2024年2月23日金曜日

J2降格も…なぜジュビロ磐田は弱くなったのか?世代交代の失敗?

■2019/11/22 J2降格も…なぜジュビロ磐田は弱くなったのか?世代交代の失敗?
■2019/11/22 ジュビロの伝統的な良さを変えてしまったのが原因?
■2019/11/22  弱くなった本当の理由は選手や監督の問題ではなさそう
■2016/11/17 高円宮杯から8人がプロ入り、ジュビロ磐田ユースの黄金時代?
(2022/08/09まとめて再投稿)
■2017/12/02 ジュビロ磐田の感想 小川 大貴、アダイウトン、中村俊輔、川又 堅碁など



■2019/11/22 J2降格も…なぜジュビロ磐田は弱くなったのか?世代交代の失敗?

 2019年シーズンのJ2降格はまだ決まっていませんが、自動残留は消えて自動降格もほぼ決定というジュビロ磐田。一時は強すぎってほど強かったのに!という驚きがあります。
 で、2013年に降格が決定したときのジュビロ、J2降格。王者転落を招いた「三大要素」| web Sportivaという記事をブックマークしていました。
 まず、驚いたのが、ジュビロ磐田がそれほど多く優勝していないこと。 1997年、1999年、2002年の3回だけ。ライバルの鹿島とタイトルを分け合っていた印象があるものの、思ったより少ないですね。
 ただ、黄金期のメンバーがほぼ同じであったこと考えると、そう長く強い時代が続いたわけではないというのは意外ではないかもしれません。世代交代で失敗するチームはむしろ当たり前といった感じで、うまくメンバーを変えながら戦っている鹿島の方が例外的でしょう。鹿島は主力選手ですら放出して、世代交代を進める極めて稀なクラブです。
 降格するレベルまで…といった話でなければ、強いチームが世代交代に失敗して強くなくなること自体はよくあることだと言えます。


■2019/11/22 ジュビロの伝統的な良さを変えてしまったのが原因?

 ただ、この2013年の記事では世代交代失敗の話は全然なし。10年前のリーグ優勝の話をしつつも、大きな問題はここ最近のものだけのものだと見ていたようです。
 1つは、2013年時点で就任2年目を迎えた森下仁志監督の戦術変更。強かったときは3バックでしたが、このときは定着していた4バックを3バックに変えての失敗。攻守とも崩壊しています。ただ、これは短期的な問題でしょうね。
  また、クラブ関係者は「リーダー不在が原因」と断言して、個人の問題とも見ている模様。ピッチを仕切っていた元ブラジル代表主将の闘将ドゥンガや、日本代表の10番を背負っていた名波浩といった存在感のあるリーダーが不在。それが終盤の失点の多さに繋がっていたとされていました。しかし、これは個人に責任を求めるもので、賛同しかねます。そのような人材が必要なら、クラブが計画的に補強すべきだったでしょう。本質的にはクラブの責任です。

 その次に出ていたのが、外部から来た強化スタッフが、ジュビロ在籍わずか1年の森下監督を指揮官に任命したことということ。一方で、ヤマハ発動機時代や黄金期の人材は遠ざけられたとされています。トレーニングでは、ジュビロらしい自由さが消滅しました。
 同じ建物内に同居していた記者スペースが別になった、非公開練習が増えたという変わったものも理由に。精神論くさいですが、 批判されなくなってぬるま湯に浸かっているという説明でした。
 ここらへんは「ジュビロの伝統的な良さを変えてしまったのが原因」といった感じです。


■2019/11/22  弱くなった本当の理由は選手や監督の問題ではなさそう

 なんか今見るとイマイチな説明ばかりですね。2013年と違い、2019年シーズンの場合は、ちょうど名前が出ていた、かつてのジュビロをよく知る名波浩さんが監督をやった末に崩壊しました。ジュビロの伝統うんぬんの問題ではないように思えます。
 ただ、外部からタッフが来たこと、伝統が変わったなどに関しては、重要なポイントとなりそうです。これは、伝統を守るべきだったという表面的な理由ではなく、もっと根本的な問題。ある研究で指摘されているポイントが、ジュビロも良くなかったのではないかと思われます。

 この研究というのは、選手が良いのに苦戦するクラブと、選手が悪いのに健闘するクラブの違いについて見た研究。基本的には、やはり良い選手、高給取りの選手がいるクラブの方が強いものの、選手のコストパフォーマンスの良いクラブと悪いクラブという違いがあるのです。そのコストパフォーマンスの違いはどこから来ているか?というのを調べたんですね。
 そして、その答えはクラブ側の安定性でした。こうした視点で見ると、いきなりやり方を変えてしまったジュビロは良くなかったとわかります。そうじゃなければ成功したとは思いませんが、また伝統に戻そうとした…というのも一貫性のなさの現れだと言えそうです。
  先のクラブ関係者は個人に責任を求めるようなことも言っていたものの、本質的には クラブ自身が悪いのだと考えられます。これは結局、鹿島のような計画的な世代交代をしなかったから説に基づいても言えることですけどね。


■2016/11/17 高円宮杯から8人がプロ入り、ジュビロ磐田ユースの黄金時代?

 2004年10月の高円宮杯(U-18) サンフレッチェ広島1-0ジュビロ磐田のメモ。広島がとにかく豪華だと思っていた世代ですが、メモを見るとジュビロ磐田もJリーグ入り・プロ入りしている人が結構多そうです。

GK 八田直樹 磐田(移籍なし)
 プロ内定。実は静岡県選抜でも見ていたが、そのときよりも良いと思った。解説のセルジオ越後さんが褒めすぎなくらいに褒めていたけど、かなり"当たって"いて、ナイスセーブがありました。
 彼のメモだと思うのだけど、「CKだけでなく、流れの中でも上がっていた。そういう性格っぽい」ってのがあります。たぶん負けていたので、最後に上がっていたんじゃないかと。でも、流れの中は危ないなぁ…。
 所属は上記の通り磐田一筋。というか、広島で調べた人は全員移籍ありだったので、何気に初です。
DF
森下俊 磐田 → 京都 → 川崎 → (中略) → 磐田
 彼も内定していた選手。左利きのリベロで落ち着いてプレー。1VS1はなかなかで、わりとキックも良いかなと思いました。
 ラインコントロールは積極的な感じ。ですが、オフサイドにならない場面多く、だいぶ失敗していました。
萩原洪拓 YKK AP → カターレ富山 → 田原フットサルクラブ / アグレミーナ浜松
飯田祐 静岡産業大学 → 不明
 上記二人はメモなしだった選手。萩原洪拓は、カターレ富山でJ2でプレー。プロ入りしています。

MF 
上田康太 磐田 → 大宮 → (岡山) → 磐田
 左利きでキャプテン。プロ内定。ひょっとしたら静岡県選抜でもいたかな?と思った選手。記憶が曖昧なように、そっちでは出ていたとしても目につかなかったのだと思います。ただ、この試合はシュートもセンタリングも良くて、好印象でした。

中村豪 磐田 → 愛媛 → FC岐阜SECOND

 彼も内定。10番つけて司令塔みたいな感じ。背が小さいので、ちょこまかと動くイメージ。よく動いていて、なかなか積極的でした。メモの感じからすると、大好きになって良さそうなものですが、そういうコメントはなし。
 彼はたぶん確実に静岡県選抜で見たと思います。ただ、ディフェンシブな中盤でジュビロのときとは違った気がするというメモ。このメモではジュビロのポジションが書いていないものの、トップ下でしょうか?

増田真士 愛知学院大学 → 不明
石神啓 静岡産業大学 → falco岐阜(フットサル)

 右サイドハーフ。よく走るものの、技術の高さは感じなかった選手なのでフットサル入りは予想外でした。相変わらず見る目ないです。
徳増欣也 静岡産業大学 → 不明

FW
岡本達也 磐田 → 順天堂大学 → 水戸 → 鳥取 → Criacao(東京都社会人サッカーリーグ1部)
 静岡県選抜でプロ内定。目標が中山雅史だというようによく走っていたのは目立ちました。が、パスミスなどもあり、粗さも感じてしまった選手。
 Wikipediaを見てびっくり。プロ入りしたあとに、順天堂大学に行っています。また、その後、再びプロ入りして、"日本プロサッカー選手会副会長に就任"という経歴も。

-----引用 ここから-----
トップチームへの昇格を果たした。しかし優れた得点力とオールマイティな能力を持つ反面、突出した特徴のアピールができず、またスピードに欠ける弱点を克服できずに出場機会を得ることがなかなかできなかった。

本人が大学への進学を希望した事により(クラブ側から監督の構想外であることから進学を勧められた、という報道もある。ちなみに岡本は進学校である磐田南高校の出身である)、2006年シーズンの契約をもってチームを退団した。2007年3月8日、本人より順天堂大学への入学が決定したとジュビロ磐田会員専用サイト内にて発表。(中略)

1年生で出場した天皇杯では、3回戦でベガルタ仙台を相手に延長後半に2得点を挙げ、チームの勝利に貢献した。また、4回戦で古巣のジュビロ磐田と対戦し、チーム唯一の得点をマーク。試合には負けたものの、試合前、および試合後にはジュビロサポーターからも大きな声援を受け、人気の高さがうかがえた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E6%9C%AC%E9%81%94%E4%B9%9F
-----引用 ここまで-----

藤井貴 磐田 → (愛媛) → 磐田 → 静岡FC(東海1部) → 岩手八幡平(岩手県4部) → 長野(JFL) → 秋田 → 琉球

 同じく静岡県選抜でプロ内定。ただ、メモはそれ以外になく、印象に残りませんでした。
 プロ入り後はJリーグから離れたものの、Jリーグ(J3)に復帰。岩手県4部という下部でプレーしてからの復活って、かなり珍しいパターンじゃないですかね?


 以下は途中出場だった選手。
中島良輔 磐田 → 静岡産業大学 → 不明
 1年生でU-16代表。小柄な選手。左サイドハーフに入りました。思い切ったシュートの場面もあり、良い印象でした。
宮本裕太郎 静岡産業大学 → 不明
 以上、スタメンからは7人がプロ入り(Jリーグ入り)、出場選手13人からは8人。やはりかなり豪華なメンバーでしたね。





■2017/12/02 ジュビロ磐田の感想 小川 大貴、アダイウトン、中村俊輔、川又 堅碁な

磐田 0-0 鹿島

 久しぶりにジュビロ磐田を見ました。中村俊輔がいるって違和感ありますね…。
 今の磐田は守備意識が高く、リーグで最も失点が少ないとのこと。3バック、4バック併用で今日は3バックを採用してきました。そして、終盤には4バック…というフレキシブルなやり方。おもしろいですね。
 NHKの紹介では、とりあえず最初は以下のような3-4-2-1になっていました。

GK 21カミンスキー
DF 3大井 健太郎
DF 35森下 俊
DF 41高橋 祥平
MF 24小川 大貴
 初見。中盤の4枚並べたうちの右。後半は選手交代もあって左に回ります。守備で頑張るところもあったのですが、スピードあるドリブルあって、 攻撃で良さ感じた選手です。
 で、攻撃で良さ感じた選手だったので、ポジション見たらDFであれ?と驚き。もともとDFが本職のようですね。検索してみると、スピードはあるものの、ドリブルはイマイチとの評価でした。
 ジュビロ磐田U-18出身で、明治大学に行って戻ってきて26歳の選手。左に回っていたように、両足使えるのがポイントみたいですね。こういう選手が1人いると便利です。

MF 40川辺 駿
  初見。中盤で4枚並べたうちの右の真ん中。フォーメーションからして守備を期待されているのんじゃないかと思いますが、運動量が多く前線まで何度も上がってきていました。
 ドリブルはすごい!って感じではないものの、よく仕掛けているのは良いところですね。気持ちは強そうだし、若いなら伸びそうなタイプ。若くなかったら、もうこれ以上伸びないでしょうけど…。
 経歴見ると、サンフレッチェユース時代にプロ契約。なので、もちろんサンフレッチェには昇格できたのですが、レンタルでジュビロに。ジュビロではもう3年やっているらしいです。結局、22歳とまだ若い選手でした。各年代の代表経験はあり。やはり守備的な中盤が本職だが、トップ下の経験もしたそうです。


MF 8ムサエフ
MF 13宮崎 智彦

MF 10中村 俊輔
 紹介見ると、3-4-2-1で、3トップにも見えなくはないんですが、見ていると1トップって感じですかね。中村俊輔は中盤6枚で攻撃的な2枚の右という紹介。ただ、やはり下がってくるなど、フリー的に動いています。
 長く一番好きな選手だったし、高校以来途切れることなく好きな選手。スピードや運動量で勝負するタイプではないなので、長持ちするんじゃないかと思います。
 チームの中心という感じで、俊輔のところに入ると落ち着くし、相手としては怖いな…という。鹿島も人かけて守っていたが、そうなるとマークがずれてくるのでそれも嫌。鹿島ファンとしては怖かったです。
 あと、なんと言ってもセットプレーがいちいち怖い…という。中央でもサイドでもCKでも、全部気をつけなくちゃいけません。 見ていて、嫌で嫌で仕方なかったです。
 これらは以前からなのですが、変わったなと思ったのが、守備意識の高さ。しかも、泥臭い守備や、スライディングで取りに行くプレーを何度も見せていました。日本でトップクラスの実績あるベテランがこれだけやると、こりゃ若い選手も頑張らなくちゃ!と思うでしょう。良いプレーでした。

MF 15アダイウトン
  3-4-2-1でFWの下の左。紹介見ると、3トップにも見えなくはないが、1トップのような感じでアダイウトンはMFのイメージ。途中から右にもいました。
 前半早い時間に左にスペースあって、スピードを見せるプレー。テクニックもあるようで、ターンしながらというおもしろいドリブル。ほとんどスピードを落とさずにターンしながら抜いてくるというめちゃくちゃなことしていました。
 Wikipedia見ると、ドリブルはやはり特徴とのこと。ブラジル時代はいろいろなクラブでプレー、レンタル多いし、中心選手ではなかったのかもしれません。代表歴もないようです。でも、怖さ感じさせるすごく良い選手だと思いました。

FW 20川又 堅碁
  3-4-2-1のトップ。紹介見ると、3トップにも見えなくはないが、川又の1トップのように思えました。
 特別印象に残るプレーはなかったんですけど、体張って頑張っていたし、スピードもあるし良いセンターフォワードという印象。背もまずまずあるのかな?
  Wikipediaを見ると、184cmで日本人としてはやはり大きいですね。高校時代に特別指定選手でJ2愛媛FCでJデビュー。新潟でプロ入り、名古屋を経て、磐田は今年からだそうな。代表経験もあるとのこと。
 今日の試合では体張って頑張っているように見えたのですけど、ポストプレーはむしろすごい苦手との評価を検索で発見。一方、スピードは持ち味みたい。じゃあ、そもそもセンターフォワードタイプじゃないのかもしれませんね…。