広島 72pt.(29回出場/準優勝:5回、ベスト4:3回)

 サンフレッチェ広島がおもしろいのは、優勝経験クラブが名前を連ねる中、トップ14で唯一戴冠を果たしていない唯一のクラブであるということ。前身の東洋工業蹴球部が1965、67、69年に3度優勝しているものの、昔すぎるため余裕で集計の対象外でした。5度の決勝進出は、鹿島(8回)、G大阪(7回)に次ぐ数字で、これポイントを稼ぎました。逆に言うと、勝負弱いようです。

 日産時代は天皇杯でとにかく強かった横浜マリノスですが、2011年以降の10大会(2020年大会は不参加)で、最多5度の4強入りを果たしている(うち優勝1回、準優勝2回)ということで、近年もかなり良いみたいですね。リーグでもスランプはあったものの、結局、比較的コンスタントに強いチームだと言えます。
 同様のことが言えそうなのが、4位の浦和レッズ。初期はガンバ大阪や名古屋グランパスとともに下位争いの常連という感じだったのが嘘のように、近年では「強いクラブ」というイメージが定着しています。

 ということで、結局、リーグでも比較的コンスタントに強いチームが天皇杯でも強い…という、おもしろくない結果に。ただ、実力を発揮できずに終わることがある勝ち抜き戦(ノックアウト方式、俗に言うトーナメント戦)の大会であっても、長期的に見ると試合数が増えるのでまぎれが起きづらくなり実力に近づいてくる…と考えると、当たり前かもしれません。


2023年11月10日金曜日

海外クラブ注目の宮市亮と伊藤翔 まさかこんな結果になるとは…

■2022/03/25 海外クラブ注目の宮市亮と伊藤翔 まさかこんな結果になるとは…



■2022/03/25 海外クラブ注目の宮市亮と伊藤翔 まさかこんな結果になるとは…

 愛知県出身のサッカー選手は人口が多いだけに大量にいるだろうとWikipediaを見てみたのですが、意外にそうでもなかったです。有名選手だけしか記載していないパターンかもしれません。
 私が一番好きな選手はだれかな…とパッと見たのですが、びっくりするほど好きな選手が見当たらず。選手数が少ないわけでもないのにこれだけいないというのは記憶にないです。極めて珍しいですね。
 前述の通り、省略されている可能性があり、私の好きな選手がことごとく不要と判断されて省かれている…という可能性はあります。わりと私の好きになった選手が伸びないとか、マイナーとか結構よくあるんですよ。疫病神みたいですみません。

 ただ、好きな選手が皆無だったわけではなく、五十音順の終わり頃で出てきた宮市亮でやっと来たぁぁぁぁ!と。FIFA U-17ワールドカップでは確かレギュラーじゃなくてサブだったと思う(うろ覚え)のですが、宇佐美貴史とともに最も気に入った選手のひとりでした。
 左ウイングでとにかくスピードが武器。爆発的なスピードで、ガンガン仕掛けていくタイプ。大好きで、もっと使ってよ!と思った記憶があります(うろ覚え)。
 大会後は、2010年1月にドイツ・ブンデスリーガに所属するFCケルンの練習に参加して、評価はむしろ他のユース代表レギュラー選手以上に上昇。将来が約束されたかに見えたのですが、まさかこんな結果になるとは…。日本代表は2試合のみ…とイマイチ伸び切りませんでしたね。本当、疫病神で申し訳ないです。

LWG    宮市亮(FCザンクトパウリ) 代表2 プレミア     17 エールディヴィジ     22 ブンデス2部     78

 …以上のように書いていて思ったのですが、そういえば、同じ愛知県出身では伊藤翔も海外クラブ注目で絵画でプロになって、期待されたものの、伸び切らなかった…という似たパターンですね。う~~~ん、残念です。

FW    伊藤翔(鹿島アントラーズ):春日井市 J1     238 リーグ・アン     1

<15歳から各世代の代表に選出され、FC.フェルボール愛知から中京大学附属中京高等学校に進学。(中略)
2006年8月にはイングランド・アーセナルFCのトライアルテストに日本人として参加。ここでアーセナル監督のアーセン・ベンゲルにティエリ・アンリに喩えて賞賛されたことから、「和製アンリ」として一気に日本のメディアに取り上げられるようになった>(Wikipediaより)

    青山直晃(鹿児島ユナイテッドFC):一宮市
    秋田豊(いわてグルージャ盛岡監督):名古屋市
    秋山拓也(徳島ヴォルティス):豊田市
    安藤駿冶(FCマルヤス岡崎)
    池内豊(U-15日本代表監督)
    石舘靖樹(元柏レイソル):刈谷市
    伊藤優汰(元アルビレックス新潟)
    石井綾(ツエーゲン金沢):岡崎市
    石原卓(1.FCザールブリュッケン)
    磯村亮太(V・ファーレン長崎):瀬戸市
    今村義朗(Jリーグ審判員)
    鵜飼建吾(元ヴァンフォーレ甲府)
    鵜飼宏長(Honda FC)
    鵜飼亮多(栃木ウーヴァFC)
    宇野秀徳(前カターレ富山コーチ)
    應和祐希(ヴィアティン三重)
    大河内英樹(元ベガルタ仙台)
    大崎常喜(元名古屋グランパスエイト):名古屋市
    大城佑斗(AC長野パルセイロ)
    大南拓磨(柏レイソル):刈谷市
    岡山哲也(元アルビレックス新潟シンガポール):名古屋市
    奥村情(元MIOびわこ滋賀)
    梶野智(元セレッソ大阪)
    梶野智幸(セレッソ大阪 西U-15監督)
    加藤大智(愛媛FC)
    加藤正明(元日本代表)
    加藤康弘(FCザカルパッチャ・ウージュホロド・ウクライナ):蒲郡市
    神丸洋一(元愛媛FC):春日井市
    神谷駿文(藤枝MYFC)
    神谷凱士(川崎フロンターレ):西尾市
    神谷椋士(カマタマーレ讃岐):西尾市
    河合雄介(FC刈谷):名古屋市
    川本泰三(第1回日本サッカー殿堂入り):瀬戸市
    川本良二(ツエーゲン金沢GKコーチ)
    北森陽介(FC鈴鹿ランポーレ)
    金成純(FC琉球)
    金弘淵(ヴァンラーレ八戸)
    熊澤圭祐(FCマルヤス岡崎)
    栗本広輝(Honda FC)
    小澤竜己(元FC東京)
    小島亨介(アルビレックス新潟):豊田市
    小林健史(FC刈谷)
    大橋諒 (FCK)
    近藤岳登(元ヴィッセル神戸):豊川市
    今藤幸治(元ガンバ大阪):刈谷市
    斎藤大輔(元ジェフユナイテッド千葉)
    境田雅章(元日産自動車サッカー部)
    佐藤和樹(ヴァンラーレ八戸):名古屋市
    佐藤隆治(審判員)
    篠田朋宏(FC大阪):みよし市
    Shogo(元ジェフユナイテッド市原・千葉リザーブズ)
    正治崇寧(FCマルヤス岡崎)
    新里亮(ガンバ大阪):岡崎市
    菅原渉(FC大阪)
    杉森考起(徳島ヴォルティス):春日井市
    鈴木彩貴(V・ファーレン長崎)
    鈴木椋大(ジェフユナイテッド千葉)
    瀬戸貴幸(FCアストラ・ジュルジュ):名古屋市
    高橋英辰(第1回アジアユース日本代表監督、元日本代表監督)
    高原幹(流通経済大学サッカー部、元名古屋グランパス):豊明市
    高柳昂平(グルージャ盛岡):日進市
    竹本一彦(東京ヴェルディGM、元日本女子代表コーチ)
    谷真一郎(ヴァンフォーレ甲府フィジカルコーチ)
    田村翔太(ロアッソ熊本):尾張旭市
    鄭大世(清水エスパルス):名古屋市
    鄭容臺(元名古屋グランパスエイト、横浜FC):名古屋市
    田隆法(元藤枝MYFC)
    築舘秀飛(FCマルヤス岡崎)
    鶴田道弘(元名古屋グランパスエイト)
    田路大樹(FC大阪):北名古屋市
    鳥羽俊正(元水戸ホーリーホック)
    富岡英聖(元ヴァンフォーレ甲府)
    富田康仁(アスルクラロ沼津)
    中田智久(トヨタ蹴球団):名古屋市
    中西哲生(元名古屋グランパスエイト):名古屋市
    中根広稀(FCマルヤス岡崎)
    中野裕太(FC刈谷)
    中村亮太(ブラウブリッツ秋田):名古屋市
    永芳卓磨(元栃木SC)
    那須信夫(FC刈谷)
    西村佳祐(FCマルヤス岡崎)
    新田涼(湘南ベルマーレコンディショニングコーチ)
    ノリエガ・エリック(清水エスパルス):豊橋市
    長谷川務(サウルコス福井)
    長谷川徹(徳島ヴォルティス):瀬戸市
    花井聖(カターレ富山):みよし市
    平野雄也(FCマルヤス岡崎)
    平林輝良寛(元レノファ山口FC):稲沢市
    深津英心(FCマルヤス岡崎)
    福ヶ迫知秀(FCマルヤス岡崎)
    福島新太(ヴェルスパ大分)
    福嶋洋(元V・ファーレン長崎)
    吹ヶ徳喜(徳島ヴォルティス)
    藤井貴(元FC琉球):武豊町
    藤井陽也(名古屋グランパス)
    本多勇喜(京都サンガF.C.):一宮市
    松浦敦史(元徳島ヴォルティス):知立市
    松澤彰(カターレ富山):長久手市
    松田勉(元FC岐阜)
    三浦弦太(ガンバ大阪):豊橋市
    三浦雄也(元V・ファーレン長崎):東海市
    水野翔太(FCマルヤス岡崎)
    水野泰輔(藤枝MYFC):犬山市
    光崎伸(清水エスパルス):刈谷市
    宮市剛(いわてグルージャ盛岡):岡崎市
    村岡誠(フットサル日本代表フィジカルコーチ)
    本山遊大(ヴィアティン三重):愛西市
    盛田剛平(ザスパクサツ群馬):名古屋市
    森晃太(レノファ山口FC):安城市
    森勇人(水戸ホーリーホック):安城市
    安原成泰(FC刈谷監督)
    山内達夫(ソニー仙台FC):名古屋市
    山尾光則(愛知FCコーチ)
    山道高平(元名古屋グランパスエイト)
    山村泰弘(元ヴァンフォーレ甲府)
    山本浩正(元セレッソ大阪):岡崎市
    吉田光範(元日本代表、ジュビロ磐田):刈谷市
    吉田恵(アビスパ福岡ヘッドコーチ)
    李彰剛(元ファジアーノ岡山):名古屋市
    深谷友基(元大分トリニータ、大宮アルディージャ)
    若松大樹(元大宮アルディージャ)
    渡邉一平:名古屋市

2023年11月7日火曜日

マスコミ「いまだ54歳カズが主役のJリーグ」…デマじゃないの?

■2022/01/08 「三浦知良はサッカー選手じゃない」というカズ擁護が移籍で崩壊…
■2022/03/22 マスコミ「いまだ54歳カズが主役のJリーグ」…デマじゃないの?



■2022/01/08 「三浦知良はサッカー選手じゃない」というカズ擁護が移籍で崩壊…

 まだリーグでもたまに出ていたという、だいぶ前の話ですけど、カズについて「実力が伴っていないのにネームバリューだけで醜く現役を続けて後輩のチャンスを潰すな。後進に道を譲れ」という趣旨の批判がありました。これは実力が伴っていないのに契約したり試合に出たりすることで、若手の契約機会や年俸への影響、出場機会への影響が出ているということでしょう。
 一方、「カズはサッカー選手ではなくビジネスマンとしてやっている」という擁護的な説明もありました。私も当時これと同じような見方。どういうことか?と言うと、カズという広告塔を横浜FCが利用することでクラブに利益をもたらしており、プレイなどのマイナス面以上の価値を横浜FCにたらしているという見方です。横浜FCは狙ってやっている感じがしました。

 実力がないのにネームバリューだけで契約して試合にたまに出させてもらっているのって、むしろ本人が一番辛いと思うんですよ。それでも現役を続けて客寄せパンダとして横浜FCのビジネスに協力しているカズはとても立派で、さすが人格者という感じ。「別にカズは特別扱いされて試合に出たいわけじゃないんです!」…といった感じでこれまで心の中で擁護してきたのですが、この私の擁護が完全に崩壊する問題が起きて愕然としました。どうもカズは試合に出たかったようです。

<来季の所属先が注目されているサッカーの元日本代表FWで、54歳の三浦知良(横浜FC)が22日、年内には所属チームを決める方針を明らかにし「やはり一番、試合に出られると感じられるチームを選びたい。10年、20年後ではなく近い将来の目標があるところに行かせていただきたいなと思う」と語った>
(54歳カズ、年内に所属先決定へ 横浜FCから移籍も視野に 共同通信 / 2021年12月22日 16時21分より)
https://news.infoseek.co.jp/article/kyodo_kd-newspack-2021122201000690/

 私は最初カズ移籍…のニュースを見かけたときに、ついに横浜FCもビジネスモデルを変えるんだな…、カズ効果よりも使える選手を取りに行くやり方にするんだな…と思ったんですよ。しかし、どうやら違った模様。横浜FCはむしろ契約延長する気満々なのに、出場機会を求めての移籍だそうです。「若手の機会を潰してまで試合に出たかったんだ!」と驚きました。
 しかも、最有力とされるのが、兄・三浦泰年さんが監督兼GMを務めるJFL鈴鹿で、「コネで契約して試合出るのかよ!」と言われてしまうようなところ。うーん、私の三浦知良像がガラッと崩れてしまいました。

<JFL鈴鹿への移籍が決定的な横浜FCのFW三浦知良(54)が2日、移籍交渉が基本合意し、近日中にも正式発表できる見通しを明かした。自身のルーツでもある静岡・城内FCの「初蹴り」に参加後「もう100%に近いくらいチームとは合意している。報道の通りになると思います」と明言した。
 初蹴りでは兄で鈴鹿の三浦泰年監督兼GM(56)と一足早い「兄弟タッグ」も実現。カズは兄のパスから得点するなど4得点1アシスト>
(カズ 鈴鹿入りへ「100%に近い合意」、初蹴りでひと足早く兄弟タッグが実現 スポニチアネックス / 2022年1月3日 5時32分より)
https://news.infoseek.co.jp/article/sponichin_20220103_0006/



■2022/03/22 マスコミ「いまだ54歳カズが主役のJリーグ」…デマじゃないの?

 セルジオ越後さんはもともとそんな感じなのですが、三浦知良選手と横浜FCに関する間違った説明をした動画をアップして騒動になっていたとのことです。
 内容としては、「彼(カズ)がCMに出てクラブにお金が入る」「それが財源になって戦力がアップする」「彼がいなくなったら横浜FCは大変になる」といったものみたいですね。

 私も横浜FCはカズを広告塔にして、ブランド価値を活かすやり方をしているとは思うのですが、「彼(カズ)がCMに出てクラブにお金が入る」などは真っ赤なウソ。クラブ側から指摘されてセルジオ越後さんもこれは謝罪しています。
 ただ、謝罪と同時に再び持論を展開。「プロリーグ(Jリーグ)は厳しい。アマチュアとは違う。チーム(横浜FC)もそういうルールでやらないと、Jリーグは成長しない」「横浜FCはなんでカズをかばうんだ。貢献しない選手は去っていかないとJリーグはしぼんでいく。横浜FCも強くならないです」と主張したそうです。

 私は別に横浜FCのビジネスモデルは悪くないと思いますし、それでJリーグがダメになるとも思わないのですが、セルジオ越後さんの指摘も理解できます。ネットでもある程度支持されたそうです。ただ、これらの話を紹介した記事のタイトルと、記者の書いた最後の部分はひどいものでした…。
 この記事は夕刊フジ(ZAKZAK、産経新聞系)のもので、<いまだ54歳カズが主役…Jリーグの切ない現状 セルジオ越後氏、舌禍騒動謝罪も改めて実力主義主張 「貢献しない選手は去らないとしぼんでいく」>(2021/12/16)というタイトルだったのです。

<発足当時はプロ野球を追い越す勢いをみせたJリーグは、来年で30年目のシーズンを迎えるが、話題は先細る一方。最も取り上げられるのはカズであることは変わらない。(中略)今回の件で、(引用者注:移籍先を探していた)カズの去就の注目度がさらに増す、皮肉な展開となってしまった>
https://news.infoseek.co.jp/article/fuji_ZECJVGVIJBLWFJX4GD6QC6QEU4/

 たまたま今回カズの移籍が大きく話題になったというだけで、シーズン中や前シーズンまでは「最も取り上げられる」なんてことはありませんでした。「いまだ54歳カズが主役のJリーグ」は捏造じゃないかと思います。


2023年11月5日日曜日

ミクやミランダなど、女性みたいな名前のサッカー選手ベストイレブン

(2022/04/08 一部加筆して再投稿)
■2015/10/25 ミクやミランダなど、女性みたいな名前のサッカー選手ベストイレブン



■2015/10/25 ミクやミランダなど、女性みたいな名前のサッカー選手ベストイレブン

 おもしろいコンセプトだなぁというベスト11が、<名前だけで選ぶ世界の『抱けそうな』サッカー選手イレブン:LAUGH DRUNKER - ブロマガ>というところで選出されていました。
http://ch.nicovideo.jp/oogiri-drunker/blomaga/ar894911

 元ネタでは「『抱けそうな』サッカー選手イレブン」というタイトルでしたが、うちでは、「女性みたいな名前」としています。結果は以下の通りです。

GK クルル ニューカッスル オランダ代表
CB ミランダ アトレティコ・マドリード インテル ブラジル代表
CB リンゼイ・ローズ フランス リヨン
LSB ルナ スペイン エイバル
RSB アンヘル・ランヘル スウォンジー スペイン (ANGELをスペイン語読みするとアンヘルになり「天使」の意味)
MF リコ スペイン アスレティック・ビルバオ
MF マリン ブレーメン 元ドイツ代表
MF ブルマ ポルトガル レアル・ソシエダ (PSVにもブルマというCBの選手がいる)
MF アンヘル・ディ・マリア (前述のANGELに加えて聖母マリアの名前も持つアルゼンチン代表の至宝。パリ・サンジェルマン)
FW ミク ラージョ・バジェカーノ ベネズエラ
FW ベラ レアル・ソシエダ メキシコ

主な控え
GK レイナ(ナポリ)
CB サナ(ナント)
RSB サーニャ(マンチェスター・シティ)
LSB ダニー・ローズ(トットナム)
MF ルミナ(ユベントス)
FW サラ(ナント)

 私はフランスGKのロリスや、スペインのCBのピケを思い出しました。女の子っぽいとはちょっと違うかな? かわいい系です。
 コメント欄では日本人の山口蛍、細貝萌、ララーナ、パヌッチ、パクチュホ、アンリ、チチャリート、チミロティッチ、ラブなどが出ていました。日本人の山口蛍、細貝萌あたりは、パーフェクトですね。私も「なぜこんな名前に?」と以前から不思議でした。



2023年11月3日金曜日

FIFA副会長はたくさんいて、1人は必ずイギリスから選ばれる

■2021/04/23 FIFA副会長はたくさんいて、1人は必ずイギリスから選ばれる
■2021/04/23 イギリス枠のFIFA副会長、差別発言だらけで辞任してた…
■2021/06/03 FIFA会長とFIFA副会長が対立して仲が悪いということはよくある
■2021/06/03 ブラッターFIFA会長はカネをばらまいて票を買った?疑惑だらけ


■2021/04/23 FIFA副会長はたくさんいて、1人は必ずイギリスから選ばれる

 昔FIFAの副会長はすごい権限を持っている!みたいなデマが日本のネットで出ていたのですが、FIFA副会長はたくさんいるんですよね。また、FIFA会長とFIFA副会長が対立して仲悪いということもよくありますので、FIFA副会長だから絶大な力があるとも言えません。FIFA会長の権力がすごいのは本当なので、むしろFIFA会長と対立してしまっていた場合、力を発揮できなくなります。
 ここらへんのFIFA会長の権力については今度書きます。先にFIFA副会長の人数について。私は各大陸の連盟(6つの大陸競技連盟)から1人ずつだと思っていたのですが、そういう話はFIFAのWikipediaページにはなし。さらに、「1人は必ずイギリスから選ばれる」とWikipediaに書いていてびっくりしました。

 これは、<UEFAに所属するイギリスの本土4協会(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各協会)は、競技としてのサッカーの成立過程およびFIFAへの加盟に関わる歴史的背景から、特権的な地位が与えられている>という説明のところであったものです。
 <FIFA副会長(定数7)の1席がこの4協会のいずれかに保証されており、本土4協会のすべてが役員選で落ちることはあり得ない>とのこと。ここで副会長の定数が7であることもわかりますね。いっぱいいます。
 なお、特別扱いとしては、<サッカーのルールや重要事項に関しては、FIFAとこのイギリス本土4協会で構成する国際サッカー評議会が決定することになっている>という話もありました。

 上記だと7人なのですが、同じWikipediaページのFIFA評議会構成メンバーを説明する部分では、<FIFA評議会構成メンバーは、総会で選出されたFIFA会長1名、FIFA副会長8名、6つの大陸連盟(地域連盟)それぞれで選出された計28名で、全37名である>としていました。これだと8人ですね。
 なお、Wikipediaを見ていると、「上級副会長」という聞いたことのない名前の役職も発見。ただ、特に説明はありませんでした。謎です。

 とりあえず、私が閲覧時点でのWikipediaのメンバーを見てみると、私が記憶していた通り、各大陸から一人っぽい感じに見えました…が、1人該当しない方がいます。この説明がなかったサンドール・チャーニさんは、どうもハンガリーのようです。やっぱ大陸は関係ないんですかね。あと、先程書いたイギリスの本土4協会の人がいないのですが、辞任したためかもしれません。こちらは後述します。

上級副会長
サルマーン・ビン・イブラーヒーム・アール=ハリーファ アジアサッカー連盟(AFC)
副会長
アレクサンデル・チェフェリン  欧州サッカー連盟(UEFA)
アレハンドロ・ドミンゲス 南米サッカー連盟(CONMEBOL)
パトリス・モツェペ  アフリカサッカー連盟(CAF)
ヴィクター・モンタグリアーニ 北中米カリブ海サッカー連盟(Concacaf)
サンドール・チャーニ
ランバート・マルトック  オセアニアサッカー連盟(OFC)


■2021/04/23 イギリス枠のFIFA副会長、差別発言だらけで辞任してた…

 さて、なぜかいなかったイギリス枠の副会長の話。<差別発言のFA前会長、FIFA副会長の職も辞任>(国際ニュース:AFPBB News 2020年11月13日)などの話が出ていました。

<一連の攻撃的な発言で2日前にイングランドサッカー協会(FA)の会長を辞任したグレッグ・クラーク(Greg Clarke)氏が12日、国際サッカー連盟(FIFA)の副会長としての職務からも退いた。
 63歳のクラーク氏は、多様性をテーマにした英下院デジタル・文化・メディア・スポーツ委員会で、黒人のサッカー選手に対して「coloured(有色)」という人種差別的意味を持つ言葉を使うなど、一連の「容認できない」発言をしたとして10日にFA会長を辞任した>

 英下院デジタル・文化・メディア・スポーツ委員会では、で同性愛を「人生の懸かった選択」と称したり、少数派の民族に対して「キャリアに対する関心が異なる」と話したりしたほか、女子サッカーに関しても物議を醸すコメントをしていたとのこと。あらゆる差別に手を出している感じですね。すごいですわ。
 これを読むと、<クラーク氏の辞任を受けて、FAはピーター・マコーミック(Peter McCormick)氏を暫定的に会長に指名し、来年3月中には新しい会長を任命する意向を明らかにした>ともありました。やはりこの関係で上記に記載がなかったのかもしれません。

 なお、この差別発言辞任の関係では、余波として、<強気な森会長に呆れる海外 3ヶ月前にはFIFA副会長が差別発言で辞任したばかり – ニュースサイトしらべぇ>という記事も出ていました。森喜朗会長も最終的には辞任に追い込まれたものの、スパッと辞めさせられなかったため、日本には差別をなくすという五輪精神がないと思われてしまったかもしれません。

<「東京五輪のボスは会議に女性を呼びたくない性差別主義者」と海外メディアもさんざん叩いている、東京五輪・パラリンピック組織委員会・森喜朗会長による失言の問題。
 目立ってきたのが「謝罪のみで解決なのか」「それでも辞める気はない」といったタイトルだ。スポーツ界においては、わずか3ヶ月前にビッグな辞任劇があったばかり。海外の人々は森会長が感じている以上に、差別というものに敏感なのだ>


■2021/06/03 FIFA会長とFIFA副会長が対立して仲が悪いということはよくある

 最初に書いていた「FIFA会長とFIFA副会長が対立して仲悪いということがよくある」「FIFA会長の権力はすごい」の話。2002年の日韓ワールドカップの頃の<FIFA泥仕合 会長選でW杯どころじゃない?>(02/05/25 朝日新聞)という記事は、そこらへんの話が見える話でした。

<事務方のトップ、ゼンルフィネン事務総長がブラッター会長を不可解な会計処理などで告発>
<(引用者注:報告書は、)「(サッカー途上国に資金援助をする)ゴール・プロジェクトの乱用」「アベランジェ前会長に対する不可解な5万5千ドルの支払い」「00年に就任した理事に対し、支払う必要のない98~00年分の報酬計10万ドルの支出」など報告書は21ページに及ぶ>

 会長選の対立候補、アフリカ連盟のハヤトウ会長(FIFA副会長)陣営も、当然この問題を批判。以下のように、ハヤトウFIFA副会長には他の副会長が味方しており、「FIFA会長とFIFA副会長が対立して仲悪いということがよくある」というには、わかりやすい例となっていました。

<現在の情勢は、2期目を狙うブラッター会長がハヤトウ氏をリードとの見方が一般的だが、前回98年の会長選挙でブラッター会長に敗れた欧州連盟のヨハンソン会長、韓国協会の鄭夢準会長がハヤトウ氏と組んで反ブラッター包囲網を形成。10日には、FIFA理事11人が会長を資金流用の疑いでスイス地検に告訴する事態に発展した>


■2021/06/03 ブラッターFIFA会長はカネをばらまいて票を買った?疑惑だらけ

 FIFA理事会は副会長7人のうち5人が会長に辞任を勧告したそうで、ブラッター会長とむしろ仲が良い副会長はほとんどいません。ところが、会長選はFIFA加盟の204協会による投票で決まりますので、副会長と仲が悪くても問題なし。実際、このときも当選しています。ここに「FIFA会長の権力はすごい」の話が関係していて、なおかつ汚職的な問題があります。

<ブラッター会長には現職の強みがある。例えば会長が創設したサッカー振興支援計画「ゴール・プロジェクト」。途上国に資金援助をするプログラムの予算は1億スイスフラン(約80億円)。選定委員会のトップはブラッター派のハマム理事だけに、配分先の選定に会長の意向が反映されると見るのが自然だろう。現在までに117協会が恩恵を受けており、その多くがブラッター会長支持になびく可能性が高い>

 FIFAの商業化という問題もあります。W杯のテレビ放映権だけで1千億円以上、スポンサー料などのマーケティングで400億円以上と、FIFAのビジネスが日韓ワールドカップから大きく膨れあがったことも指摘されていました。

<今大会のチケットの印刷、発送は、FIFAと利権でつながっている英国のバイロム・コンサルタンツ社が当たった。チケット扱いの実績がほとんどない会社が請け負い、印刷や配達の遅れなど、混乱が生じた。「元々、W杯をやれるような会社ではない。押しつけられた我々の方が迷惑」と、日本組織委員会(JAWOC)の憤りは収まらない>
<テレビ放映権では、FIFAと契約したISLとキルヒメディアが共に破綻(はたん)する事態に発展した。ISLはアベランジェ前会長、ブラッター会長と密接な結びつきがあったとされる。両社の破綻でFIFAも多額の損失を被った>

 上記までになかった話でも、まだ問題が報じられていた模様。例えば、98年会長選挙でブラッター氏陣営が買収工作をしたと、英紙デーリー・メールが報道。また、FIFAの財務状況を調べる特別内部監査委員会を、ブラッター会長が守秘義務違反を理由に独断で活動停止を決定するという怪しすぎることもやっていました。
 その後もブラッター会長は独裁政権をしばらく続けるのですが、2015年FIFA汚職事件でついに辞任。結局、お金の問題でやめることになりました。やっぱりそういう人だったんでしょうね…。日本の政治家を見ているようなひどさでした。

2006年のワールドカップ、楽しみにしてたメッシは控え

■2020/04/08 2006年のワールドカップ、楽しみにしてたメッシは控え
■2020/04/08 アイマールなど…ワールドカップ2006の好きな選手ベスト23



■2020/04/08 2006年のワールドカップ、楽しみにしてたメッシは控え

 2006年のワールドカップ・ドイツ退会が開始される直前に友達に送ったメールが出てきました。見る試合をなるべく絞ろうと思って、とりあえず登録選手全部チェックしたときのものですね。

 2002年の前回大会以降はほとんど見れていなかったという状態。海外の試合を見たのはおそらくワールドユースだけだったと思います。
 そんな中で是非見たい選手と見れなかった選手(選ばれなかった選手)について記載がありました。
 是非見たい選手で出ていたイングランドのルーニー。名前しか知らなくて無事見ることができましたが、全然好みじゃありませんでした。
 「アルゼチンはテベスよりメッシ」「スペインユースで1番気に入った(はずの)イニエスタ」とも書いていて、ここらへんは先程書いた唯一見た海外の試合のユース組。ただ、メッシはこの大会では見れなかったんですよね。後の活躍ぶりを考えると、信じられないことでしょうが、控えであり、私の見た試合では出ていませんでした。
 ただ、今Wikipediaを見ると、そもそも怪我明けだったそうで、そこらへんですかね。当時サッカーが好きだという会社の先輩に、メッシが見たくて仕方ないと言ったら微妙な反応で「無理でしょ」的なことを言われたので、そうじゃなくても当時は格下という扱いだったかもしれませんが…。
 あとは、以下のような感じ。

>ポルトガルのシモン。バルサでフィーゴの控えだったとき以来見ていない。
>サウジのシャルフーブ。2002は機会なかったし是非。
>南米選手権(だっけ?)のときも楽しみにしていたロビーニョ。
>アメリカのユース活躍コンビのビーズリーとドノバン。

 シャルフーブ大好きだったんですけど、あんまり試合出れなかったんですよね。この大会でも出場機会がありませんでした。
 一方、「見れなかった選手(選ばれなかった選手)」はこんなところ。

>今んどころ気付いたのは、韓国の小っこい子。いないね。
>あと、ドイツの現役で唯一好きなショルはまた怪我。もうドイツ見る全く理由なくなった。

 小っこい子は名前忘れました。けっこう抜けないドリブラーだったので、伸びなかったんでしょうね。


■2020/04/08 アイマールなど…ワールドカップ2006の好きな選手ベスト23

 見る前の時点で見たい選手のBEST23も選んであり、これは後に観戦後の好き度も加えたものがあります。攻撃の選手は結構選んでいますが、好き度が低めになっていました。こっちにはメッシ入っていませんね。

GK [ リーグ ] [ 国籍 ] [ 年齢 ] [ 身長 ] [ 好き度 ] [ 観戦後 ]
イケル・カシージャス スペイン スペイン 25 184 9 -
サンチアゴ・カニサレス スペイン スペイン 36 181 9 8
レオナルド・フランコ (スペイン) アルゼンチン 29 188 4 4
CB [ リーグ ] [ 国籍 ] [ 年齢 ] [ 身長 ] [ 好き度 ] [ 観戦後 ]
ロベルト・アジャラ (スペイン) アルゼンチン 33 177 9 9
ファブリシオ・コロッチーニ (スペイン) アルゼンチン 24 183 8 8
カルロス・ガマーラ (ブラジル) パラグアイ 35 179 7 6
ファビオ・カンナバーロ イタリア イタリア 32 175 9 9
カルレス・プジョル スペイン スペイン 28 178 9 -
DH [ リーグ ] [ 国籍 ] [ 年齢 ] [ 身長 ] [ 好き度 ] [ 観戦後 ]
エステバン・カンビアッソ (イタリア) アルゼンチン 25 178 9 8
ジェンナロ・ガットゥーゾ イタリア イタリア 28 174 8 9
アンドレア・ピルロ イタリア イタリア 27 177 9 9
クロード・マケレレ (イングランド) フランス 33 174 7 -
OH [ リーグ ] [ 国籍 ] [ 年齢 ] [ 身長 ] [ 好き度 ] [ 観戦後 ]
パブロ・アイマール (スペイン) アルゼンチン 26 170 8 8
パク・チソン (イングランド) 韓国 25 175 9 9
アンドレス・イニエスタ スペイン スペイン 22 176 6 5
ロナウジーニョ・ガウショ (スペイン) ブラジル 26 183 8 7
SH [ リーグ ] [ 国籍 ] [ 年齢 ] [ 身長 ] [ 好き度 ] [ 観戦後 ]
ルイス・フィーゴ (イタリア) ポルトガル 33 180 6 6
イ・ヨンピョ (イングランド) 韓国 29 176 7 8
モハマド・アル・シャルフーブ サウジアラビア サウジアラビア 25 172 6 -
FW [ リーグ ] [ 国籍 ] [ 年齢 ] [ 身長 ] [ 好き度 ] [ 観戦後 ]
ラウール・ゴンサレス スペイン スペイン 29 180 8 -
イ・チョンス 韓国 韓国 25 172 9 9
マイケル・オーウェン イングランド イングランド 26 172 6 5
ロビーニョ (スペイン) ブラジル 22 172 6 -

 当時の平均年齢は28.0、平均身長が177.2。国籍はスペイン、アルゼンチンが5人、韓国、イタリアが3人。所属リーグはスペインが11人、イタリアが5人。私が長くスペイン大好き!って時期があり、この頃もそうでしたね。



日本代表はなぜ弱いのか?W杯イヤーのハリル監督解任はあり得ない

■2018/04/09 W杯イヤーのハリル監督解任はあり得ない
■2018/04/10 親善試合で結果を出す代表監督はむしろ悪い監督である理由
■ 2018/04/11 ロシアワールドカップで成功したときが、本当の地獄
■2017/02/16 日本代表はなぜ弱いのか?岡野俊一郎元JFA会長の指摘
■2015/6/15 日本サッカーの終わりの始まり ワールドカップが再び遠くなる日
■2014/7/5 本番になって完全に自信を失ったザッケローニ監督
■2014/7/5 日本はなぜザッケローニを代表監督にしたのか?経歴を見た疑問
■2014/7/25 ハビエル・アギーレ日本代表新監督の経歴 メキシコ代表監督など




■2018/04/09 W杯イヤーのハリル監督解任はあり得ない

 馬鹿じゃねーのか?と驚愕。「W杯直前」と言って良い時期に代表監督を変えるなんて、あり得ません。しかも、W杯予選を突破した監督です。
 ショック療法的に本番がうまくいったとしても、長期的に見れば終わっています。
 日本代表でも多いのですけど、W杯予選または直前の練習試合で好調だったのに本番でボロクソということがあります。これは戦い方がワールドカップモードになっていないことや、ピークが本番より前になっているため。なので、練習試合を標準に合わせるのは、むしろアホなのです。
 ところが、今回の解任のせいで、以降の監督は、練習試合でも結果を出す必要があり、テストもやりづらくなります。日本はサッカー協会のレベルが低すぎでしょう。

 スポンサーの影響があったんじゃないか?という報道があり、これはさらに最悪。幼稚すぎます。

"12月の東アジアE―1選手権では宿敵・韓国に1―4と惨敗し、スポンサーからも不満の声が上がっていたという。この時点でハリル解任の可能性が浮上しながら決断するに至らなかった協会も、選手とスポンサーからの突き上げに事態を静観するわけにはいかなくなった。事実上のクーデターだ"
(選手とスポンサーから突き上げ ハリル解任は“クーデター”|日刊ゲンダイDIGITALより)

 反応を見ると賛否は半々くらいであり、これはハリル監督がすごく嫌われていたということなのですけど、好き嫌いで判断してはいけないこと。たとえハリルサッカーをクソだと思っていたとしても、反対せねばいけません。


■2018/04/10 親善試合で結果を出す代表監督はむしろ悪い監督である理由

 このタイミングで解任について、サッカー専門誌「footballista」の浅野賀一編集長は、「なぜ、準備期間がほとんどない今なのか。サッカーの常識ではあり得ない判断なので、それ以外の論理が働いたのかなと思いました」としていました。

 ただし、前述の通り、ファンの賛否は半々。これだとファンもサッカーの常識を理解していない人が多いということになります。
(ハリル、W杯直前の解任に専門家「日本サッカーの後退」( 2018/04/10 06:31 徳重辰典 BuzzFeed )より)

 インタビューアーは「この時期の解任となるとアフリカや中東諸国くらいで、他の国ではほぼ見ません」と指摘。ハリル監督はコートジボワールで似たような辞めさせられ方をしており、やはりサッカー先進国の例ではありません。
 浅野賀一編集長も「 アフリカや中東諸国など組織のオーガナイズがない国が一時期の感情に任せてやってしまうパターン」と一刀両断しています。

 浅野賀一編集長は、親善試合は「本番へのテスト」であって、そこでのパフォーマンスに意味はないとも指摘。これは本来常識なんですけどね。
  また、むしろ親善試合でベストであるのはマイナスであるとも指摘していました。「ジーコやザッケローニのチームはメンバー固定で目の前の1試合1試合を全力で戦うクラブチーム的なやり方で、本番では相手チームに研究され、丸裸にされて敗れました」という見方です。


■ 2018/04/11 ロシアワールドカップで成功したときが、本当の地獄

 田嶋幸三会長は「1%でも2%でも、ワールドカップで勝つ可能性を追い求めたい」と、繰り返し語ったそうですけど、それこそ一番ダメなことだろうという指摘がありました。 1%や2%のために監督を解任していたら、長期的なプランは持てないためです。
  これは、目の前の試合以上に大切な長期的な戦略が置き去りにされています。戦争でもビジネスでも、戦略が大事というのは常識。"日本サッカー協会が発表したハリルホジッチの解任は、戦略を捨てた戦術"なわけです。

 ロシアワールドカップの戦績は重要ではないとも指摘されていました。それだけでなく、下手に成功してしまった方がまずいとの指摘。
 チェス世界王者だったガルリ・カスパロフさんは、「長期的に見てもっと危険なのは、悪い戦略がよい戦術やまったくの幸運のために成功するケースだ」としているそうです。
 下手に成功してしまうことで、間違ったやり方を良いと思って、正しくないやり方を続けていき、結果的によりダメになるということでしょう。ロシアワールドカップで成功したときが、本当の地獄です。
(【コラム】ハリルホジッチの解任は“戦略なき戦術”。広がり続ける、日本と世界の差-LEGENDS STADIUM  清水 英斗 ・ 2018.4.10 より)



■2017/02/16 日本代表はなぜ弱いのか?岡野俊一郎元JFA会長の指摘

 最近の話じゃなくて、ブラジルワールドカップのときの記事を今頃読みました。元JFA会長の岡野俊一郎氏とフリーアナウンサーの金子勝彦氏の対談です。


 岡野俊一郎さんにとっては、日本代表の惨敗は想定内。「開幕直前に予想出来たので、残念でしたが僕にとってはショックではありません」としていました。
 理由はいろいろと挙げられています。まず、準備段階のミス。

・準備段階で犯した最大のミスは、指宿で愚かなトレーニングキャンプ。あそこまでハードなトレーニングを積む必要はなかった。心身ともに疲弊した状態で時差もあって気候も異なるフロリダへ行っても回復しない。ザッケローニ監督以下コーチングスタッフのミス。
・ブラジルに入ってからのコンディショニングにも問題。比較的涼しいベースキャンプ地のイトゥから前日に試合会場に入っていたけれども、南米のチームですら2日前には開催都市に入って気温と湿度に慣れようと必死だった。

 また、采配やチーム作りのミスも指摘。私もこれまで異常と思えるほど頑なにやってきたのを、土壇場で台無しにしたのにはびっくり。絶えず臨機応援にやっていたのならわかるんですが、「お前、全然変えてなかったじゃん!」っていう。

・日本のリズムで攻めて勝とうと考えていたのならば、いままで日本の攻撃のリズムを作っていたのは遠藤。守備に比重を置いて戦うのならばそれでもいいけれども、これではリズムが出るはずがない。信じられない起用法。
・国際的にもある程度の評価を受けた本田と長友、香川の3人が固まって、そうではない選手たちを見下すような風潮がチーム内にあったと聞いた。(これは金子勝彦アナ)

 そして、これらは日本サッカー協会のミスが遠因です。ザッケローニ監督ははるか昔の栄光を引きずっているだけで、実績的にも皆無に等しかったです。

・コーチ陣の中に日本人がいないのは、ザッケローニ監督と契約を交わす際に、日本人コーチを入閣させなかった日本サッカー協会の技術委員会のミス。分析とフィジカルのアシスタントコーチがいるだけでは、選手たちがどのような状態にあるのかが正確に伝わらない。
・ナショナルチームの監督を務めた経験のない人間に指揮を任せたらどうなるかは、ジーコ監督の下でグループリーグ敗退を喫したドイツ大会で学んでいるはず。ジーコが鹿島アントラーズを強くしたのは事実だが、常日頃は自分の手元に選手がいないナショナルチームを率いるには、各クラブとの連携を密にして、選手たちのコンディションを把握する必要がある。にコミュニケーション不足が生じやすい。
・にも関わらず、ザッケローニ体制では、首脳陣と選手の間を取り持つべき人間が不在だった。
・原博実も強化のトップである技術委員長と実務方のトップである専務理事を兼任するなんて非常識。どちらか一方を辞めるべき。
・会長在任中に役員を育てようとしなかった私と川淵三郎に責任がある。



■2015/6/15 日本サッカーの終わりの始まり ワールドカップが再び遠くなる日

 2014年12月に書いてアップしていなかった話。いやーな話ですが、実際ひどい内容。

 2014年はワールドカップでのあまりの内容の悪さに驚かされた年でした。

-----引用 ここから-----
日本サッカーに凋落の兆候、確実に目の前に  :日本経済新聞 2014/12/4 7:00

 男子は悲惨だった。6月から7月にかけてブラジルで開催されたワールドカップでは、アルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表が大きな期待を受けながら1分け2敗で敗退した。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO80435160T01C14A2000000/
-----引用 ここまで-----

 ただ、真にマズいのは、年齢別代表の成績です。

-----引用 ここから-----
 今年、公式大会に出場した年齢別の男子代表は、手倉森誠監督率いる「U―21」、鈴木政一監督の「U―19」、そして吉武博文監督が受け持った「U―16」の3チーム。その各チームが出場したアジアレベルの4大会で、すべて準々決勝敗退だったのだ。
-----引用 ここまで-----

 このうち、「U―21」もまだマシです。"12年にロンドン五輪でベスト4に進んだチーム(関塚隆監督)と比較すると、全体に小粒な感は否めなかった"ものの、"今年は実質的に2歳年上の2大会への参加で、ともに準々決勝まで進み、決して悪い成績ではなかった"ためです。
 ショッキングなのは、これまで活躍してきた下の年代の敗退です。

-----引用 ここから-----
 「U―19」と「U―16」は、ともに来年に開催される国際サッカー連盟(FIFA)の年代別ワールドカップ出場を目指したチーム。いずれも、今年開催のアジア予選(AFCの選手権を兼ねる)で4位以内、すなわち準決勝進出で出場権が得られるという形だった。(略)

 長く日本が遠ざかっていた「世界」に、最初にアジアの壁を突破して出ていったのが95年のU―20日本代表だった。以来、2年ごとに開催されるU―20ワールドカップに、日本は07年まで7大会連続でアジア予選を突破して出場、99年には準優勝に輝いた。しかし09年大会以降はアジア予選の準々決勝敗退が続き、今年で4大会連続となった。

 「アジア予選が一発勝負であるところに難しさがある」

 今年7月まで長く日本の強化部門の責任者だった日本サッカー協会の原博実専務理事はそう語る。しかし4回連続の準々決勝敗退は、偶然や不運では説明できない。

 今年「U―16」がアジア予選を突破できなかったことで、日本は来年の「U―17」と「U―20」の世界大会出場をともに逃すことになった。91年以来、実に24年ぶりの出来事である。

 98年のワールドカップ出場は、28年ぶりの96年のアトランタ五輪出場に負うところが大きく、その五輪出場も95年のU-20ワールドカップでの好成績(ベスト8)が重要な要因になっている。
-----引用 ここまで-----

 日本以外の海外の代表を見ても、ユースワールドカップなどで活躍した世代がフル代表でも重要な位置を担い、ワールドカップでも活躍することが多いです。
 逆に言うと、若い世代での教科に失敗した国の未来は明るくないということです。非常に残念で悔しいですが、2014年は日本サッカー凋落の転換点になるかもしれません。


■2014/7/5 本番になって完全に自信を失ったザッケローニ監督

  前回のワールドカップ以来見ていなかった日本代表。2014年のブラジルワールドカップがザッケローニになって初めてのゲームです。
 前回大会は本番になってしぶとく守るサッカーに切り替えて成功。今まで通りパスサッカーで行くのか、我慢強く守るチームで行くのか?と楽しみにしていましたが、攻撃的なパスサッカーとのことで期待が高まりました。
 しかし、先発メンバーを見た瞬間から違和感を覚えました。

6月15日(日) グループC
キックオフ:10時00分/ 試合会場:アレナ ペルナンブーコ / 主審:エンリケ オセス

コートジボワール     2-1     日本

 得点
本田 圭佑(前半16分)
ウィルフリード ボニー(後半19分)
ジェルビーニョ(後半21分)  

日本

GK    1    川島 永嗣
RSB    2    内田 篤人  
RCB    6    森重 真人  
LCB    22    吉田 麻也  
LSB    5    長友 佑都  
RDH    17    長谷部 誠    後半9分
LDH    16    山口 蛍    
RSH    9    岡崎 慎司
OH    4    本田 圭佑  
LSH    10    香川 真司    後半41分
FW    18    大迫 勇也    後半22分

 交代
MF    7    遠藤 保仁    後半9分
FW    13    大久保 嘉人    後半22分
FW    11    柿谷 曜一朗    後半41分

グループC第1節 コートジボワール vs. 日本 - 試合詳細 - ブラジルワールドカップ特集 - スポーツナビ
<a href="http://brazil2014.yahoo.co.jp/game/result/?gid=2014061403" target="_blank">http://brazil2014.yahoo.co.jp/game/result/?gid=2014061403</a>
 ポジションはテレビ由来。

 どうもあまり使われていなかったらしい森重、山口、大迫というところをスタメンに起用。私は世代交代できないチームは苦しむというのが持論なんですけど、それは長いスパンをかけて世代交代という意味で。本番前にいきなり変更という意味ではありません。誰が入っても大丈夫なチーム作りというのもあるんですが、ザッケローニさんはそういうやり方でもしてこなかったと聞いています。
 この試合以降の選手起用、選手交代を見ても、ことごとく違和感がありました。数人変わった選手を入れた以外は、むしろ不調でも使い続けて「レギュラー選手との心中」といった批判もありました。続けるべきところをいじって壊して、変えるべきところを変えられずに泥沼にハマった感じ。
 典型的だったのが、3戦目のコロンビア戦で抜擢したボランチ青山敏弘。攻撃ではある程度見るところがあったのに交代。守備が崩れてそちらを気にしたのでは?と言われていましたが、やることなすこと裏目に。自分の采配に自身が持てない印象を受けました。


■2014/7/5 日本はなぜザッケローニを代表監督にしたのか?経歴を見た疑問

 不思議だったのは私はザッケローニ監督が代表監督に選ばれたときに、セリエAで優勝経験のある実績ある監督だと聞いていたため。にもかかわらず、あまりにも未熟に見えます。で、Wikipediaで経歴を見てみました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%8B

 "1983年、30歳で当時セリエC2のチェゼナティコの監督に就任。その後、指導者として経験を積み、ウディネーゼ"の監督になります。

●1995年 ウディネーゼ
 "1995年から1998年まで率いたウディネーゼでは、大胆な攻撃サッカーを展開。得点王となったビアホフやアモローゾを擁して1997-1998シーズンを3位という好成績で終え、UEFAカップ出場権を獲得した。この実績が認められ、翌シーズンからACミランの監督に就任することになった"

●1999年 ACミラン
 "ウディネーゼから移籍させた教え子のビアホフやヘルヴェグに加え、ズボニミール・ボバンらを中核として優勝争いを展開。終盤に失速したラツィオを逆転しスクデットを獲得する"

 Wikipediaを読むと、確かにここまでは素晴らしいです。しかし、この後がひどいのです。

 "しかし、翌1999-2000シーズンのCLでは最終節でガラタサライに逆転負けを喫し1次リーグで敗退。選手層の薄さもあってリーグ戦も3位に終わる。翌シーズンは自らのシステム3-4-3を貫こうとしたことで、4バックを標榜するベルルスコーニ会長と対立。チームも低迷(CL2次リーグ敗退)したことにより、シーズン途中で更迭され、後任にチェーザレ・マルディーニが就任した"

●2001年 SSラツィオ
 "2001-2002シーズン序盤にCLでの敗戦により解任されたディノ・ゾフの後任としてSSラツィオの監督に就任。ミラン時代とは異なり4バックも用いる柔軟な采配を見せたものの、CLではグループリーグの突破に失敗。ローマダービーで1-5の惨敗を喫するなどリーグ戦も6位と低迷。最終節にインテルの優勝を阻止する勝利(4-2)を挙げ意地を見せたが、シーズン終了後に解任された"

●2003年 インテル
 "2003-2004シーズンの途中、エクトル・ラウル・クーペルの解任を受けてインテルの監督に就任。当初は無敗で快進撃を続けたが、CLはグループステージで早々に敗退。ホームのアーセナル戦では1-5の大敗を喫した。リーグ戦も4位に終わり、翌シーズンのCL出場権は確保したものの、モラッティ会長の信頼を得られずシーズン終了後に辞任。後任候補にロベルト・マンチーニが浮上していた中での実質的な解任であった"

●2006年 トリノFC
 "2006年9月、セリエAに昇格したシーズン開幕3日前にカイロ会長と対立したジャンニ・デ・ビアージが退任したトリノFCの監督に急遽就任する。
チームは下位に低迷、2007年2月のACキエーヴォ・ヴェローナ戦では、エースのアレッサンドロ・ロジーナを外して惨敗するなどリーグ6連敗し、途中解任された"

●2009年 ユヴェントス
"2009-2010シーズン途中より、成績不振で解任されたチーロ・フェラーラの後任としてユヴェントスの監督に就任した。契約期間はシーズン終了までの4ヶ月。しかし、チーム状態の改善に失敗し、ELでは、決勝トーナメント2回戦の第2戦でフラムFCに1-4と大敗を喫して敗退。また、リーグ戦は7位に終り、CL出場権も逃した。率いたリーグ戦17試合の成績は6勝4分7敗と負け越しであった"

 優勝した後は全く結果を残していないんですよね。優勝どころか、好成績すらありません。きつい言い方してしまうと、過去の栄光にすがっているような戦績です。
 日本代表監督就任後は結果を出していたようですけど、そもそもなぜ日本サッカー協会がザッケローニさんを選んだのか?というのは不思議になる経歴でした。



■2014/7/25 ハビエル・アギーレ日本代表新監督の経歴 メキシコ代表監督など

 日本に合うかどうかはともかく、何で選んだのかわからないザッケローニ監督と違って、経歴としては納得できる人選です。

メキシコを2度W杯ベスト16に導いたアギーレ日本代表新監督とは?- 超ワールドサッカー(2014年7月24日18時40分)
http://news.infoseek.co.jp/article/webultrasoccer_172790

 以下、上の記事より。

1995-96 アトランテ(メキシコ)

1998-2001 パチューカ(メキシコ)
※1999 メキシコ冬リーグ リギージャ優勝
 "当時、1部と2部を行き来するエレベーターチームだった同チームをリーグ優勝に導き、その後メキシコ屈指の強豪チームとなるパチューカの礎を築いた。"

2001-02 メキシコ代表
※2001 コパ・アメリカ準優勝
※2002年日韓・ワールドカップ出場。ベスト16
 "パチューカでの実績を評価されて母国の代表監督に就任すると、メキシコ代表を2002年日韓・ワールドカップ本大会出場に導いた。さらに、本大会ではイタリア代表やクロアチア代表といった強豪と同居したグループステージを首位で通過するサプライズを提供した。"

2002-06 オサスナ(スペイン)
※2005 コパ・デル・レイ準優勝
 "攻守に“戦える”集団を作り上げると、2005-06シーズンにはクラブ史上最高位となる4位フィニッシュを成し遂げた。"

2006-09 アトレティコ・マドリー(スペイン)
 "唯一の落とし穴"。"これまでのクラブではハードワークを信条とした堅守速攻スタイルで結果を残してきたアギーレだったが、攻撃への過剰な意識と献身性を欠く選手たちをうまくまとめきれず、2008-09シーズン途中に解任の憂き目に遭うこととなった。"

2009-10 メキシコ代表
※2009 ゴールドカップ優勝(メキシコ代表)
※2010年南アフリカ・ワールドカップ出場。ベスト16
 "スベン・ゴラン・エリクソン前体制下で迷走していたチームにハードワークと組織的な守備を植え付け、見事に北中米カリブ海予選突破"。
 "2010年南アフリカ大会では、2005年FIFA・U-17世界選手権優勝メンバーのFWジョバニ・ドス・サントス、FWベラなどの黄金世代の若手とDFマルケスらベテラン勢を見事に融合させ、再びチームを決勝トーナメントへ"。

2010-11 サラゴサ(スペイン)
 "降格寸前のチームを残留に導く"。

2012-14 エスパニョール(スペイン)
 サラゴサと同様の結果を残す。

 持ち味は“建て直し屋”だとされていましたが、確かにそういう結果ですね。ハードワークや組織的な守備…運動量の多さは元来日本人が持っていたもので、そこらへんは合いそうです。
 でも、日本代表は善戦するものの、一歩足りずに「惜しかったね。健闘したね」で終わることが多く、最後まで持つかどうか?
 メキシコ人なんかは日本以上に平均身長が低いものの、足元の巧さはさすが中南米で日本の巧さとは異なります。DFなんかも屈強な選手が出てくる国であり、そこらへんはどうなるか?
 ただ、ワールドカップ期間中に同じく背の低いチリなどを見て、次の代表監督は中南米の人がいいと言われていたように、方向性としては合っていると思います。体格で負けても粘っこくやっていけるようにならないと、上へは行けませんね。