2023年6月28日水曜日

大量補強は失敗する?マンチェスターユナイテッド、ACミラン、ジェフ千葉の例

■2018/12/21 サッカーの大量補強は逆効果 マンチェスター・ユナイテッドも失敗?
■2018/12/21 2年連続でガンガン補強してしまったファン・ハール監督
■2018/12/21 マンチェスター・ユナイテッド失敗の理由はいろいろ…
■2019/06/29 マンUのダメ監督が出てくる広告に、ファンの批判が殺到し削除
■2017/10/07 中国資本買収のACミラン苦戦、大量補強はサッカークラブを強くしない?
■2016/3/29(2020/10/21再投稿) 前代未聞の全員新加入スタメンのジェフ千葉 31人中24人退団で主力放出、19人加入
■2016/7/25 主力選手総入れ替えというジェフ千葉の実験は大失敗 関塚隆監督更迭で幕を閉じる
■2021/03/23 開幕スタメン11人中7人が新加入!大胆に変えたクラブとは…?


■2018/12/21 サッカーの大量補強は逆効果 マンチェスター・ユナイテッドも失敗?

 マンチェスター・ユナイテッドであまりうまく行かなかったファンハール監督。過去の記事を見ていると、うまく行かなかった理由の一つとして、私の持論である「選手変えすぎ」問題に絡むものが挙げられていました。

"新たな監督がチームに梃入れしようとする場合、選手の顔ぶれは変えずにシステムだけを変更するか、システムは従来のものを踏襲して選手を替えるか、いずれかの方法を採るケースが多い。理屈で考えれば選手を入れ替えつつシステムも組み替えるやり方もあるが、あまりにもリスクが大きいため、この方法を選択する監督は少ない。そして、ファンハールが選んだのは、この最もハードルの高い方法だった"
(ファンハールが見誤ったものは何か。システム変更、選手補強、プレミア。 - Number Web - 田邊雅之 2014/10/02 10:40より)

 なお、これ以外に、センターバックの補強を軽視したことを指摘されていました。

"選手の入れ替え方にも問題がある。ファンハールは攻撃的な選手としてファルカオやディ・マリア、中盤ではエレーラやブリント、ディフェンスラインにルーク・ショーやロホなどを獲得している。一見すると満遍ない補強に映るが、実はバランスは良くない。チームに残留しているメンバーを加えて考えれば、攻撃的な選手ばかりが多く、中盤以降は能力的にも経験値的にも明らかに見劣りする"

■2018/12/21 2年連続でガンガン補強してしまったファン・ハール監督

 ただ、Wikipediaでは、「既存の戦力が機能し4位でシーズンを終え、来季とチャンピオンズリーグプレーオフへの出場権を獲得した」として、2014-2015シーズンは及第点の評価。あと、選手の獲得は上記よりさらに多かった感じです。


"2014年夏の移籍市場において、選手の補強費用に約260億円を投じた。ワールドカップブラジル大会で準優勝に輝いたアルゼンチン代表DFマルコス・ロホとMFアンヘル・ディ・マリアを、ファン・ハール監督のオランダ代表監督時代の教え子のダレイ・ブリント、アスレティック・ビルバオからアンデル・エレーラ、サウサンプトンFCからルーク・ショー、移籍期限ギリギリになって、ASモナコからラダメル・ファルカオを獲得した"

 そして、2015-16シーズンにまたガンガン選手を入れていました。

"PSVアイントホーフェンから2014 FIFAワールドカップでオランダ代表の3位入りに貢献し、ファン・ハール監督の教え子でもあるメンフィス・デパイを始めとし、ASモナコからフランス代表FWアントニー・マルシャル、バイエルン・ミュンヘンからドイツ代表MFバスティアン・シュヴァインシュタイガー、サウサンプトンFCからフランス代表MFモルガン・シュネデルラン、UCサンプドリアからアルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメロ、トリノFCからイタリア代表DFマッテオ・ダルミアンを獲得した"

 チャンピオンズリーググループステージ敗退、ヨーロッパリーグベスト16で敗退、リーグでも来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を逃すなどの成績不振で解任。FAカップでは優勝しているのですけど、良くない結果と判断された模様です。


■2018/12/21 マンチェスター・ユナイテッド失敗の理由はいろいろ…

 上記のように下書きしていたのですけど、このタイミングでモウリーニョ監督まで解任に。まとめられていた記事を見ると、失敗の理由はいろいろといった感じでした。

<デイビッド・モイーズ>
  モダンなサッカーを目指したファーガソン時代から一変、サイド攻撃一辺倒とも言える時代遅れのゲームプランで前時代的な戦術にシフトし崩壊。
<ルイ・ファン・ハール>
  2014/15シーズン夏に積極的な補強。まずまずの1年だったが、2015/16シーズンにも積極的な補強。Aカップこそ優勝を飾ったが、新規メンバーが振るわず、解任。
 <ジョゼ・モウリーニョ>
  2年目はまずまずの成績を収めたが、3年目はチームとして目指すべきサッカーが明確になっておらず、アイデンティティが完全に失われ崩壊。
(モウリーニョまでも…。マンUはどのように崩壊したのか。栄光からの転落を5つの時代で辿る【編集部フォーカス】フットボールチャンネル | スポーツ | 2018年12月20日より)
https://pex.jp/point_news/8fda518df4b195b596c5724b29dc094b


■2019/06/29 マンUのダメ監督が出てくる広告に、ファンの批判が殺到し削除

 ファン・ハール時代であり、彼を含めた以降の監督の失敗を踏まえていませんが、ファンとしては顔も見たくない? マンU前監督モイーズを使用した広告に苦情殺到、削除へ | (フットボールチャンネル 2014年07月24日)という記事がおもしろかったので紹介。
 マンチェスター・ユナイテッドの公式TV「MUTV」が、プレシーズン最初の番組で導入部の広告にデイビッド・モイーズ前監督を使用したことで、ファンから批判を受けて削除するということが起きたそうです。
 ただ、持ち上げていたわけではなく、「モイーズが王朝を崩壊させ、(引用者注:当時の監督である)ファン・ハールとギグスが再建を図るという内容」でした。これはこれで趣味悪かったですね。
 で、そのファン・ハールさんもさんざん。今でしたらファンは誰が一番失敗した監督だと選ぶのでしょう?




■2017/10/07 中国資本買収のACミラン苦戦、大量補強はサッカークラブを強くしない?

 中国資本による企業買収は、意外にうまく行っています。日本ではバッシングされることが多いものの、欧米の経済誌や新聞などは高い評価を与えていることが多いです。
 セリエAの名門ACミランも中国資本に売却されていました。そして、中国資本を使って大量補強。私は別にふーんくらいのもので、興味はなく紹介もしていませんでした。

 ただ、よく考えると、私はサッカークラブの大量補強はチームを壊してしまうとして、ネガティブな見方だったのでした。すっかり忘れていました。
 中国資本による買収を企業が歓迎する理由の一つは、こういう風にお金だけ出して好きなことをやらせてもらえるためなのですが、サッカーの大量補強の場合は従業員を総とっかえするようなもの。そんなんで、チームワークなんか良いはずがありません。
  日本ではジェフ千葉が、ACミランより極端な変更を行って、派手に失敗したことがあります。

 私がACミランの失敗について読んだのは、ミラン、未熟さ露呈し2連敗。大量補強の反動。モンテッラ監督の立場は厳しく フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年10月02日 という記事。
 この時点で、大量補強を図ったはずのミランは2連敗。この日は途中まで良かったものの、運動量が落ちた時間でガタガタっと崩れました。これが連携の問題ではないかと、作者の神尾光臣さんは見ています。

  以下のように、監督は早くもピンチだそうな。

"試合後、地元メディアは早速モンテッラ監督の苦境を伝えている。大量の新戦力を短期間のうちにまとめる作業はどの監督にも簡単ではないはずで、同情の余地はある。機能するまでには時間も必要だろうが、強大補強で期待を膨れ上がらせた周囲は待ってはくれない"

 ただ、 私は監督ではなく、補強したフロントの問題だと思います。大量補強でチームがまとまるはずがないのは、わかりきったことですからね。


■2016/3/29 前代未聞の全員新加入スタメンのジェフ千葉 31人中24人退団で主力放出、19人加入

  うまくいくかどうかは別として、嫌いなやり方だなと思いますね。<「24人退団19人加入」ジェフ千葉の実験はどう転ぶか|SPORTS セカンド・オピニオン|ダイヤモンド・オンライン  相沢光一 [スポーツライター] 2016年3月29日 >という記事が出ていました。
-----引用 ここから-----
 千葉は昨オフ、前代未聞のチーム大改造を行った。昨季の登録選手31人中、24人が移籍や契約満了、引退などでチームを去ったのだ。チームの4分の3がいなくなったことになる。それも出場機会に恵まれない若手ではなく、多くが主力としてプレーした選手。

 J2リーグは42試合が行われるが、そのうち39試合に出場して14ゴールをあげたネイツ・ペチュニク(大宮に移籍)をはじめ、39試合出場のキム・ヒョヌン(福岡)、36試合のパウリーニョ(湘南)、中村太亮(磐田)、35試合の大岩大貴(仙台)、金井貢史(横浜Fマリノス)などが退団。

 その代わり、19人が新たに加入した。主力をほぼ総入れ替えしたようなものだ。当然、試合に出場するメンバーは昨年とは一変した。開幕戦の徳島戦のスタメンは11人中、9人が新加入選手。第2節の岡山戦はそれが10人になり、第3節の横浜FC戦ではついにスタメン全員が新加入になった。
http://diamond.jp/articles/-/88642

-----引用 ここまで-----

 同じクラブから取ってきたわけでもないので、前所属クラブバラバラ。川崎が二人いるだけです。

 ただ、気に食わないことに、"5試合の成績は3勝1敗1分"。好調なのです。"多くが昨年J1のクラブに所属し、実力は認められていたものの層の厚さから出場機会に恵まれなかった選手"であることは指摘されていました。また、"日本代表だって寄せ集めだ"ともありました。とはいえ、代表だって少しずつチームを作っているわけですからね。毎年ゼロからやり直すわけじゃありません。

 一方、筆者はネガティブな指摘も二つ。

・クラブとして長いリーグ戦を勝ち抜くには選手同士が互いのプレースタイルや個性などを熟知している方がベター。
・サポーターにはクラブそのものを愛する思いとは別に選手に対する愛着もある。

 ただ、後者に関しては、"ホームゲームの平均観客動員数は昨年は10725人、今季は10013人と、そう大きく減っているわけではない"とのこと。誤差範囲ですね。おもしろくないものの、うまくいってしまうかもしれません。



 ■2016/7/25 主力選手総入れ替えというジェフ千葉の実験は大失敗 関塚隆監督更迭で幕を閉じる

 ジェフはむしろ好きな方のチームだったのですが、メンバー総入れ替えは気に食わなかったのでほら見ろ!という感じです。

  ジェフ千葉は考えられないメンバー総入れ替えということをやっています。主力とタイトルで書いたものの、本当ごっそり買えました。31人中24人ですからね。

 ジェフ千葉は昨年までも低迷していたので、このバカな補強方針のせいで低迷とも言いづらいものの、少なくともうまく行かなかったとは言って良いでしょう。

-----引用 ここから-----
J2千葉はなぜ昇格できないのか 降格後6年半で7人目の指揮官誕生 ― スポニチ Sponichi Annex サッカー
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/07/25/kiji/K20160725013034350.html

J2千葉は25日、関塚隆監督(56)が退任し、後任監督として長谷部茂利コーチ(45)が指揮を執ると発表。小倉勉ヘッドコーチ(50)と里内猛フィジカルコーチ(59)の退任も併せて発表した。

 クラブはリリースで「監督を交代する」という言葉を使ったが、関係者によると、関塚監督は3―4で敗れた24日の清水戦(フクアリ)後に「休養」という表現で事実上の解任を通告されており、44年ぶりのベスト4進出を果たした2012年ロンドン五輪でも関塚監督のもとでコーチを務めた小倉、里内両コーチは25日午前に解任通告を受けたという。

 勝負は結果がすべてだ。14年7月から千葉を率いていた関塚監督は、3年目を迎えた今季もここまで8勝9分け8敗でJ1昇格プレーオフ圏外の9位に低迷。最近10試合でわずか2勝にとどまっており、目標である8年ぶりのJ1昇格に向けて順調だったとは言い難い。[ 2016年7月25日 15:43 ]
-----引用 ここまで-----

 ただ、他のコーチらまでセットで解任というクラブの方針もよくわかりませんね。人いなすぎじゃありません? 記事では、潤沢な資金にも関わらず昇格できないなど、フロントも問題だとしていました。まだしばらくは千葉の昇格はないかもしれません。



■2021/03/23 開幕スタメン11人中7人が新加入!大胆に変えたクラブとは…?

 J1開幕スタメン、昨季最終節と比べてみました 11人中7人も変えた“超”大胆クラブは…【全20クラブ布陣図つき】 - Jリーグ - Number Web - ナンバー(2021/03/06)という記事があったので、「大量補強は失敗する」説を確かめるために、事前チェックして見ようかな?と思いました。ただ、「昨季最終節と比較」というのは微妙。開幕はベストメンバーであることが確実ですが、最終節は消化試合となって若手を起用して経験するなど、ベストメンバーでないことも多いためです。
 そういった細かいところは抜きにして、とりあえず、大量補強したチームの話を。浦和・名古屋は、「新監督招聘or大型補強も、昨季在籍組が健在」という形。大量補強で失敗パターンはきちんと定義していないのですが、このケースはそこまで大崩れしないんじゃないですかね。とはいえ、変化ありきで拙速に変えていく中で崩れていく…という可能性はあるかもしれませんね。崩さずに変えていけるかどうかは、監督の腕の見せ所でしょう。
 わかりやすく変化していたチームとしては、「選手も監督も布陣も変化/代表例:清水・仙台」となっていました。エスパルスの場合、公式戦初戦でスタメンに並んだ新戦力はなんと7人だったとのこと。新しい選手ですから、間違いなく変わりました。ただ、「GKの権田修一から最前線のチアゴ・サンタナまで、よくぞ2カ月でチームとして仕立てたものだと感じた(さらに成熟させるのだろうけど)」としており、記事の評価はたいへん高い評価。失敗しそうにない感じですね。


2023年6月25日日曜日

本田圭佑らが突然SVホルンへの投資額を削減し、制裁金などの処分

■2017/10/09 メキシコ地震の寄付わずか300万円の本田圭佑に批判
■2017/10/09 本田圭佑らが突然SVホルンへの投資額を削減し、制裁金などの処分
■2017/10/09 オーストリアでは前代未聞の重大な問題発生
■2021/04/20 8億円集めた本田圭佑らのWEINファンド、内輪もめ対立で解散へ



■2017/10/09 メキシコ地震の寄付わずか300万円の本田圭佑に批判

 私は、有名人に寄付金を出すべきと言うべきだとは思わないですし、金額の多寡を批評するのもゲスだと思います。
 が、メキシコ1部パチューカの本田圭佑)がメキシコでの大地震を受け、メキシコ赤十字社に義援金として寄付した金額が、50万メキシコ・ペソ(約310万円)だったというニュースには、ずいぶん中途半端な金額だなと思ってしまいました。

  この金額のことはこれ以上言わないのですが、この金額が安い!と言われていた2ちゃんねるで、SVホルンに関する書き込みがあったことの方に興味を惹かれました。
 本田圭佑実質オーナー・SVホルン投資詐欺 - パンキナ~ロ本田圭佑まとめwikiにもまとめられていたもので、「本田の悪行~ホルン詐欺~」というタイトルです。

 これによると、 本田選手は、例によってビッグマウス的なほらを吹いていたようです。

「ホルンに関して5年のスパンでこのプロジェクトを考えています」
「1年で3部優勝、2部昇格、3年以内の1部昇格と優勝タイトル」
「そして5年以内のUEFAチャンピオンズリーグを目指します」

「小学生の子供たちのスクール、中学生年代対象のジュニアユース、幕張自社グラウンドで
高校生年代のユースチーム、 ベースとなるサッカースクールを三角形の底辺として、
ジュニアユース、ユースと上がっていき、ホルンを頂点として海外でプロ選手目指せる道筋を作ります。」

 Wikipediaによれば、買収というのは誤解だそうですが、こちらでは、理事会の過半数をホンダ・エスティーロ側の人間で占め決定権があり、実質オーナーだと説明。本田側が49%出資して、クラブの有限会社が設立されたそうです。
 地元報道によればホルンの予算は約200万ユーロ(約2億6,000万円)でした。

■2017/10/09 突然SVホルンへの投資額を削減し、制裁金などの処分

 ただ、地元での反応は賛否が分かれています。クリエ紙が本田の経営参加についてウェブ上でアンケートを行ったところ、「悲観的」という回答(32.1%)が、「素晴らしい」(29.8%)を上回りました。

 ある初老のサポーターは、「もし今年2部に上がれなかったり、近い将来1部に上がれなかったりすれば、途中で投げ出すに決まっている。 私は(ボランティアの人たちの援助で運営してきたこのチームに)日本人が関わることに反対なんだ」と言っていた(書いていた?)そうです。

 そして、こちらによると、実際にその悪い予感が的中した感じ。
 2017年4月27日、本田側が運営するSVホルンの公式HPで一方的にHONDA ESTILO株式会社からのSVホルンに対しての投資額(3年契約の残り一年分)が2017年夏から大幅に減ることを発表。
 また同時にサッカースクールのSVホルンを頂点とした組織図や進路説明がまるごと削除されたとのこと。

 深刻なのが、運営費用が足りなくなるといった財政難により、財政面に関する資料の不備が起き、提出期限をオーバー。50万ユーロまでの制裁金、勝ち点減点処分など懲戒戒告処分が下されたとのこと。
 決定権が旧経営陣に戻されボランティアの方々の協力を得ながら対応に追われているとされていました。


■2017/10/09 オーストリアでは前代未聞の重大な問題発生

 上記は出処が怪しいので、とりあえず、Wikipediaを見たのですが、 マスコミなどでも報じられており、大体正しいようです。

 まず、2017年4月27日、SVホルンのドイツ語公式HPをはじめオーストリアの各メディアがHONDA ESTILO株式会社からのSVホルンに対しての投資額が2017年夏から大幅に減ること、HONDA ESTILO株式会社がオーストリア・ブンデスリーガの厳しい規定を完全にクリアーすることは不可能という見解を示したことなどを発表。

 同時に、SVホルンはドイツ語公式HPで、HONDA ESTILO株式会社との業務提携前まで存在した経営面と組織面におけるクラブとしての自立を再び取り戻し、ボランティアなどの以前のクラブの強みを再び発揮できるように自省すると公表しました。取り繕った言い方ですが、要するに手を引いて以前の形にするということですね。

  懲戒処分があったのも事実で、財政面に関する資料の不備と刻限を過ぎての提出をオーストリア・ブンデスリーガのリーグ機構が根拠付けたことも発表されています。

 しかも、オーストリア・ブンデスリーガ・リーグ機構のヘロヴィツ取締役はSVホルンの状況について、前代未聞だと説明しています。

「これほど重大な提出期限の遅延はこれまで一度もなかったため、このような形で懲戒手続きが行われるのは前例の無いケースである、処罰措置としては戒告処分から50万ユーロまでの制裁金、勝ち点の減点まで考えられる。もし勝ち点の減点が決定した場合は来シーズンに該当する」

 うーん、日本への印象が悪くなっちゃいますね…。


■2021/04/20 8億円集めた本田圭佑らのWEINファンド、内輪もめ対立で解散へ

 その後実際に解散したというニュースはまだ見ていないのですが、本田圭佑や高岡浩三・ネスレ日本前社長らが立ち上げたスタートアップ投資ファンド「WEIN挑戦者ファンド」が解散すると報じられていました。今回に限って言えば、本田がそれほど悪いわけではない可能性があるのですが、本田が絡むものってトラブル多いですね。本田の対応そのものが悪いこともありますが、「えっ、それに手を出すの?」ということもやるので、見る目がないというのもあうんじゃないかと思われます。

 この「WEIN挑戦者ファンド」ですが、Wikipediaによると、「孤独・退屈・不安」といった21世紀の課題を解決するスタートアップや起業家への投資するのが目的とされていました。国内スタートアップ向けにウェルビーイングやオープンイノベーションに特化した投資を手掛けているともあります。カタカタばかりでよくわかりませんね。中身がなくてすっからかんっぽい感じがあります。
 ただ、魅力に感じる人も多かったようで、「WEINファンド」解散へ 起業家不在の混乱: 日本経済新聞(2021年2月25日)によると、約10の投資家から8億円の資金を集めていたそうです。

 ところが、前述の通り、解散する流れに。理由は、2020年末からファンドの運営を巡って代表パートナー間の対立が先鋭化していたためだとのこと。前述の本田圭佑と高岡浩三・ネスレ日本前社長が、健康管理アプリのFiNCテクノロジーズ創業者の溝口勇児さんにファンドを運営するWEINグループの経営から退くよう要求。溝口さんは拒否して、他の人が全員退任するという異常事態に。さらに、混乱をきっかけに、ファンドに出資した投資家も全会一致でファンドの解散要求しましたので、この時点で事実上の崩壊でしょう。
 WEINはそもそもこの溝口勇児さんが中心であった模様。ただ、溝口勇児さんにパワハラやマンションの改装費用など不透明な支出があり、それにより金融機関からの資金調達が難しくなっている…と他の人らが主張。一方、溝口さんはどちらも事実無根としており、真っ向対立。さらに、社内の連絡ツールを使えなくなって困ったとしており、暗にクーデターだと言いたいような感じでもあります。(日経新聞では一切名前が出てこないのですが、本田さん側に会社の乗っ取り経験者がいるため、一部で話題になっていました)

 言い分が食い違っており、どちらが悪いかは不明。ただ、これだけ対立してしまうこと自体が問題。大企業でも対立して大混乱はよくある話で、WEINだけの問題ではないですが、今回のケースは「対立して倒産(のような状態)」という混乱の極みまで行ってしまいました。日経新聞は「金儲け優先でガバナンス置き去り」といったまとめをしており(もちろん遠回しでそこまではっきりは書いていないのですが)、まさにそんな感じ。よく考えずホイホイ手を出してしまったこと自体が間違いだと思います。

2023年6月22日木曜日

反則覚悟ファール上等の喧嘩サッカーのパナマ、W杯では通用せず

■2018/06/25 反則覚悟ファール上等の喧嘩サッカーのパナマ、W杯では通用せず



■2018/06/25 反則覚悟ファール上等の喧嘩サッカーのパナマ、W杯では通用せず

ロシア・ワールドカップ(W杯)グループG イングランド 6-1 パナマ
【イングランド】ストーンズ(前8)ケイン(前22[PK])リンガード(前36)ストーンズ(前40)ケイン(前46[PK])ケイン(後17)
【パナマ】バロイ(後33)

 パナマは初戦ベルギー戦でメモしていなかったので項目を作っていませんでした。見ているときは忘れていたのですけど、ここはファール上等のサッカーをするところなんだそうな。その解説ではラフとは言われていなかったものの、けが人が心配でした。ただ、幸いベルギー戦は大丈夫。5,6人かな、やっぱりイエローカードたくさん出ていましたね。今日のスタメンの横が真っ黄色になっていました。あと、ベテランが多すぎるというのも好みではないチームです。
 紹介を見ても見たいタイプの選手がいない イングランドは初戦を見送りました。2戦目もパナマなので見るつもりなかったので途中経過も見ちゃったのですけど、前半終了時点で5-0、さらに後半もう1点というところ。そこまで行ってから、暫定ベスト11を決める上でも見ておかないといけないかと思い、いつもより多く早送りしながら見ました。その後は1点しか決まらなかったんですね。
 パナマは失点後もがたっと崩れたわけではなく、シュートまで行けており悪くはありません。ただ、セットプレーの守備が悪いんですよね。そして、ファール上等のプレーをするチームとはいえ、やっちゃいけないところでファールしまくって失点。PKが2本もありました。この喧嘩サッカー(?)だと審判の相性が大事だと言われていたように、取られる審判だとこうしてボロクソになります。予選は得失点差マイナスなのに3位になったというのも、試合によって差が大きかったのかもしれません。ちなみにゴールラインを割っていないという疑惑のゴールもあったそうな。
 イングランドは6点差だとベルギーを得失点差で上回るというところだったのですけど、そこで失点。ベルギーと総得点含めて全くいっしょになり、守りに入りました。
 一方のパナマは初出場で初ゴールが決まり、観客大盛り上がり。チームとしても満足した感じで、敗退が決まったのに両方いいムードになっていました。
GK
1 ハイメ・ペネド 6
 DF
2 マイケル・ムリージョ 6
5 ロマン・トーレス 6
4 フィデル・エスコバル 5.5
15 エリク・デイビス 5.5
 MF
6 ガブリエル・ゴメス 5.5(69分OUT)
8 エドガル・バルセナス 6(69分OUT)
11 アルマンド・クーパー 5.5
20 アニバル・ゴドイ 5.5(62分OUT)
21 ホセ・ルイス・ロドリゲス 6
 FW
7 ブラス・ペレス 5.5
 交代選手
FW19 リカルド・アビラ 5.5(62分IN)
 DF23 フェリペ・バロイ 6(69分IN)
 途中交代で出た彼も37歳という大ベテラン。フリーだったとは言え、FKでよく滑り込んでいき泥臭いゴール。パナマの歴史に刻む記念すべき初ゴールとなりました。
 FW16 アブディエル・アロヨ 5.5(69分IN)
(メンバー・採点は、【イングランド 6-1 パナマ|W杯選手採点】歴史的大勝を飾ったイングランドは軒並み高評価! | サッカーダイジェストWebより)


2023年6月19日月曜日

サッカー平均年齢と強さの関係は?ワールドカップで調べると…

■2018/10/18 サッカー平均年齢と強さの関係は?高齢チームはボロクソ
■2018/10/18 ベスト4や下位4チームを見ても、悲惨なほど平均年齢が違う
■2018/10/18 ワールドカップで相関係数を調べるとわかりやすい結果に…
■2018/10/18 チームが最高の力を発揮するベストな平均年齢は?
■2020/05/29 Jリーグの場合、平均年齢はどれくらい関係する?J1で調査



■2018/10/18 サッカー平均年齢と強さの関係は?高齢チームはボロクソ

 私は高齢の選手が多いチームを評価しません。ただ、若ければ若いほど良いという考えでもなく、ベテランと若手のバランスが取れたチームが理想的だと考えています。
  ただ、先の2018年ロシアワールドカップの場合は、若手チームが活躍し、高齢のチームが苦戦した印象。この後相関係数を見ますけど、パッと見はそんな感じ。
 例えば、平均年齢の高い上位5チームのワールドカップでの順位は、平均24.2位とふるわなかったのに対し、平均年齢の低い若い5チームは、 14.6位と明らかに良くなっています。
 高齢チームは、予選敗退組の中でも悪く、パナマ・エジプト・コスタリカはなんとワースト3でした。一方、若手チームには優勝のフランスと4位のイングランドが含まれています。
 ちなみに、日本は年齢が高い方から8番目で、ワールドカップ総合順位は15位というほぼ真ん中になっていました。ベスト16チーム同士でも、FIFAは勝ち点や得失点差などで差をつけているため、日本はイメージよりもかなり低くなっています。
 また、単純に勝ち点などだけで見ると日本の順位はさらに1つ下がり、16位になります。抜くのは同じグループのセネガルですから変な話ですけどね。

平均年齢上位5チーム(高齢のチーム)            W杯平均順位    24.2位
年齢順    国名    平均年齢    勝ち点    W杯順位
1位    コスタリカ    29.6    1    30位
2位    メキシコ    29.4    6    12位
3位    アルゼンチン    29.3    4    16位
3位    パナマ    29.3    0    32位
5位    エジプト    29.0    0    31位
              
平均年齢下位5チーム(若いチーム)            W杯平均順位    14.6位
年齢順    国名    平均年齢    勝ち点    W杯順位
32位    ナイジェリア    25.9    3    21位
31位    フランス    26.0    19    1位
30位    イングランド    26.0    10    4位
29位    チュニジア    26.5    3    24位
28位    セルビア    26.8    3    23位
(2018 FIFAワールドカップ - Wikipedia日本の「平均年齢28.6歳」は何位? W杯出場32か国の“23人”を5つのカテゴリーで徹底比較! | サッカーダイジェストWebより)



■2018/10/18 ベスト4や下位4チームを見ても、悲惨なほど平均年齢が違う

 上記を見た時点で明らかなのですけど、上位の5チーム、下位の5チームを見ても当然上位チームの年齢が若く、下位チームの年齢が高いということになっていました。上位5チームの平均年齢は27.1歳、下位5チームの平均年齢は28.9歳となっています。
 ちなみにベスト4と下位4チームで比較した場合は、26.9歳と29.0歳となり、さらに差が開きました。

ワールドカップ上位5チーム            平均年齢    27.1
W杯順位    国名    勝ち点    年齢順    平均年齢
1位    フランス    19    31位    26.0
2位    クロアチア    14    18位    27.9
3位    ベルギー    18    20位    27.6
4位    イングランド    10    30位    26.0
5位    ウルグアイ    12    15位    28.1
              
ワールドカップ下位5チーム            平均年齢    28.9
W杯順位    国名    勝ち点    年齢順    平均年齢
32位    パナマ    0    3位    29.3
31位    エジプト    0    5位    29.0
30位    コスタリカ    1    1位    29.6
29位    オーストラリア    1    15位    28.1
28位    アイスランド    1    8位    28.6


■2018/10/18 ワールドカップで相関係数を調べるとわかりやすい結果に…

 さて、相関係数を見てみましょう。平均年齢と勝ち点を比べてみたところ、-0.27となりました。これは、平均年齢と勝ち点に負の相関があるという意味。わかりやすく言うと、年齢の高さと勝ち点の低さが相関しているということ。逆に言えば、年齢の若さと勝ち点の高さが相関しているわけです。
 同様に平均年齢とワールドカップ順位で見ると、相関係数は0.23となりました。平均年齢の低さと、ワールドカップ順位の低さが相関しているということ。やはり要するに、若さと順位の高さが相関しているということですね。
 ただ、数字がやや小さいので、平均年齢の若さは、順位よりも勝ち点の方との相関関係が強い模様。むしろ勝ち点の方が信頼できると思いますので、年齢が若いほど良さそうな感じです。

■2018/10/18 チームが最高の力を発揮するベストな平均年齢は?

 個人的には平均年齢27歳くらいのチームがベストと思っていたので、ちょっと残念な結果に。
 一応この27歳に近い年齢のチームと勝ち点の相関関係についても調べてみました。 すると、27歳と平均年齢の差と勝ち点の相関係数が-0.13で負の相関。27歳に近いほど強いということになったものの、さっきより低い相関でした。
 今大会の全チームの平均年齢は27.9歳だったので、同様にこれでやってみると、相関係数は-0.09でさらに相関が低くなりました。

 じゃあ、年齢が若ければ若いほど良いか?と言うと、そうではないでしょう。それなら、ワールドカップ代表より五輪代表が強く、ユース代表がさらに強いという、おかしなことになってしまいます。
 今大会最も若いチームは26歳あたりであり、上位だったフランスとイングランドがこの平均年齢。26歳で同様に相関係数を調べると-0.28と良くなりましたし、26歳くらいがベストなのではないかと思われます。
 前述の通り、私は平均年齢27歳最強説を唱えていたのですけど、今度から平均年齢26歳最強説に鞍替えしなくちゃいけませんね。


■2020/05/29 Jリーグの場合、平均年齢はどれくらい関係する?J1で調査

 前々から思っていたJリーグでも平均年齢と順位の関係についてもやっとこさ見てみました。データがあったのは、Jリーグチーム別平均年齢ランキング | FootballGEISTというところ。2016年までしかないので、2016年のJ1順位とで計算してみます。
 すると、驚いたことに平均年齢と順位は相関係数0.05、勝ち点に至っては0.00ということで、全く相関が取れませんでした。2016年のJリーグの場合は全然平均年齢に関係ないようです。
 このデータでは、最も平均年齢が若い柏レイソルが25.58歳であり、ワールドカップでは最強だった26歳に近い数字。なので、上記で相関がとれなかったということは、26歳最強説も全然です。一応26歳の近さで相関係数を計算したものの、先程と同じで低い数字。また、私が推している27歳に近いかどうかでも同様でした。
 Jリーグはここのところ実力差が小さく、順位がガラリと変わることが多いため、あまり当てにならない…という理由は思いつきました。ただ、単純な平均年齢では、チームの強さと相関のあるデータがないのかもしれません。要するに前回のワールドカップの数字はたまたまという可能性です。がっくりですわ。また、今度違うデータも見てみようと思いますけどね。


2023年6月17日土曜日

コロンビア代表ベスト10、ハメス・ロドリゲス以上である1位は?

■2021/02/12 コロンビア代表ベスト10、ハメス・ロドリゲス以上である1位は?
■2018/05/23 ハメス・ロドリゲスは父も継父もプロサッカー選手だった
■2018/05/23 継父が好待遇の強豪2クラブのオファーを断った理由
■2023/05/03 コロンビアの好きな選手ベスト11 ジェリー・ミナ、ハメス、キンテロなど
■2018/11/16 高原直泰がいた頃のボカ・ジュニオルスが懐かしい、コロンビア選手も活躍
■2018/05/18 日本戦のハメス・ロドリゲスは楽しそうにプレーしていた
■2018/11/16 2018年にはなかった2014年のハメス・ロドリゲスの輝き
■2018/06/20  怪我・体調不良・退場・交代失敗でボロクソだったコロンビア
■2018/06/20 ハメス・ロドリゲス投入がむしろブレーキになったコロンビア
■2018/06/25 やはり本当は強かったコロンビア、3得点を奪って快勝
■2018/06/25 コロンビア、日本戦で交代すべきでなかった2人の選手が大活躍
■2018/06/29 2度もコロンビアに助けられた日本、辛くもグループリーグ突破
■2018/07/03、04 世代交代失敗のコロンビア、若さあふれるイングランドに敗れる
■2018/07/04 23歳のセンターバックのジェリー・ミナがなんと3ゴール目
■2019/03/23 主力怪我でも日本に勝利、楽しみな選手が多数登場



■2021/02/12 コロンビア代表ベスト10、ハメス・ロドリゲス以上である1位は?

 若い人は知らないでしょうし、私が見たのも少しですが、「コロンビア・サッカー史上最高の選手がバルデラマであることに議論の余地はない」とされていました。現役のハメス・ロドリゲスやファルカオは2位以下となっています。ただ、メンバー見ると現役が上位で、4位以下もクアドラードなど最近のメンバーが入っています。

【識者選定 コロンビア代表レジェンドの貢献度ランキングTOP10】
1位:カルロス・バルデラマ(MF):111試合・11得点[1985~1998年]
2位:ハメス・ロドリゲス(MF):80試合・23得点[2011年~]
3位:ラダメル・ファルカオ(FW):91試合・35得点[2007年~]
4位:ファン・クアドラード(MF):94試合・8得点[2010年~]
5位:マリオ・ジェペス(DF):102試合・6得点[1999~2014年]
6位:ダビド・オスピナ(GK):105試合・0得点[2007年~]
7位:フレディ・リンコン(MF):84試合・17得点[1990~2001年]
8位:ファウスティーノ・アスプリージャ(FW):57試合・20得点[1993~2001年]
9位:イバン・コルドバ(DF):73試合・5得点[1996~2010年]
10位:アドルフォ・バレンシア(FW):37試合・14得点[1992~1998年]

 これを選んでいた記事は、コロンビア代表の「レジェンド完全格付け」。“史上最高の天才”バルデラマに続くTOP10の顔触れは? | サッカーダイジェストWeb(2021年02月12日)というもの。識者選定となっていますが、誰が選んだのか説明無し。とりあえず、書いたのは、AS紙コロンビア版ディレクターのサラ・カストロさんだそうです。AS紙というのは、たぶんスペインで発行されている日刊スポーツ紙『ディアリオ・アス』じゃないかと。「AS」ではなく「アス」という表記なら見覚えがある有名スポーツ紙。マルカに次いでスペインで2番目に発行部数の多いスポーツ紙だそうです。
https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=85887





■2018/05/23 ハメス・ロドリゲスは父も継父もプロサッカー選手だった

 コロンビア代表MFハメス・ロドリゲスの実父はプロサッカー選手。しかし、3歳で両親が離婚しており、彼を育てたのは実父ではありません。
 母ピラールさんは同じく元プロ選手のファンカルロス・レストレポさんと再婚。左足で器用にボールを扱う才能に気づいき、才能を伸ばそうと力を注いだことが彼の才能を開花させました。
「普通3歳の子供はつま先でボールを蹴るが、ハメスは足の甲や足の内側、外側も使って蹴っていた。ダイヤモンドの原石だと感じ、天から与えられた才能を伸ばしてあげたいと思ったんです」
  6歳のときに、多方面から育成を図る「ハメス・ロドリゲス・プロジェクト」を立ち上げます。
 ハメスは地元チームでプレーしていたが、ファンカルロスさんはコーチ2人と契約し、チーム練習のない週3日、苦手の右足キックやヘディングのレッスンを受けさせました。さらに、自身も栄養学やスポーツ医学、心理学などを勉強し、徹底的にサポート。すごい熱の入れようですね。
(コロンビアの至宝ハメスはいかに「つくられたか」 - サッカー : 日刊スポーツ[2018年5月1日6時52分 ]より)

  なお、苗字がどうなっているのか気になったので、検索で調べて並べてみました。実父と母の名前がハメスに入っていますね。オリジナルなのは「ダビド」だけで、「ハメス」は実父から来ているようです。

本人 ハメス・ダビド・ロドリゲス・ルビオ
実父 ウィルソン・ハメス・ロドリゲス・ベドヤ
母 マリア・デル・ピラル・ルビオ
継父 ファンカルロス・レストレポ


■ 2018/05/23 継父が好待遇の強豪2クラブのオファーを断った理由

 先の記事によると、ハメスが12歳のとき、全国大会で優勝してMVPと得点王に輝き、プロからオファーが届きました。第2の都市メデジンの強豪2クラブ、アトレチコ・ナシオナル、インデペンディエンテ・メデジンと、2部のエンビガドです。
 強豪2クラブは仕事を用意し、家族への手厚いサポートも約束という至れり尽くせりだというもの。
 ところが、ファンカルロスさんは、唯一「プロジェクト」継続を容認してくれたエンビガドとの契約を選びました。
 その後、アルゼンチン、ポルトガルに渡ってプレーした際も一緒に住み、21歳まで生活を支えたといいます。ちょっと入れ込みすぎですね。

  ファンカルロスさんが頑張ったのは事実で、その行為を否定するわけではありません。 ただ、日本では子供のスポーツに夢中になるあまり、家庭崩壊したり、子供に負担をかけて追い込んだりということが起きています。また、情熱を傾けても、ハメス・ロドリゲスのような選手となれる人はほとんどいません。
 さらに、実父がプロサッカー選手(ククタ・デポルティーボFC所属)であったことでわかるように、遺伝の影響というのもまた大きいでしょう。
 あまりのめり込みすぎないようにしてもらいたいです。



■2023/05/03 コロンビアの好きな選手ベスト11 ジェリー・ミナ、ハメス、キンテロなど

2018/05/23:好きな選手ベスト11。とりあえず無理やり選んでみたということで、そのうち入れ替えます。LSBがいなくて、CBが3人になってしまいました。

2023/05/03:2016年のクラブワールドカップで鹿島とやったアトレティコ・ナシオナルのメモを見て少し入れ替え。バランス悪いのでLSBも入れました。南米のチームは好きな選手が多いので、無理矢理ではない感じで好きな選手が揃ってきました。

     ボルハ

ロドリゲス トーレス クアドラード

   セルナ キンテロ

アルメロ      スニガ

  ジェペス  ミナ

    コルドバ

GK オスカル・コルドバ 5 31歳(2001年ボカ・ジュニアーズ) 1970/2/3 185cm

RCB ジェリー・ミナ 6 23歳(2018年ワールドカップ) 1994/9/23 195cm
 抜擢起用の若い CBですけど、彼も活躍しました。放送では紹介されたのを覚えていませんけど、バルセロナの1月に契約した選手だそうです。将来性を買っているんでしょうね。
  CKからのプレー、中央でフリーになったとは言えしっかり決めて先制。本業の守備でも再三良いプレーが見られました。良いDFだと思います。

LCB マリオ・ジェペス 4 38歳(2014年ワールドカップ) 1976/1/13 186cm
 CB。キャプテン。危ないところ危ないところに入ってきていて、良いDFだなぁという印象。今計算してみると38歳。めちゃくちゃベテランですね。大会の最年長フィールドプレイヤーだったそうな。

RSB フアン・スニガ 4 28歳(2014年ワールドカップ) 1985/12/14 172cm
 RSB。右めから斜めに入ってくる迫力あるドリブル。また、スペースあった中央に走り込んでシュート。GK正面ではあったが、GK前で落ちる低いシュートで悪くない。右サイドでも存在感があります。

LSB パブロ・アルメロ 2 28歳(2014年ワールドカップ) 1986/11/2 174cm
 LSB。左でフリーでもらって、ファーのフリーの選手へ。ここからアシストが入り、ゴールに繋がりました。

CH マウリシオ・セルナ 5 33歳(2001年後半ボカ・ジュニアーズ) 1968/1/22 169cm 

LSH ハメス・ロドリゲス 7 22歳(2014年ワールドカップ) 1991/7/12 180cm 
 LSHだが、クアドラードとの左右の入れ替わり多い。3-5-1のトップ下というサイトも。
 マークは厳しかったものの、ペナルティーエリア外の中央で振り向きながらきれいに胸トラップ。足元に落ちるボールをボレーでクロスバーギリギリの半端ないゴール。すごすぎ。
 後半、左からのクロスでもらえなかったものの、中央で動き直して下がったことでフリーに。逆サイドからの折返しを、右足でDFの股下に入れて決めました。GKが不在だったのはファーへのボールに対応していたため。とにかく動きが良かったですね。

OH、CM ファン・フェルナンド・キンテーロ 5 25歳(2018年ワールドカップ) 1993/1/18 170cm
 2014年大会おもしろそうだったテクニックある選手。当時はまだまだでその後も伸び悩んでいるということで、今日もドリブルやパスが引っかかっていました。とはいえ、彼からのパス出しは精度低いなりに可能性を感じましたので、交代は痛かったですね。初戦よりもずっとノッてきた感じ。精度は格段に上がっていました。また、正面ではないところに出すボールの出し方を好むので、意外性があります。やはり好きな選手ですね。
 合わなかったものの、好パスで可能性を感じるプレー。もう1本、右サイドへの良い低いボール。 さらに、右サイドから普通右足で蹴るところを、左足のアウトでマイナスの素晴らしいボール。
 また、ショートコーナーからのプレーで、中に入れるふりしてハメス・ロドリゲスに出してそこからゴールまで繋がりました。
 後半も低めの位置から良い裏へのスルーパス。さらに、決定的というもっと良いスルーパスを出して、こちらはゴールまで繋がりました。日本戦と違って、勝利を決めてから交代でアウトします。

OH 10 マクネリー・トーレス 4 32歳(2016年クラブワールドカップ) 1984/11/1 172cm
 アトレティコ・ナシオナルでゲームメイクしていた選手。スルーパスを通してきていて、怖かった選手の一人。いい選手です。Wikipediaもありました。ワールドカップで見た記憶はないですし、情報もありません。

RSH フアン・クアドラード 4 26歳(2014年ワールドカップ) 1988/5/26 176cm
 RSH。低いところから人をかわしていくドリブルで、最後もファールもらうプレー。ハメス・ロドリゲスと入れ替わって左に行くことがかなり多く、左に流れるドリブルでもファールをもらっていました。
 スピードが武器であり、やはりスピードに乗ったドリブルが魅力。ただ、左右に振るようなリズムがおもしろい持ち方しており、止まったところからのドリブルでも十分威力があります。

FW ミゲル・ボルハ 2 23歳(2016年クラブワールドカップ) 1993/1/26 183cm
 アトレティコ・ナシオナルで見た選手。センターフォワードみたいな感じ。ポストプレーが良かったものの、体の強さというよりはうまさで収まる選手。相手に最初に体を当てておいて、距離を開けてボールをコントロールするプレイが目立っていました。


■2018/11/16 高原直泰がいた頃のボカ・ジュニオルスが懐かしい、コロンビア選手も活躍

 コロンビアで好きな選手で、GKの方のコルドバがいたことに気づいて追加。確か同じボカ・ジュニオルスでDHでも好きな選手いた覚え。調べてみると、セルナじゃないかな。
 高原直泰は好きじゃなかったのですけど、あの当時のボカ・ジュニオルス大好きだったんですよね。懐かしすぎです。控えには入っていませんでしたが、10代だったテベスもポジション を争っていました。私が推していたFWはバロス・スケロットで、レギュラーだった記憶があります。

~スタメン~
1.オスカル・コルドバ

4.ホルヘ・マルティネス
6.ロランド・スキアビ
2.ニコラス・ブルディッソ
14.クレメンテ・ロドリゲス

13.クリスティアン・トラベルソ
5.マウリシオ・セルナ
17.ワルテル・ガイタン
10.フアン・ロマン・リケルメ

11.マルセロ・デルガド
30.高原

~ベンチ~
12.ロベルト・アボンダンシエリ
20.ホエル・バルボーサ
15.オマール・ペレス
7.ギジェルモ・バロス・スケロット
28.ロベルト・コラウッティ
(高原直泰がボカでゴールを決めてから、今日でちょうど13年! 2014/09/23 18:00より)
 

■2018/05/18 日本戦のハメス・ロドリゲスは楽しそうにプレーしていた

2014/6/25 ワールドカップグループリーグ 日本  1-4 コロンビア
(メンバーは日本 対 コロンビア - スコア速報 | ブラジルW杯 : nikkansports.comより)

 8人も変えてきたということで、2軍のようなメンバー。しかも、確か注目の選手は、ワールドカップに来れなかったと聞いたような。
 後半にハメス・ロドリゲス入れてきてからガラリ一変。ボールを持てるようになって大勝。
 終盤GKのモンドラゴンを入れたのには笑ってしまった。トラブルなしでのGK交代はほぼありえず、43歳9ヶ月の最年長記録のためにだけに出したのだろう。 余裕すぎ。日本にとっては屈辱の交代。

GK    1    オスピナ    先発
 後半低いシュート をしっかりキャッチしていた場面だけ印象に残る。
GK    22    ⇒モンドラゴン    5

DF    4    アリアス    先発
DF    7    アルメロ    先発
DF    16    バランタ    先発
DF    23    バルデス    先発
MF    13    グアリン    先発
  守備的なところ。後半キープ力高いところ見せるプレーがあった。フェイント入れながら守備を外して、シュートを狙う。
MF    15    メヒア    先発
MF    20    キンテロ    先発
 テレビではキンテーロと紹介。左利きの21歳。ボールの持ち方見ていると良さそうな選手。ドリブルがすごく良いと感じた。
 検索すると、ポルトが持っていて、CAリーベル・プレートなどにレンタル。伸び悩んでいるようだ。
MF    10    ⇒ハメス・ロドリゲス    45
 後半頭から登場。入ってガラリとリズムが変わる。収まるので良い。圧倒的にうまい。
 キックの質も良く、FKでGKが出れない良いところに送る場面も。2点めのアシストも彼かな?とメモっていたが、今確認するとそうだった模様。
 一時目立っていなかったが、ゴール前ドリブルで揺さぶって、ふわっと浮かせて余裕の4点目。すごいリラックスしていて、サッカーを 楽しんでいる感じ。日本を応援すべきなんだろうけど、楽しそうにサッカーやっていて、見ていても楽しかった。この大会で一番大好きになった選手。
MF    11    クアドラード    先発
 スピードある選手。PKで先制。
 ドリブル仕掛けて、左に走るような動きでそのままパスを出したプレーが印象に残った。
MF    5    ⇒カルボネロ    45
FW    19    ラモス    先発
FW    21    マルティネス    先発
 前半印象に残ったのは、足の裏使ってターンしてくるプレー。
 ただ、後半の方が目立つ。カウンターからのパスパスで、完全にがら空きに。きっちり逆サイドに流し込んで、チームの2点目。さらにカウンターで3点目。




■2018/11/16 2018年にはなかった2014年のハメス・ロドリゲスの輝き

2014ブラジルワールドカップ ベスト16
コロンビア 2-0 ウルグアイ

4-4-2(サイトによっては3-5-1)
GK ダビド・オスピナ 25歳
 その前にも良いセーブを何度か見せていたけど、後半右から勢いよく入ってきた選手のシュートを体で止めるプレー。前に出ながらコースをなくしていました。
DF
マリオ・ジェペス 38歳
 CB。キャプテン。危ないところ危ないところに入ってきていて、良いDFだなぁという印象。今計算してみると38歳。めちゃくちゃベテランですね。大会の最年長フィールドプレイヤーだったそうな。
クリスティアン・サパタ 28歳
 CB。カウンターで、人を見ながらコースを潰してうまくインターセプトするプレーが前半に。
パブロ・アルメロ 28歳
 LSB。左でフリーでもらって、ファーのフリーの選手へ。ここからアシストが入り、ゴールに繋がりました。
フアン・スニガ 28歳
 RSB。右めから斜めに入ってくる迫力あるドリブル。また、スペースあった中央に走り込んでシュート。GK正面ではあったが、GK前で落ちる低いシュートで悪くない。右サイドでも存在感があります。
MF
カルロス・サンチェス
アベル・アギラール
ハメス・ロドリゲス 22歳
 LSHだが、クアドラードとの左右の入れ替わり多い。3-5-1のトップ下というサイトも。
 マークは厳しかったものの、ペナルティーエリア外の中央で振り向きながらきれいに胸トラップ。足元に落ちるボールをボレーでクロスバーギリギリの半端ないゴール。すごすぎ。
 後半、左からのクロスでもらえなかったものの、中央で動き直して下がったことでフリーに。逆サイドからの折返しを、右足でDFの股下に入れて決めました。GKが不在だったのはファーへのボールに対応していたため。とにかく動きが良かったですね。
 2018年になって感想を打ち込んでますけど、怪我上がりだったロシアワールドカップ2018では、1ゴール目のようなキレキレのプレーも、2ゴール目のような巧みな動きも見られませんでしたね。2014年は神がかっていました。
フアン・クアドラード 26歳
 RSH。低いところから人をかわしていくドリブルで、最後もファールもらうプレー。ハメス・ロドリゲスと入れ替わって左に行くことがかなり多く、左に流れるドリブルでもファールをもらっていました。
 スピードが武器であり、やはりスピードに乗ったドリブルが魅力。ただ、左右に振るようなリズムがおもしろい持ち方しており、止まったところからのドリブルでも十分威力があります。
 後半は右のファー一番奥でフリーでもらい、折り返してマーク外したハメス・ロドリゲスにアシストするプレー。
FW
ジャクソン・マルティネス 28歳
 3-5-1のLSHというサイトも。中央に引いてきて触り、サイドでフリーな選手に気づき使うプレーだけ印象に。
テオフィロ・グティエレス 29歳
 トラップミスで抜けてきたボールを振り向いてのダイレクトシュート。股を抜くパスも。



■2018/06/20  怪我・体調不良・退場・交代失敗でボロクソだったコロンビア

ロシア・ワールドカップ(W杯)グループH第1節 コロンビア 1-2 日本

 コロンビアは前回大会すごく好きで楽しみにしていました。結局しなかったですけど、優勝予想でも検討しました。しかし、前日になって、世代交代に失敗していたと知りました。これはダメパターンです。
 また、前回大会のファルカオのように1人負傷で離脱。さらにハメス・ロドリゲスが発熱でしたっけ?万全でない状態と心配要素アリアリでした。
 しかし、試合 始まってみるとそれ以前の状態に。開始早々にハンドリングで退場、大部分を10人で戦うという苦しすぎる展開に。おまけに一か八かで入れた万全でないハメス・ロドリゲス投入が悪い方に出ました。運動量ががくんと落ちて余計攻め手がなくなってしまいました。踏んだり蹴ったりです。

■2018/06/20 ハメス・ロドリゲス投入がむしろブレーキになったコロンビア

ロシア・ワールドカップ(W杯)グループH第1節 コロンビア 1-2 日本
【コロンビア】キンテーロ(前39)【日本】香川真司(前6[PK])大迫勇也(後28)
 GK
1 オスピナ 6.0
DF
4 S・アリアス 5.5
23 D・サンチェス 5.0
3 O・ムリージョ 6.0
17 モジカ 5.5
MF
11 クアドラード 5.5
 長友がよく対応していたとはいえ、右で何度もスピードを見せるプレー。繰り返しているうちにチャンスあるのでは?と思ったのですけど、交代でCMを入れることに。左の方を変えた方が良かった感じなんですけど…。もったいなかったです。
(→バリオス 6.0)
6 カルロス・サンチェス 4.0
 32歳。CM。開始早々ハンドリングで退場の上PKを与えて試合を決めてしまうことに。反則は好みませんけど、時と場合によってはファールをした方が有効という場面もあります。が、これは全然ダメ。そもそもペナルティエリア内でのハンドリングが有効な場面がほとんどない上に、時間帯的に絶対ありえませんわ。
20 キンテーロ 6.5
 25歳。トップ下でスタートして、退場者での出たCMに下がり、その後本職が出てきて前にまた上がりました。前回大会おもしろそうだったテクニックある選手。当時はまだまだでその後も伸び悩んでいるということで、今日もドリブルやパスが引っかかっていました。とはいえ、彼からのパス出しは精度低いなりに可能性を感じましたので、交代は痛かったですね。
 万全でないこともあって交代で出たハメス・ロドリゲスは運動量がなく、余計悪くなってしまいました。
 右から良い位置のFK。まさか!というジャンプした選手の下通して右隅。下狙い自体が珍しいのですけど、成功する のはさらにないです。ボールスピードはあまりなくてGK止めるのは可能だったのでは?とも言われていましたが、彼の判断を褒めておきましょう。
(→ハメス・ロドリゲス 5.0)
 発熱でしたっけ?コンディション不良。試合前にはほとんどアップもしていないという中ですけど、なにか起こすことを期待しての投入。ところが、これが裏目に。もともと動き回るタイプではないと思うのですけど、万全でないせいか運動量がまったくなし。これで攻め手が全く無く、なおかつ守りでも重荷に。期待されたミラクルなプレーも見せらる状態ではありませんでした。
 ハメス・ロドリゲス投入せずに負けたら監督は非難されたでしょうが、今日は結果論としては使わない方が良かった日でしたね。
16 レルマ 5.5
21 イスキエルド 5.5
(→バッカ 5.0)
FW
9 ファルカオ 5.5
 全然良くない高すぎる裏へのボールに二度足を出して当てていたプレーは、能力のすごさを感じさせました。ただ、それ以上は見せられず。彼が悪いという試合ではなかったですけどね。
(レーティング:コロンビア 1-2 日本《ロシアW杯》【超ワールドサッカー】より)


■2018/06/25 やはり本当は強かったコロンビア、3得点を奪って快勝

ロシア・ワールドカップ(W杯)グループH第2節 ポーランド 0-3 コロンビア

 放送では当初はポーランド優勢といった見方でしたけど、どちらもなかなかチャンスを作れないと言った方が良い感じ。ただ、次第にキープ力で勝るコロンビアがいい形を作るようになります。前半の終わり頃は特にコロンビアペース。ポーランドはここが踏ん張りところでしたが、こらえきれずに失点。
 こうなると、完全にコロンビアの形に。後半は前半の入り同様にポーランドが攻め気味に来たのですけど、コロンビアのカウンターが決まる展開なのでむしろ思う壺ですからね。そのカウンターなどで2失点。完全にやられてしまいました。
 日本戦で交代がもったいないと思ったクアドラードとキンテロがともに大活躍。日本は助かりましたし、監督の判断はミスでしたね。監督のホセ・ペケルマンさんは実績がある方。U-20アルゼンチン代表で3回優勝、アルゼンチン代表監督としても死の組を突破してベスト8、前回大会もコロンビアを率いてベスト8でした。
 あと、日本戦で出番がなかった選手も軒並み良いプレーを見せていました。いろいろともったいなかったですね。
 なお、コロンビアを応援していましたので、応援チーム戦績は、10勝10敗4分け。完全に五分にまで戻しました。

■2018/06/25 コロンビア、日本戦で交代すべきでなかった2人の選手が大活躍

ロシア・ワールドカップ(W杯)グループH第2節 ポーランド 0-3 コロンビア
【コロンビア】ミナ(前40)ファルカオ(後25)クアドラード(後30)
GK
1 ダビド・オスピナ 7
DF
4 サンティアゴ・アリアス 6.5
13 ジェリー・ミナ 7.5
 23歳。抜擢起用の若い CBですけど、彼も活躍しました。放送では紹介されたのを覚えていませんけど、バルセロナの1月に契約した選手だそうです。将来性を買っているんでしょうね。
  CKからのプレー、中央でフリーになったとは言えしっかり決めて先制。本業の守備でも再三良いプレーが見られました。良いDFだと思います。
17 ホアン・モヒカ 6.5
23 ダビンソン・サンチェス 6.5
MF
5 ウィルマール・バリオス 6.5
8 アベル・アギラール 6(32分OUT)
10 ハメス・ロドリゲス 7.5
 26歳。LSHで出て、トップ下のキンテロと左利き選手を併用する形。しかし、これがうまくいきました。初戦ほどではないものの、プレーはまだ完調とは行かない感じではあります。ただ、時折ものすごいプレーをするのはさすがですね。また、運動量はやはりもともと少ないのかなとも感じます。
 LSHなのですけど、前半や後半の始めはかなり右に流れることが多くありました。ポジションチェンジではなくみんな右に来る形です。
 前半はそれほど目立ちませんでしたが、右のショートコーナーのあと、中央の あいた選手にふわりと入れてアシスト。さすがというプレーです。
 後半は左でも良いプレー。カウンターで質の良いパスを中へ。ただ、圧巻だったのは左サイドラインに近いところで自分でカットしたところから、ハーフウェイライン付近まで上がっていたDF裏に回転をかけた素晴らしいクロスっぽいパスを、逆サイドのクアドラードへ出してアシストしたボール。これはしびれましたね。
 その後もミスキックがあるなど、やはりのりきれていない様子がありました。時間稼ぎの時間帯に入って、技を見せるキープを出す余裕がやっと出てきます。ネイマールでも書いたのですけど、ネイマールと同じように気持ちに余裕があった方が良いプレーができるタイプでしょう。精神的な部分はまだ問題がありそうです。
11 ファン・ギジェルモ・クアドラード 8.5
 30歳。RSH。今日もドリブルとスピードが効いていました。初戦で下げてしまったのは本当もったいなかったです。
 前半は右から2人抜いてビッグチャンス。 後半も運動量落ちずに守備に攻撃にとがんばります。
  ハーフウェイライン近くにまで上がっていたDFの裏に、逆サイドのハメス・ロドリゲスから素晴らしいパスが出て、存分にスピードが出る形に。スピード重視の長いドリブルで落ち着いて右隅に決めました。
20 ファン・フェルナンド・キンテーロ 8
 25歳。今日もトップ下スタートで、左にハメス・ロドリゲスで併用する形にしてきました。で、これが大当たり。やはり初戦、彼を途中で変えたのはもったいなかったですね。ただ、初戦よりもずっとノッてきた感じ。精度は格段に上がっていました。また、正面ではないところに出すボールの出し方を好むので、意外性があります。やはり好きな選手ですね。
 合わなかったものの、好パスで可能性を感じるプレー。もう1本、右サイドへの良い低いボール。 さらに、右サイドから普通右足で蹴るところを、左足のアウトでマイナスの素晴らしいボール。
 また、ショートコーナーからのプレーで、中に入れるふりしてハメス・ロドリゲスに出してそこからゴールまで繋がりました。
 後半も低めの位置から良い裏へのスルーパス。さらに、決定的というもっと良いスルーパスを出して、こちらはゴールまで繋がりました。日本戦と違って、勝利を決めてから交代でアウトします。
FW
9 ラダメル・ファルカオ 7.5
 32歳。前半は、簡単ではないハイボールを飛びながら胸トラップするうまいプレーがありました。
 後半はゴールも。最初オフサイドの位置だったのですけど、戻った後横に走ってDFを完全に外しました。シュートもうまいもので、右から右のアウトサイドで左に流し込むというレベルの高いプレーでした。
交代選手
MF15 マテウス・ウリベ 6.5(32分IN)
 27歳。スタメン予想があった選手だそうですけど、初戦は出番なし。今日も怪我の選手に変わっての登場ですけど、運動量多く攻守でよく絡んでおり良い選手でした。日本戦で出てこなかった選手や日本線で途中で変えてしまった選手ばかり活躍しています。
MF16 ジェフェルソン・レルマ 6(73分IN)
FW7 カルロス・バッカ -(78分IN)
(【ポーランド 0‐3 コロンビア|W杯選手採点】コロンビア攻撃陣が軒並み高評価を獲得。MOMは攻守に躍動したクアドラードに! | サッカーダイジェストWebより)



■2018/06/29 2度もコロンビアに助けられた日本、辛くもグループリーグ突破

ロシア・ワールドカップ(W杯)グループH最終節 セネガル 0-1 コロンビア
【コロンビア】ミナ(後29)

 日本は今大会応援していないですし、コロンビアが見たいということでこちらを見ました。日本は薄氷の1位なのに余裕ぶっこいたのか6人交代して温存する謎采配で自滅した模様。セネガル・コロンビアともに勝ち抜ける可能性がありましたが、得失点差・総得点・直接対決までいっしょで警告数などのフェアプレーポイントで日本が2位、セネガルが3位ということになりました。
 セネガルが負けても1-2ならイエローカード・レッドカードが無関係で総得点勝負。すると、セネガルが2位通過でしたので、たぶん皆さんが思っている以上の僅差。日本としては、初戦の退場敗退も含めて、コロンビア様様です。
  コロンビアが支配して、セネガルのカウンターと思いきやセネガルがほとんどの時間キープ。勝ち点としても攻める必要があるのはコロンビアでしたから意外です。ただ、セネガルは守備の良さで主導権を握った感じですね。中盤にスペースがなくて安定。若いチームらしく、良いときと悪いときで差が大きいチームですね。日本戦はここまで良くありませんでした。これはアフリカらしいとも言えるかもしれません。
 後半もセネガルペース。ただ、もう1つの試合で日本が失点してチャンスというところから、コロンビアサポーターがすごい盛り上がり。声援に押されて少しコロンビアにもペースが来た時間帯で先制。あとはもう攻めるしかないというセネガルが攻めたものの、届きませんでした。
 コロンビアを応援していたので、応援チーム戦績は、12勝12敗6分け。アフリカ大会は
応援したスペインや日本などの活躍で勝ちまくり、ブラジル大会は応援した日本、スペイン、イタリアなどのグループリーグ敗退で負けまくりと極端でしたが、今大会は偏りありません。
 GK
1 ダビド・オスピナ 7
DF
4 サンティアゴ・アリアス 6.5
13 ジェリー・ミナ 7.5
 23歳。CB。本当この選手は日本戦に出ていなくて助かったという良い選手。マネにうまい動きで縦に行かれてしまったプレー、ドリブルが長くなってパスミスしまうところもあったものの、相棒のダビンソン・サンチェスより安定の守備。
 そして、なんといっても2試合連続ゴールでしょう。CKで少しフリーになったところを叩きつける基本に忠実なヘディングで決勝点を決めました。
17 ホアン・モヒカ 6
23 ダビンソン・サンチェス 6.5
 22歳。CB。DFラインで外に出してしまうパスミス。守備でも相手を見ていなかったせいで遅れて入ってしまいPK判定という場面。VARでギリギリ足に行っていたということで難を逃れたものの、これは好プレーではなくマークのミスです。同じ若手CBで、彼の方が先発スタメンでしたど、ミナには劣る感じですね。
MF
6 カルロス・サンチェス 6
 32歳。CM。日本戦早々に退場してしまった選手。今日も大事には至らなかったものの、手で引っ張ってしまって、結構良い位置でFKを与えていました。
10 ハメス・ロドリゲス 5(31分OUT)
  26歳。LSH。左からのCK、なかなかいいボールを蹴っていました。ただ、解説の石川直宏さんは足を気にしてプレーしていると指摘。ほとんど絡めませんでした。両チームとも滑っている選手が多く、足に負担がかかり悪くなったのではないかと言われていましたが、30分で交代となってしまいました。
11 ファン・ギジェルモ・クアドラード 6
  30歳。RSH。セネガルの守備が良く、今日は攻撃では目立てませんでした。ただ、もともと運動量持って頑張っている守備が今日は特にすごい感じ。危ないというところに顔を出して防いでいました。
15 マテウス・ウリベ 6.5(83分OUT)
 27歳。CH。身近ら左サイドバックへ良いサイドチェンジのボールがありました。守備は概ね良かったものの、PK判定があったところ彼もボールウォッチャーになっていました。
20 ファン・フェルナンド・キンテーロ 7
 25歳。流れの中では今日全体に良い形ができなかったコロンビア。ただ、セットプレーでは良さ出ていましたね。右から左足でDFラインの裏にいいボール。後半も右からのFKでニアへなかなかいいボール。極めつけはCKで、フリーの選手に合わせて決勝点をアシストしました。
FW
9 ラダメル・ファルカオ 6(89分OUT)
交代選手
FW14 ルイス・ムリエル 6(31分IN)
MF16 ジェフェルソン・レルマ -(83分IN)
FW19 ミゲル・ボルハ -(89分IN)
 (メンバーと採点は、【セネガル0-1コロンビア|W杯選手採点】激闘を制したのはコロンビア。セネガルも数多くのチャンスを作ったが… | サッカーダイジェストWebより)




■2018/07/03、04 世代交代失敗のコロンビア、若さあふれるイングランドに敗れる

 イングランドとコロンビアの試合展望…なのですけど、イングランドがどういうチームかよくわかりません。初戦は見ていなくて、2戦目のパナマは相手が自滅に近い状態、3戦目は2軍でした。以前よりはつなぐと言われていたものの、守備から入るチームってことで良いですかね? 守備は良さそうで良いチームだとは思いました。
 となると、コロンビアが支配して…となりそうなものですけど、そう予想した3試合目のセネガル戦、相手の良い守備にあってそもそもなかなか攻められないという意外な戦いに。コロンビアは出来にムラがありますし、世代交代が失敗したということもあるのか、そんなに強くありません。
 コロンビアを応援しますが、イングランドが有利そうですね。守りを崩せず苦労するか、ボール支配するも速攻を食らうか。コロンビアはセットプレーの守備にも不安があり、高さで負ける上に、イングランドには良いキッカーがいます。この試合もセットプレーはイングランドの大きな武器になるでしょう。
 一度書き終えてから思い出しました。コロンビアが世代交代失敗でムラと書いたのですけど、そういえば、イングランドは若いチームですよね。若いチームというのは、乗り出すと強いものの、悪い方に出るとペースを変えられなくなります。コロンビアもムラなので乗れば強いですから、展開によっては結構点が入るかもしれません。
 また思い出したので追記。今大会3戦目でほとんどの選手を温存したクロアチア、ベルギーともむしろ動けていませんでした。間隔が空きすぎて、試合感が鈍っているのかもしれません。この流れで行くと、イングランドも苦労しそう。グループリーグ苦しんでベストメンバーで戦い続けたコロンビアの方が良いのではないかと思い直してきました。

 実際の試合は、イングランドは休み明けの 影響はないようで、問題なく動けていました。あと、すみません、イングランドは守りから入るチームってことはなかったですね。前半は主につないで作ってきていました。互いにまずまず良いところが出る一方的ではない展開。ただ、コロンビアの方にやや可能性を感じるプレーが少なくなっていました。やはりイングランドの守備は良いです。
 そして、ポイントと見ていたセットプレーで後半試合が動きます。イングランドのCKからの反則でPKを取り先制。コロンビアは攻めるしかなくなったものの、強引で可能性を感じず。やはり安定感はないチームですね。イライラしまくって、カードが多く出ました。ただ、その強引なままアディショナルタイムになんとCKで劇的な同点ゴール。コロンビアはセットプレーから点を取っていたとはいえ、イングランドから取ってくるとは思いませんでした。
 で、この後なんですけど、延長は録画できてなくて見れませんでした。勝手に延長録画してくれるわけじゃないんですね。記事を読むと、前半はコロンビア、後半はイングランドペースだったものの、ノーゴールで延長。PK戦でイングランドが勝ったとのこと。コロンビアは、ずっと怪我や体調不良で不調だったハメス・ロドリゲスがついにベンチ入りすらできなかったということで、選手のやりくりとしても辛かったですね。このコロンビアを応援していたので、応援チームは、16勝17敗6分け(1試合応援なし)となりました。




■2018/07/04 23歳のセンターバックのジェリー・ミナがなんと3ゴール目

 ロシア・ワールドカップ(W杯)ノックアウトステージ コロンビア 1-1(PK3-4) イングランド
【コロンビア】ミナ(後48)【イングランド】ケイン(後12[PK])
4-1-2-1-2
GK
1 オスピナ 6.0
 DF
4 S・アリアス 5.5
(→サパタ -)
13 ミナ 6.5
 23歳。CB。世代交代に失敗と書いたものの、コロンビアは両CBに若い選手が出てきました。特に後から出てきたミナは良いですね。今大会最も気に入ったCBです。
  195cmの長身で2ゴール。この高さはイングランドの武器であるセットプレーに対する守りでも光っていました。そして、アディショナルタイムには再び高さで大仕事。早い段階でマークを外して、叩きつける素晴らしいヘディングでゴール。イングランドからも取れるとは思いませんでした。本当すごいなと舌を巻きました。
 ただ、この後、股関節をずっと痛がっていました。喜びすぎてスタンドに飛び込んだせいではないかとアナウンス。ここらへんは若いですね。交代じゃないかと思ったのですけど、最後まで出たようです。
23 D・サンチェス6.5
17 モジカ 5.5
MF
6 C・サンチェス 5.0
 32歳。RSH。2DHかなと思ったものの、ダイヤモンドになりました。放送では途中で変えたという説明。ただ、守備が主体の選手でしょう。
 日本戦早々にハンドリングでPK献上した選手。今日もCKで、先に引っ張られたとはいえ、その後に乗っかってしまってPKを取られて失点。良さがわからなかった選手です。
(→ウリベ 5.5)
 27歳。その位置は可能性低いだろうと思うところから、枠に飛ぶ強烈ロングシュート。このCKから同点ゴールも生まれました。
5 バリオス 6.5
 24歳。2DHかなと思ったものの、ダイヤモンド型の底に。ただ、空振りのクリアミスでちょっとヒヤッとした他、ミスパスが目立っていました。
20 キンテーロ 5.5
 25歳。トップ下。盛んにボールは触っていたものの、イングランドの守備が良く、やや強引に狙い続けたラスパスもほぼ通らないという辛い試合に。とはいえ、彼を下げちゃうと攻めのバリエーションがなくなりますからね。交代の評価は難しいところ。
(→ムリエル 5.5)
16 レルマ 5.5
(→バッカ 5.5)
FW
11 クアドラード 6.0
 30歳。サイドでスペースがなく生きない試合に。最初からなのか途中からなのか2トップとなったものの、ここでも良さが出る選手ではないですからね。きつい試合に。ただ、CKのアシストは彼だったようです。
9 ファルカオ 5.5
 (メンバーと採点は、レーティング:コロンビア 1-1(PK3-4) イングランド《ロシアW杯》【超ワールドサッカー】より)


■2019/03/23 主力怪我でも日本に勝利、楽しみな選手が多数登場

2019/03/22 キリンチャレンジカップ 日本0-1 コロンビア ファルカオ(PK)

 見たかったMFキンテロが直前で怪我、GKオスピナも怪我。またワールドカップでレギュラーだった右SBのアリアスも怪我していた模様です。W杯日本戦の戦犯であるDHカルロス・サンチェスも怪我っぽい感じ。彼は良いと思わなかったものの、スピードあるドリブルのクアドラードも大怪我している最中。レギュラークラス5人、特にオスピナ、キンテロ、クアドラードがいないというのは、大きかったですね。

GK  12  カミロ・バルガス
 30歳。国内組。枠へのシュートが少なかったということはありますが、概ね安定していた感じ。
DF  17  デイベル・マチャド LSB
DF  13  ジェリー・ミナ
  24歳。CB。エヴァートンに完全移籍していたんですね。今日も高さ見せるプレーありました。ダビンソン・サンチェスと背番号似ていて見づらかったのですけど、守備も粘り強くついていたと思います。
DF  2  エリベルトン・パラシオス RSB
DF  23  ダビンソン・サンチェス
  22歳。CB。ワールドカップのときは不安定なところもあり、いまいちだと思ったのですけど、今日はすごく良い印象。ミナと背番号似ていて見づらかったのですけど、危ないところで足が出るプレーがあったはず。高さ・強さもあり、良いCBといった感じでした。
MF  5  ウィルマル・バリオス
MF  16  ヘフェルソン・レルマ
MF  10  ハメス・ロドリゲス
 27歳。OHでスタート。やや雑なボールだったのですけど、センターサークルで受けてから、左の走っている選手に合わせる好ボールでビッグチャンスに。その他もプレッシャーがあるところ、あまりスペースがないところで、簡単にすっとパスを通してきていました。ワールドカップのときはコンディションが最悪だったのですけど、今日は良くなっていました。
FW  9  ラダメル・ファルカオ (Cap.)
 33歳。相変わらず「いかにもチャンス」というところじゃない不十分なところでもよくシュートを狙っているという怖さのある選手。今日はPKもあって、GKに当てられたもののゴールを決めています。
FW  19  ルイス・ムリエル
 27歳。テレビではLWGではなくLSHで紹介。ワールドカップでも途中交代で出ていましたが、正直物足りなく感じ、印象に残っていませんでした。ただ、今日は良くってびっくり。
 左サイドでハメスからもらったボールをダイレクトでDFがライン裏の良い狙いのクロス。好判断であり、1点もののチャンスになりました。 その他、サイド側を向いていたのに、ターンして股抜きしてチャンスを作る意表を突いたプレーも前半にはあります。
 後半も長いドリブルからビッグチャンスを作っていました。攻撃では2人主力を欠いており、物足りないだろうと思ったら、今日は素晴らしいパフォーマンス。
 ワールドカップはプレー時間が短めでしたし、コンディションも合わなかったのかもしれません。年齢的に次のワールドカップも普通に狙えます。ポジションが反対側で今怪我しているクアドラードは素晴らしい選手ではあるものの、3歳年上ですので世代交代しても良いのかも。今日のコロンビアには他にも良い動きの選手が何人もいて、層の厚さを感じさせました。
FW  21  セバスティアン・ビジャ
 22歳。テレビではRWGではなくRSHで紹介。ワールドカップでは確実に見なかった選手。大きく目立ったのはワンプレーのみでしたけど、スピードがあって良さそうな感じ。年齢考えると、まだまだ伸びる可能性があり、怖い選手になるかもしれません。名門ボカ・ジュニオルスに所属しているそうです。
 カウンターでDFの裏、左からのボールに飛び込んで合わせて1点ものというプレー。惜しくもバーでした。難しかったのでミスという感じではなく良いプレーでしたね。

 交代
11  ドゥバン・サパタ▲57分 IN
  27歳。FW。ワールドカップでは見なかった覚え。実際、セリエA・アタランタで大活躍して1年ぶりの代表復帰ということで出ていなかったようです。でも、こんなに良い選手いたのか!という感じの選手。
  交代で登場し、2トップ、もしくは4トップで中央の位置に。身長186cmでがっしりとして強さがあり、なおかつ動きが良かったです。調子いいんだなという感じ。先制点のPKも彼のシュートからでした。ワールドカップではレギュラークラスと交代選手に差を感じたのですけど、この試合は高いレベルの選手だらけといった感じでした。
14  ルイス・ディアス▲79分 IN
 22歳。 国内組。SHかWGかな。テレビの紹介によると、コロンビア国内で最も期待されている選手だとのこと。
 日本戦ではごちゃついたところからバーに当たる惜しいシュート。次の韓国戦では1-2で内容的には完敗だったらしいですが、彼が1ゴール決めています。特徴はよくわからなかったものの、まだ若いですし将来中心選手になるかもしれません。
15  マテウス・ウリベ▲82分 IN 
7  アルフレド・モレロス▲87分 IN

2023年6月16日金曜日

青森県出身のサッカー選手は少ないが、柴崎岳がいる

■2021/02/18 青森県出身のサッカー選手は少ないが、柴崎岳がいる



■2021/02/18 青森県出身のサッカー選手は少ないが、柴崎岳がいる

 Wikipediaの青森県出身選手を見ると、少なすぎてびっくり。だいぶ漏れているんじゃないですかね。私が想定していた有名選手は、日本代表の柴崎岳。柴崎岳と同じく鹿島にいて、タイプは全然違いますがポジションもほぼ同じ熊谷浩二も青森県出身だったみたいですね。熊谷浩二はすごく期待した選手でかなり好きでした。
 ベスト11を作ろうとすると困るポジションはたいていGKなのですが、なぜか青森県は余裕。最初、目についた櫛引政敏を持ってこようとしたのですが、もっともっと活躍した飯倉 大樹もいました! ただ、飯倉 大樹のページを見ると、出身地は神奈川県横浜市となっており、青森県とも青森市とも記載がありません。検索してみると、公式情報などで青森市出身の記述が見られます。キャリアの最初の小学生時点ですでに神奈川なので、神奈川県出身と言っているときもあるのかもしれません。「出身地」というのは、このように解釈の幅がありますからね。
(2023/06/14:一部選手の情報を追加)

GK    飯倉大樹(ヴィッセル神戸、青森市) J1     255
LSB    佐藤昌吉(元大宮アルディージャ)J     24 JFL     30 J2     13
DH    熊谷浩二(鹿島アントラーズコーチ、十和田市)J1     116     日本代表候補
DH、SH    柴崎岳(鹿島アントラーズ、野辺地町)J1     174 スペイン     29 代表49


GK    櫛引政敏(モンテディオ山形、青森市) J1     59
MF    手倉森誠(V・ファーレン長崎監督、サッカーU-23日本代表監督、五戸町)JSL1部     15 JFL     47
    手倉森浩(元モンテディオ山形コーチ、五戸町)
    下平隆宏(横浜FC監督、元日本代表、五戸町)
    古川毅(横浜FCコーチ、五戸町)
    原崎政人(V・ファーレン長崎ヘッドコーチ、藤崎町)
    田端秀規(元ジュビロ磐田、現ソニー仙台FC監督、十和田市)
    小原由梨愛(アルビレックス新潟レディース、十和田市)
    小林悠(川崎フロンターレ)
    高橋勇菊(元東京ヴェルディ、現カターレ富山U15監督、五戸町)
    成田星矢(コバルトーレ女川、七戸町)
 DF   繁田康平(ラインメール青森、弘前市) JFL    0
MF    石ヶ森荘真(ヴァンラーレ八戸、八戸市)J3     3
MF   中村有(大分トリニータヘッドコーチ、ベルマーレ平塚)J    0
不明    武藤覚(アビスパ福岡アシスタントコーチ、選手としては筑波大学)

2023年6月14日水曜日

15歳でゴール、森本貴幸は早熟?大成しなかった理由として考えられるもの

■2020/03/14  15歳でJリーグ最年少デビューと最年少ゴールの森本貴幸
■2020/03/14 セリエA・カターニアでも結果を出したのは計算通りだった
■2020/03/14 森本貴幸は早熟?大成しなかった理由として考えられるもの
■2021/03/17 森本貴幸がパラグアイで飲酒運転でひき逃げし逮捕される



■2020/03/14  15歳でJリーグ最年少デビューと最年少ゴールの森本貴幸

   川崎フロンターレの試合のテレビの解説で、三好康児について10代でこれだけできるってすごい!といった感じで、褒められていたことがありました。これに異存はなかったのですけど、複雑な気持ちになったのが、同じ試合のフロンターレのベンチに森本貴幸がいたこと。彼はもっと若いうちから活躍していた選手でした。それがその後は…といった感じで、伸びずに消えてしまいましたからね。日本ではよくあります。ただ、森本貴幸の場合はそれが海外で起きました。

  Wikipediaによると、神奈川県川崎市宮前区出身でヴェルディジュニアユースに所属していた森本貴幸は2004年、オズワルド・アルディレス監督(当時)によってトップチーム帯同へ。そして、中学卒業直前の3月13日、Jリーグ公式戦のジュビロ磐田戦(アウェイ)に後半6分から出場し、当時Jリーグ史上最年少の15歳10ヶ月6日で公式戦出場を果たしました。
 さらに5月5日の第8節のジェフ市原戦で途中出場から決勝点を決め、15歳11カ月28日というJ1最年少得点の記録保持者(当時)となりました。
 その後、シーズン終了までに計4得点を挙げ、同年のJリーグ最優秀新人賞を獲得。これも史上最年少(16歳)での受賞となっています。


■2020/03/14 セリエA・カターニアでも結果を出したのは計算通りだった

 その後すぐダメになったわけではなく、セリエAのカターニア移籍後も良かった時期がありました。代表にはほとんど呼ばれなかったものの、私はもっと評価されて良い選手だと思っていました。好きなタイプではないんですよ、正直。ただ、前線でも体を張るなどしてしっかりとしたプレーができて、シュートの場面でも年に似合わない落ち着きも感じられました。
 Wikipediaによると、カターニアへの移籍後しばらくの間はユースチームでプレーしていて、そこでゴールを量産したことが認められ初出場。いきなりゴールを決めています。
 06年、森本貴幸。完璧だった怪物への道、突如暗転…若き天才の芽はなぜ潰えたのか | フットボールチャンネル(2019年07月05日(Fri)10時56分配信)によると、クラブが久々にセリエAに復帰して戦う中、急成長を続け主力にもなる彼は、地元出身の選手であるかのように人気を集めたとのことでした。

 また、実績を挙げた選手が海外に移籍する、というこれまでの日本人選手のヨーロッパ移籍パターンと森本貴幸が異なっていたのには、カターニア側の狙いがありました。
「今まで来た日本人選手は、日本のサッカーのルールの中で研鑽を積み、完成された状態でやってきた選手たちだ。それはリスペクトすべきものだが、そこから全く違うイタリアサッカーに順応するのは難しくなる。ならば才能のある選手を若いうちに獲得し、順応への時間を与えることが成功の道につながると我われは考えた」(入団会見で、ピエトロ・ロ・モナコGM)



■2020/03/14 森本貴幸は早熟?大成しなかった理由として考えられるもの

 では、なぜ森本貴幸はダメになったのでしょう。記事では、 <度重なるケガに泣かされたこと、またエースの重圧に苦しんだことなどに左右された>としていました。
 ただ、怪我に関して言えば、1回目も2回目もの怪我復帰後は良い結果を残しています。まず問題だったのは、後者の精神面のようでした。

<監督は森本をエースとして使うが、チームとして結果が出なくなる。すると、その責任を森本が背負いこむようになってしまった。実際彼自身もシュートチャンスを外してしまい、試合に勝ちきれない原因となってしまう。すると試合後地元メディアに対して「勝てなかったのは僕のせいだ」と言い出した。自責の念が強いのは日本人として自然なところではあるが、イタリア人にとっては衝撃と取られた。。チームもクラブもメディアも、森本のことを心配するようになってくる>

  そこでチームは「森本を休ませるため(ロ・モナコGM)」として、マキシ・ロペスを獲。ところが、マキシ・ロペスが活躍しすぎて、森本貴幸の居場所がなくなってしまいました。
 さらにその後は 再び故障にも悩まされるようになってきます。怪我はここからが問題でしたね。靭帯のケガは筋力のバランスを崩し、様々なところに影響を及ぼすといわれるそうですが、その通りのことが森本に起こったとのこと。2011年1月には膝を手術しましたが、その後、キレが戻ることもありませんでした。
 また、「ケガをしても痛いと言わない。だからこちらから止めないと彼はプレーをやめない」と監督をはじめクラブ関係者は常々心配していた時代もあったとのこと。これは再び精神面の話ですね。本人の責任感の強さが裏目にでるような顛末になったことを、カターニアの人々は今も残念がっているとされていました。



■2021/03/17 森本貴幸がパラグアイで飲酒運転でひき逃げし逮捕される

 32歳となった森本貴幸選手は今、サッカーのパラグアイ1部スポルティボ・ルケーニョに所属しているみたいですね。で、そのパラグアイの首都アスンシオン市内で車を運転中にひき逃げ事件を起こし、警察に逮捕されたとのこと。アルコールも検出されており、飲酒運転だったようです。

 地元メディアは森本選手側が医療費などの賠償を申し出ていると報じたものの、そもそもひき逃げ事件ですので、最初から潔い態度であったわけではありません。森本選手の車はバイクと衝突し、バイクの運転手は負傷したものの、森本選手は救護せずに現場を去り、その後、目撃情報などで逮捕された…という経緯だとのこと。なお、在パラグアイ日本大使館によると、保釈金を支払ってすでに釈放されたそうです。
(サッカーの森本選手、ひき逃げ容疑で逮捕 パラグアイ: 日本経済新聞 2021年3月17日 より)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHC1721N0X10C21A3000000/

 日本のサッカー選手では交通事故を起こした後、以前の輝きを取り戻せなかった選手が何人かいたことも気にかかります。とはいえ、下手すれば相手を死なせていた可能性があり、反省なしでケロッと良いプレーを続けられてもそれはそれで複雑な気持ちになりますけどね。日本のクラブでは、こうした不祥事というのは解雇となるのですが、パラグアイの場合はどうなのでしょうか。

2023年6月10日土曜日

サッカーの女子監督 日本ではミラグロス・マルティネス監督

■2021/02/28 サッカーの女子監督 日本ではミラグロス・マルティネス監督
■2017/02/22 男子プロ初のリーグ優勝女性監督チャン・イェンティン 香港のイースタンを率いる
■2017/03/18 世界の女性監督 パトリシア・パニーコ、コリンヌ・ディアクル

■2017/05/15 チャン・ユエンティン氏、監督就任の経緯
■2017/05/15 科学的で研究の裏付けがある指導法のチャン・ユエンティン監督
■2017/05/15 イースタンSCと川崎フロンターレの感動のエピソード
■2017/06/24 ドイツ一部で初の女性スカウトと初の女性主審 ヘレナ・コスタ元仏2部監督とビビアナ・シュタインハウス氏


■2021/02/28 サッカーの女子監督 日本ではミラグロス・マルティネス監督

 JFL・Jリーグを含めて、「日本サッカー史上初めて」という言い方がされていますが、日本初の外国人女性監督は、鈴鹿アンリミテッドのスペイン人女性のミラグロス・マルティネス・ドミンゲス監督。招聘当時まだ33歳であり、これまではスペイン国内で指導してきたとのことで、実績があったわけではなさそうなんですけどね。
 これを紹介した記事JFLで史上初の外国人女性監督が誕生…世界で実績を残してきた女性たち | サッカーキング(2019/3/16)では、他の女性監督も紹介していました。うちでもともと書いていたチャン・ユエンティン監督以外の人を短めにまとめて引用します。

コリーヌ・ディアクル 国籍:フランス
<現役時代にフランス女子代表DFとして121試合に出場し、キャプテンまで務めたプレーヤー。(中略)2014年6月にリーグ・ドゥ(フランス2部)のクレルモン・フットの監督に就任。欧州のプロサッカーリーグで初めて、男子のクラブを率いて公式戦を戦った女性になった。すると就任初年度はリーグ12位、2年目は7位という好成績を残し、『フランス・フットボール』誌が選出する2015年のリーグ・ドゥ最優秀監督にも選出された。この活躍が高く評価され、2017年8月からはフランスの女子代表チームを指揮>

エレナ・コスタ 国籍:ポルトガル
<ベンフィカの男子ユースチーム、カタール女子代表、イラン女子代表などで指揮官を務めたあと、2014年5月にクレルモン・フットの監督に就任。欧州の男子プロサッカー界で初めて監督に任命された女性とあって、当時は世界中から大きな注目を集めた。しかし、(引用者注:シーズン開幕の)わずか1カ月でクラブとの契約を解除。(中略)ブンデスリーガ初の女性スカウトとしてフランクフルトに入団>

イムケ・ビュッベンホースト 国籍:ドイツ
<ドイツサッカー史上初めて、男子チームを率いる女性監督がイムケ・ビュッベンホーストだ。U-19世代の欧州王者に輝いたこともある彼女は、ドイツ5部リーグに在籍するBVクロッペンブルクの女子チームで選手兼コーチとして活躍していた。だが、男子チームの監督が他クラブへ“移籍”したため、昨年12月から後任を務めることに>

パトリツィア・パニーコ 国籍:イタリア
<約20年間にわたってイタリア女子代表でもプレー。同国女子代表の最多出場記録と最多得点記録を保持する、(中略)2016年の現役引退後、イタリアU-16男子代表のアシスタントコーチに就任。翌年には監督に昇格し、イタリア男子サッカー界初の女性指揮官となった。昨年8月からは同U-15男子代表の監督を務めており、“カルチョ”の復権に向けて日々尽力している>

■2017/02/22 男子プロ初のリーグ優勝女性監督チャン・イェンティン 香港のイースタンを率いる

 そういえば、女性監督とかコーチとかって、全然聞いたことなかったですね。
 残念なことに、サッカーにおいては、ときどき性別的な役割などについて時代錯誤な主張をする人がいます。指導者の性別の偏りもそういったものなのかもしれません。

ACL初の女性監督、名将フェリポンに挑む。3月に川崎Fと対戦 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年02月21日

 記事そのものは、2017年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で、大会史上初の女性監督が誕生するというもの。
 ただ、香港のイースタンを率いるチャン・イェンティン監督は、それ以前に勲章を持っています。

 「男子プロサッカーチームをトップリーグで優勝に導いた初めての女性監督」としてギネス世界記録です。

 記事によれば、2008年から13年にかけて女子香港代表選手だったチャン監督は、2015年12月にイースタンの監督に就任。そして、2016年4月には、チームを香港プレミアリーグ優勝に導いたとされていました。

 就任から優勝が短いですね。途中交代での就任でしょうか?

 ここらへんの経緯を知りたかったものの、全然情報なし。
 あと、これを調べていて「イースタン」というシンプルな名前は現地だと「東方」という表記っぽいことがわかりました。これまたシンプルです。
 ただ、「イースタンSC」の表記もあります。「SC」はサッカークラブだと思ったら、「Eastern Sports Club」みたいです。
 そして、こちらは漢字表記だと、「東方體育會」みたいです。えらく難しく見えますが、たぶん日本では旧字とされているものというだけで、現代の日本語表記だと「東方体育会」。結局、シンプルでした。


■2017/03/18 世界の女性監督 パトリシア・パニーコ、コリンヌ・ディアクル

 本来イタリアU-16代表を指揮するダニエレ・ツォラート監督がU-19代表の欧州選手権予選に帯同するための代理という形ですが、イタリアU-16代表対ドイツU-16代表の親善試合で、パトリシア・パニーコ氏がイタリアの監督としてベンチに座るそうです。
  イタリアで世代別を含めて男子の代表チームを女性が率いるのは初めて。ただ、それだけでなく、 ヨーロッパ強豪国の男子代表チーム初の女性監督のようです。

 彼女は、1975年生まれの42歳。元選手であり、イタリア女子代表として204試合に出場して110ゴールを挙げ、同国の女子代表最多得点記録を保持、2015年にはイタリアサッカー殿堂入りも果たしたレジェンドでした。

 女性がイタリア男子U-16代表監督に! ドイツとの親善試合でベンチ入りへ フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年03月17

 記事では他に前述のチャン・ユエンティン監督の名前がありました。さらに、フランス2部のクレルモン・フット63でコリンヌ・ディアクル監督が辣腕をふるっており、女性指導者が男子トップレベルの選手を指導するケースは増えてきている、ともありました。

 ビジネスや政治や研究などがそうであるように、女性が活躍できないということはありませんから、今後こういったことは増えていくでしょう。
 国際的な学力テストの成績や大学進学率を見ると、 女性が上回っていることが一般的であり、むしろ女性の方が能力が高いかもしれません。

 ただ、前回書かなかったネガティブなことも書いておきます。同じ功績、あるいは、同じ失敗であったとしても、それが男性か女性かによって、大きく評価が変わることが多くの研究からわかっています。
 全く 同じ内容であっても、女性の方が男性より低い評価しかもらえない上に、問題があった場合は激しく叩かれ厳しい罰を与えられるのです。
 スポーツの世界は特に遅れていますので、女性監督らの未来はかなりの困難が予想されます。


■2017/05/15 チャン・ユエンティン氏、監督就任の経緯

  チャン・ユエンティン監督のインタビュー記事がありました。

ACL初の女性監督が語る指導者論。28歳の新米監督が乗り越えた困難、そして川崎への感謝 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年05月10日(取材・文:舩木渉)

 「それまで監督をした経験はなかった」というチャン・ユエンティン監督。2010年頃から2013年まで別のチームのデータアナリストや下部組織のコーチを務め、2015年夏にアシスタントコーチになったばかりの新米指導者でした。

 そんな彼女が2015年12月にチームの監督になったのは、前任者であるた楊正光(ヨン・チンクォン)前監督が中国2部の梅州客家に引き抜かれたため。元々はアシスタントコーチだったチャン監督は、前任者と梁守志(ピーター・リョン)GMの強い推薦によって、シーズン途中からイースタンSCを率いることになりました。

 女性への評価が厳しくなることが研究でわかっていると以前書いたように、当初は懐疑的に見られていたようです、瞬く間にチームをまとめ上げて優勝。イースタンSCはなんと21年ぶりのリーグ優勝だったというから立派です。

 ただ、昨年のシーズンオフに、長年クラブに投資してきたオーナーが支援撤退を表明。昨年8月に新しいスポンサーが見つかって、リーグ戦やACL出場辞退は免れたものの、あまり良い状態ではなかったようです。



■2017/05/15 科学的で研究の裏付けがある指導法のチャン・ユエンティン監督

 チャン監督は女性という点が注目されがちですが、若すぎることもまた非常に難しいことになっています。"自分よりも年上の選手たちが多いチームを団結させるには相当な困難"があるというのが、一般的なはずです。

 選手との信頼構築において彼女が最も重要視していたのは、正攻法である綿密なコミュニケーションでした。元々データアナリストだった経験を生かし、数字に基づいて選手個人と対話を重ねることで互いの信頼を深めていったとのこと。科学的ですね。

 実際、元香港女子代表選手でありながら、香港中文大学の大学院を修了という異色の経歴。専攻は運動医学や健康科学分野で、「データによる分析や知識は選手たちを強くします」と語る通り、サッカーにおけるスポーツ科学の重要性を理解している人物なんだそうです。

「データ分析は自分のことを理解し、相手のことも理解することができます。データによる証明は選手たちに自信を与えることにもつながります。チームに問題があればそれを伝え、選手たちはその問題を理解する。そうすれば解決法も見つかり、チームとして成長することができるんです」

 また、以下のようなことも言っていました。

「私と選手たちは互いをリスペクトしています。素晴らしい経験やフットボールに関する優れた知見を持っている選手もいますし、私が彼らの話に耳を傾けて知識を得ることもあります。監督は固定観念に縛られてはいけないと思っています。互いから学ばなければならない。そうすれば彼らも監督という仕事を理解して常に敬意を払ってくれ、私の決断についてきてくれます」

 若さや女性出ることは舐められる要因になるものの、部下である選手たちを理解しようという行動を起こしやすくなるのかもしれません。ビジネスや子供の教育の場合、このように相手を理解するということが重要だとわかっています。サッカーでも同様でしょう。


■2017/05/15 イースタンSCと川崎フロンターレの感動のエピソード

 なお、香港は男女平等が進んでいる特殊な国だということを指摘していました。

「(女性のコーチが出てくるかは)その土地の文化しだいだと思います。香港では男女平等が進んでいます。それによって女性でも監督になれるチャンスがありました」

 あと、ACLグループステージ第2節、川崎FがアウェイでイースタンSCと対戦した試合、チケットは地元ファンによって即完売となり、当日券を求めて渡航した多くのフロンターレサポーターのために、チャン監督が、クラブから余っているチケットを自腹で買い取ってフロンターレサポーターに配ったという噂について。

 これは自費というのは間違いであるものの、チケット配布は本当だそうです。すごい話ですね。

「私は一銭も払っていませんよ(笑)。チケットをクラブから手に入れてきただけです。クラブがアウェイファンのためのスペアのチケットをいくらか持っていて、それを配布すると決めたということです。日本のファンの皆さんは、遠いところから飛行機で、相当なお金をかけて来てくださいました。そういった方々がスタジアムの中で試合を楽しむべきだと思いましたし、実際に観戦できたと聞いて私も非常に嬉しく思います」

 前述のエピソードが広まっていたからかフロンターレサポーターは、9日に行われたイースタンSCとの試合前に感謝のメッセージが書かれた横断幕を掲げたとのこと。良い話でした。


■2017/06/24 ドイツ一部で初の女性スカウトと初の女性主審 ヘレナ・コスタ元仏2部監督とビビアナ・シュタインハウス氏

 今年5月、2ブンデスリーガ1部の審判員として、リーグ初の女性主審となるビビアナ・シュタインハウスさんが登録されたことが発表されていました。
 そして、今度はブンデスリーガのクラブでは初の女性スカウトが誕生というニュース。

 1部のフランクフルトのスカウトに任命されたのは、ヘレナ・コスタさん。ポルトガル出身で、監督経験があります。
  2014年にフランス2部クレルモンの監督に就任し、フランスの男子プロクラブで初、また欧州主要リーグの2部以上のクラブで初の女性監督となっていました。ただ、その際はクラブとの衝突から、シーズン開幕を待たずして退任になっています。
 過去にはベンフィカの下部組織での指導や、女子のカタール代表、イラン代表の監督を務めた経験もあります。国際経験も豊富なようです。



2023年6月7日水曜日

松木安太郎氏のサッカー解説は好き?嫌い?意外な調査結果に

■2021/02/24 松木安太郎氏のサッカー解説は好き?嫌い?意外な調査結果に
■2017/02/16 一番うまい解説者は岡田武史、岡野俊一郎元JFA会長が語る


■2021/02/24 松木安太郎氏のサッカー解説は好き?嫌い?意外な調査結果に

 うまい解説者で検索したら、“居酒屋応援スタイル”の松木安太郎さん 「ふざけたロスタイム」は心の叫び - スポーツナビ(2020年8月13日)という記事がヒットしました。
 松木安太郎さんは、同じ読売(ヴェルディ川崎、東京ヴェルディ)の後輩・都並敏史さんがラジオ番組で「自分の前の読売クラブの宴会部長」といった発言をしていた明るいキャラクター。都並敏史さんはラジオと違って、サッカー解説ではむしろ他の人より生真面目な固い解説で驚いたのですが、松木安太郎さんは解説でもおちゃらけたキャラ。そのキャラがわかっているので私は許せますが、サッカーファンにはむしろ嫌われている解説だろうと思いました。私も正直好きではないですね。どちらかと言われれば、嫌い…といったくらいです。ただ、地上波とそうじゃないところである程度解説スタイルを変えているというファンの評価を聞いたことがあるので、一般の視聴者には好かれるかもしれませんけどね。
 …とタイトルを見た時点でここまで思ったのですが、本文読んでびっくり仰天。サッカーファンが選ぶ「好きなサッカー解説者ランキング」で2位に輝いたのこと。えっ、マジで!? むしろサッカーファンにも人気なのか…と驚きました。ちなみにスポーツナビでは1位が明記されておらず、探しても発見できない状態。無料では見せていないのかもしれませんが、見つけたら追記しますね。

 さて、記事の内容ですが、やはりアンチが多いという私の理解による質問がされていました。<松木さんの解説は視聴者の代弁と言いますか、“応援スタイル”と言われています。2位という結果からも分かるように、多くの方から支持されていますが、一方で、「あんなの、解説じゃない」という声を耳にすることもあるのでは?>とインタビューアーが質問しています。
 松木安太郎さんも「もちろん、いっぱいありますよ(笑)」とこれを肯定。「ただ、僕は常々思っているんですけど、世の中、10人が10人、良いと言ったら、疑ったほうがいい。4人くらいは嘘をついているんじゃないかと。評価してくれるのは嬉しいですけど、アンチの人も必要。僕は5対5くらいがちょうどいいと思っているんです」とのことでした。

 解説スタイル的には、もともと書いていた話(後述)の岡野俊一郎さんが登場。岡野さんは偉大でしたね。<子どもの頃にダイヤモンドサッカーで岡野俊一郎さん(故人)の解説を聞いていたので、サッカー解説がどんなものかはイメージ>していたといいます。ただし、何しろサッカー後進国の日本は、解説もそもそも手探り状態。当時はJリーグが誕生したばかりで、サッカーについて詳しい人が少なかったですから、こんなに素晴らしい競技があるんですよ、みなさんも楽しんでください、という気持ちだった…といいます。そして、今も「万人に伝わるように」というのがベースだとのこと。なので、ああいう賛否両論あるスタイルになったようです。
■2017/02/16 一番うまい解説者は岡田武史、岡野俊一郎元JFA会長が語る

  元JFA会長の岡野俊一郎さんは、レベルの低い解説者に対して苦言を呈していました。

 岡野俊一郎と金子勝彦が語る日本サッカー(その3)TV中継に何が必要で、何が欠けているのか? | フットボールチャンネル | サッカー情報満載!
2014年07月23日(Wed)10時46分配信
text by 藤江直人

 一方で、ブラジルW杯で「さまざまな解説者が日本の試合に登場していましたけれども、一番上手かったのは岡田武史ですね」と評価していました。

「Jリーグも20年を超えて、中継数に比例するように解説者の数も増えてきた。各々に個性があり、語り上手な人も多い。その中でも岡田は圧巻だった。監督の心情やチームの雰囲気といった点を実に的確に解説していた。W杯のベスト16を戦った監督のものの見方の素晴らしさと言えばいいのか。本質的な部分を勉強して、経験を積むことで、成果というものが出てくる」

 金子勝彦アナウンサーは、「韓国の洪明甫監督の心中に触れた言葉には、思わず胸を熱くさせられました」としていました。
 その前の部分で、岡野さんは、「自分がどのような経緯で解説者を務めているのかということを、いま一度考えて欲しい」「自身の立場を十分に理解していれば、体験に基づいた解説もまた違ってくる」と言っていました。
 なので、監督経験者としての気持ちを伝えられるってのが良いという意味かな?と。必ずしもテクニカルなことを求めているわけではないようです。
 ちなみに、初めてサッカーの解説を務めたときに、デットマール・クラマーから試合前にもらったアドバイスは、「センテンスは短く、しゃべりはチャーミングに」だそうです。

2023年6月3日土曜日

Cロナウド名言「なぜ笑うんだい?」の子、高校サッカーで優勝

■2021/01/22 Cロナウド名言「なぜ笑うんだい?」、ネットでネタになる
■2021/01/22 「なぜ笑うんだい?」の子、高校サッカー山梨学院で優勝



■2021/01/22 Cロナウド名言「なぜ笑うんだい?」、ネットでネタになる

 名言というかネタ扱いっぽかったのですけど、なぜ笑うんだい?とは (ナゼワラウンダイとは) [単語記事] - ニコニコ大百科では、2014年7月22日、美容機器メーカーMTGの新商品発表イベントで、憧れのクリスティアーノ・ロナウドを前にして極度に緊張しながらも一生懸命にカンぺを読んで質問しようとする一般のサッカー少年の拙いポルトガル語に、会場から失笑が漏れる中、以下の発言をして話題になったとしていました。

「どうしてクスクス笑ってるんだい? 少年のポルトガル語は立派だよ、とっても! 素直に喜べばいいじゃないか、少年が果敢に挑戦してくれてるのをさ。そうだろ?」

 「会場から失笑」とされていたものの、悪意ある笑いだったかは不明。ただ、クリスティアーノ・ロナウドはそう捉えて、真面目に対応したということですね。ニコニコ大百科によると、以上のことが聖人エピソードとして取り上げられ、少ししてから何故かなんJでも話題となったものの、主に全力を尽くしているが結果がついてこない人間への煽りなどに使われるとのことで、ネガティブな使われ方をしていたようです。



■2021/01/22 「なぜ笑うんだい?」の子、高校サッカー山梨学院で優勝

 で、その子・岩岡遼太が成長して、山梨学院メンバーとして高校サッカーで優勝したというのですから、できすぎた話です。

 「なぜ笑う?」Cロナウドが神対応した少年が高校サッカーで優勝し、誓った恩返し(安藤隆人) - 個人 - Yahoo!ニュースによると、ロナウドファンだった息子のために父が応募。3人いて、質問はポルトガル語である必要はなかったそうですが、父の提案でポルトガル語に。「ロナウド選手のことが大好きで、一緒にプレーしたいので、どうやったらプロなれますか?」を、当時通っていたフットサルのスクールにいた日系ブラジル人のコーチに翻訳してもらったそうです。

 選ばれた時点ですでに緊張していたそうで、本番は当然大緊張。そのときの様子を記事では「前の2人の質問は全く頭に入ってこず、足が震えながらもただ目の前にいるカッコ良くて、いい匂いのするロナウドを見つめていた」と書いていて笑いました。ロナウドはいい匂いがするんですね。

言葉に詰まってしまったという書き方。そこで笑いが起こり、「どうして笑うんだい?彼のポルトガル語は素晴らしいよ。一生懸命やっているのに笑うことはないだろう」と言ったとのこと。この書き方だと、暗記していたのが途中で止まった感じですかね。

 緊張しすぎて当時はなぜみんなが笑っているかもわからず。その後の大きな拍手が起きた時も「ロナウド選手が何か面白いことを言ったのかな?」と思っていたそうです。

 なお、ロナウドの回答は「信念を持ち、努力を重ねて、チャンスを逃さないことだよ」というもの。岩岡遼太も苦労をしていて、中学時代は強豪として知られるFC多摩ジュニアユースでプレーしたものの、プロが見えてくる市立船橋と流通経済大柏のセレクションを受けて不合格に。山梨学院でも2年でやっとAクラス、3年では最初レギュラーだったところから陥落。選手権の25人の登録メンバー入りもギリギリ。さらに本番もレギュラーの怪我があっての出場でした。ここでやっとスタメンになるも、今度は自身が怪我をしてそこから脱落し、準々決勝以降はメンバー外。大活躍で優勝となると、さらにドラマチックでしたが、そこまではうまくいかず。ただ、山梨学院大に進学し、4年後のプロ入りを目指しているそうです。

 

2023年6月1日木曜日

シンデレラボーイ布部陽功、ブラジルのアマチュアから逆輸入でプロに

■2021/01/26 シンデレラボーイ布部陽功、ブラジルのアマチュアから逆輸入でプロに



■2021/01/26 シンデレラボーイ布部陽功、ブラジルのアマチュアから逆輸入でプロに

 布部 陽功(ぬのべ たかのり)のWikipediaを読んでいて、そうだったっけ、忘れたな?と思ったのが、アマチュアからプロへとなるに至ったシンデレラストーリーの話です。まず、以下は大学までの話。プロ注目という選手ではなかったようですが、いきなり目覚めてブラジルに行っています。

<1989年北陽高校(引用者注:大阪市にある学校。現:関西大学北陽高校)サッカー部に入部。1年生から3年生までレギュラーとして全国大会に5回出場した。卒業後、1992年近畿大学サッカー部に入部。翌年の1993年大学2年時にプロになることを決意し、単身ブラジルに留学を決める>

 1994年ブラジルのアマチュアチーム(経歴では「ヒョーゴFC」との記載)に所属。このときは全然プロではありませんでした。ただ、このブラジルのアマチュアチームが大会で優勝して来日。ここで当時は超強豪だったヴェルディ川崎のコーチの目に留まったことが転機になります。本当、ドラマチックなものがありますね。

<来日し日本のチームと対戦した際に、ヴェルディのコーチに声をかけられ練習生としてチームに参加。当時ヴェルディ川崎の監督であったネルシーニョに発掘される。1995年全盛期のヴェルディ川崎に逆輸入選手として入団。シンデレラボーイと報道された。同年ゼロックススーパーカップでデビューし、同点ゴールを奪いプロ初ゴールを決める>

 ただし、ヴェルディ川崎にいたのは3年のみ。最後の1997年シーズン途中でジュビロ磐田にレンタル移籍しています。その後、ヴィッセル神戸に行っており、私はこのイメージが強かったのですが、こちらも4年のみでまた移籍。次のセレッソ大阪の5年の方が長いですね。ついでにいうと、FW、MF、DFとオールラウンドプレーヤーとして出場していたというのも忘れていましたわ。

 ちょこちょこ移籍していたとはいえ、J1     234試合出場は立派な戦績。多くのチームで主力となっていたことを示しています。あと、布部 陽功を見出したネルシーニョ監督と再会してまたともに戦うことになった…というのも、ドラマチックなものがありました。

<2006年アビスパ福岡に完全移籍。翌年の2007年からキャプテンとして2年間チームを牽引した。2009年指導者の道を選びアンバサダー兼コーチとして、アビスパ福岡に残りS級ライセンスを取得。同年8月、レイソルカップでアビスパ福岡U-14を引率した際、当時柏レイソルの監督であったネルシーニョと再会。
 翌年の2010年1月からネルシーニョのコーチとして柏レイソルに移る。2010年J2リーグ優勝、1年でJ1リーグに復帰。2011年Jリーグ初となるJ1昇格1年目でのJ1初優勝。2012年天皇杯優勝。2013年ナビスコカップ優勝。5年間ネルシーニョのコーチとしてチームに貢献した。
(中略)2019年シーズン、師と仰ぐネルシーニョを再度監督に招いてJ2優勝。1年でJ1復帰を達成する>