2023年6月25日日曜日

本田圭佑らが突然SVホルンへの投資額を削減し、制裁金などの処分

■2017/10/09 メキシコ地震の寄付わずか300万円の本田圭佑に批判
■2017/10/09 本田圭佑らが突然SVホルンへの投資額を削減し、制裁金などの処分
■2017/10/09 オーストリアでは前代未聞の重大な問題発生
■2021/04/20 8億円集めた本田圭佑らのWEINファンド、内輪もめ対立で解散へ



■2017/10/09 メキシコ地震の寄付わずか300万円の本田圭佑に批判

 私は、有名人に寄付金を出すべきと言うべきだとは思わないですし、金額の多寡を批評するのもゲスだと思います。
 が、メキシコ1部パチューカの本田圭佑)がメキシコでの大地震を受け、メキシコ赤十字社に義援金として寄付した金額が、50万メキシコ・ペソ(約310万円)だったというニュースには、ずいぶん中途半端な金額だなと思ってしまいました。

  この金額のことはこれ以上言わないのですが、この金額が安い!と言われていた2ちゃんねるで、SVホルンに関する書き込みがあったことの方に興味を惹かれました。
 本田圭佑実質オーナー・SVホルン投資詐欺 - パンキナ~ロ本田圭佑まとめwikiにもまとめられていたもので、「本田の悪行~ホルン詐欺~」というタイトルです。

 これによると、 本田選手は、例によってビッグマウス的なほらを吹いていたようです。

「ホルンに関して5年のスパンでこのプロジェクトを考えています」
「1年で3部優勝、2部昇格、3年以内の1部昇格と優勝タイトル」
「そして5年以内のUEFAチャンピオンズリーグを目指します」

「小学生の子供たちのスクール、中学生年代対象のジュニアユース、幕張自社グラウンドで
高校生年代のユースチーム、 ベースとなるサッカースクールを三角形の底辺として、
ジュニアユース、ユースと上がっていき、ホルンを頂点として海外でプロ選手目指せる道筋を作ります。」

 Wikipediaによれば、買収というのは誤解だそうですが、こちらでは、理事会の過半数をホンダ・エスティーロ側の人間で占め決定権があり、実質オーナーだと説明。本田側が49%出資して、クラブの有限会社が設立されたそうです。
 地元報道によればホルンの予算は約200万ユーロ(約2億6,000万円)でした。

■2017/10/09 突然SVホルンへの投資額を削減し、制裁金などの処分

 ただ、地元での反応は賛否が分かれています。クリエ紙が本田の経営参加についてウェブ上でアンケートを行ったところ、「悲観的」という回答(32.1%)が、「素晴らしい」(29.8%)を上回りました。

 ある初老のサポーターは、「もし今年2部に上がれなかったり、近い将来1部に上がれなかったりすれば、途中で投げ出すに決まっている。 私は(ボランティアの人たちの援助で運営してきたこのチームに)日本人が関わることに反対なんだ」と言っていた(書いていた?)そうです。

 そして、こちらによると、実際にその悪い予感が的中した感じ。
 2017年4月27日、本田側が運営するSVホルンの公式HPで一方的にHONDA ESTILO株式会社からのSVホルンに対しての投資額(3年契約の残り一年分)が2017年夏から大幅に減ることを発表。
 また同時にサッカースクールのSVホルンを頂点とした組織図や進路説明がまるごと削除されたとのこと。

 深刻なのが、運営費用が足りなくなるといった財政難により、財政面に関する資料の不備が起き、提出期限をオーバー。50万ユーロまでの制裁金、勝ち点減点処分など懲戒戒告処分が下されたとのこと。
 決定権が旧経営陣に戻されボランティアの方々の協力を得ながら対応に追われているとされていました。


■2017/10/09 オーストリアでは前代未聞の重大な問題発生

 上記は出処が怪しいので、とりあえず、Wikipediaを見たのですが、 マスコミなどでも報じられており、大体正しいようです。

 まず、2017年4月27日、SVホルンのドイツ語公式HPをはじめオーストリアの各メディアがHONDA ESTILO株式会社からのSVホルンに対しての投資額が2017年夏から大幅に減ること、HONDA ESTILO株式会社がオーストリア・ブンデスリーガの厳しい規定を完全にクリアーすることは不可能という見解を示したことなどを発表。

 同時に、SVホルンはドイツ語公式HPで、HONDA ESTILO株式会社との業務提携前まで存在した経営面と組織面におけるクラブとしての自立を再び取り戻し、ボランティアなどの以前のクラブの強みを再び発揮できるように自省すると公表しました。取り繕った言い方ですが、要するに手を引いて以前の形にするということですね。

  懲戒処分があったのも事実で、財政面に関する資料の不備と刻限を過ぎての提出をオーストリア・ブンデスリーガのリーグ機構が根拠付けたことも発表されています。

 しかも、オーストリア・ブンデスリーガ・リーグ機構のヘロヴィツ取締役はSVホルンの状況について、前代未聞だと説明しています。

「これほど重大な提出期限の遅延はこれまで一度もなかったため、このような形で懲戒手続きが行われるのは前例の無いケースである、処罰措置としては戒告処分から50万ユーロまでの制裁金、勝ち点の減点まで考えられる。もし勝ち点の減点が決定した場合は来シーズンに該当する」

 うーん、日本への印象が悪くなっちゃいますね…。


■2021/04/20 8億円集めた本田圭佑らのWEINファンド、内輪もめ対立で解散へ

 その後実際に解散したというニュースはまだ見ていないのですが、本田圭佑や高岡浩三・ネスレ日本前社長らが立ち上げたスタートアップ投資ファンド「WEIN挑戦者ファンド」が解散すると報じられていました。今回に限って言えば、本田がそれほど悪いわけではない可能性があるのですが、本田が絡むものってトラブル多いですね。本田の対応そのものが悪いこともありますが、「えっ、それに手を出すの?」ということもやるので、見る目がないというのもあうんじゃないかと思われます。

 この「WEIN挑戦者ファンド」ですが、Wikipediaによると、「孤独・退屈・不安」といった21世紀の課題を解決するスタートアップや起業家への投資するのが目的とされていました。国内スタートアップ向けにウェルビーイングやオープンイノベーションに特化した投資を手掛けているともあります。カタカタばかりでよくわかりませんね。中身がなくてすっからかんっぽい感じがあります。
 ただ、魅力に感じる人も多かったようで、「WEINファンド」解散へ 起業家不在の混乱: 日本経済新聞(2021年2月25日)によると、約10の投資家から8億円の資金を集めていたそうです。

 ところが、前述の通り、解散する流れに。理由は、2020年末からファンドの運営を巡って代表パートナー間の対立が先鋭化していたためだとのこと。前述の本田圭佑と高岡浩三・ネスレ日本前社長が、健康管理アプリのFiNCテクノロジーズ創業者の溝口勇児さんにファンドを運営するWEINグループの経営から退くよう要求。溝口さんは拒否して、他の人が全員退任するという異常事態に。さらに、混乱をきっかけに、ファンドに出資した投資家も全会一致でファンドの解散要求しましたので、この時点で事実上の崩壊でしょう。
 WEINはそもそもこの溝口勇児さんが中心であった模様。ただ、溝口勇児さんにパワハラやマンションの改装費用など不透明な支出があり、それにより金融機関からの資金調達が難しくなっている…と他の人らが主張。一方、溝口さんはどちらも事実無根としており、真っ向対立。さらに、社内の連絡ツールを使えなくなって困ったとしており、暗にクーデターだと言いたいような感じでもあります。(日経新聞では一切名前が出てこないのですが、本田さん側に会社の乗っ取り経験者がいるため、一部で話題になっていました)

 言い分が食い違っており、どちらが悪いかは不明。ただ、これだけ対立してしまうこと自体が問題。大企業でも対立して大混乱はよくある話で、WEINだけの問題ではないですが、今回のケースは「対立して倒産(のような状態)」という混乱の極みまで行ってしまいました。日経新聞は「金儲け優先でガバナンス置き去り」といったまとめをしており(もちろん遠回しでそこまではっきりは書いていないのですが)、まさにそんな感じ。よく考えずホイホイ手を出してしまったこと自体が間違いだと思います。