2023年11月13日月曜日

天皇杯に一番強いのは日産の横浜F・マリノスじゃない…どこ?

■2022/03/16 天皇杯に一番強いのは日産の横浜F・マリノスじゃない…どこ?



■2022/03/16 天皇杯に一番強いのは日産の横浜F・マリノスじゃない…どこ?

 「天皇杯」「好成績」という文字が見えて、天皇杯といえば日産・横浜マリノスだろ!と思ったら違いました。「Jクラブが参戦した1992年大会以降の30年間で最も結果を残したクラブ」という条件のためです。
 では、どこが1位か?と言うと、これは記事タイトルですでにネタバレ。<[天皇杯]30年で最も好成績のJクラブはどこ? 1位鹿島、2位G大阪、3位は意外にも…>(REAL SPORTS / 2021年12月23日 11時30分)というタイトルだったのです。
https://news.infoseek.co.jp/article/realsports_603776019190514625/

 1位だったのは鹿島アントラーズ。鹿島ファンですが意外。最多優勝(5回)、最多ファイナリスト(8回)、最多タイのベスト4進出記録(14回)ということで圧勝だったようです。
 ただ、そもそも鹿島アントラーズはリーグでもスランプが短く、コンスタントに強いという例がないクラブ。3年連続してベスト8以下の結果に終わったのは、2013~15年大会の1度だけという安定感だといいます。

 もう一つタイトルになっていた2位はガンバ大阪。ベスト4進出は鹿島と並んで最多タイとなる14度で、Jリーグ発足以後で唯一、2度の連覇を達成。ただし、2015年大会の優勝以降は苦戦。また、Jリーグ初期も強いチームではありませんでした。とはいえ、コンスタントに強い鹿島アントラーズの方が異常ですね。
 また、タイトルで「意外」とされていた3位は清水エスパルスでした。意外だというのは、優勝が1回のみであること。ただ、5度の決勝進出ならびに10度の4強入りは、鹿島、G大阪に次ぐ数字ということで安定感があるようです。

 ここでベスト5を見てみると、私が天皇杯強しのイメージがあった横浜マリノスは5位と健闘。また、4位は浦和でした。また、近年常勝軍団となっている川崎フロンターレが6位に入っており、今後順位を上げてきそうな感じです。それから、逸話のおもしろかった7位の広島まで紹介します。

1. 鹿島アントラーズ 118pt.(29回出場/優勝:5回、準優勝:3回、ベスト4:6回)
2. ガンバ大阪    103pt.(30回出場/優勝:4回、準優勝:3回、ベスト4:7回)
3. 清水エスパルス  88pt.(29回出場/優勝:1回、準優勝:4回、ベスト4:5回)
4. 浦和レッズ     84pt.(29回出場/優勝:4回、準優勝:1回、ベスト4:4回
5. 横浜F・マリノス   76pt.(29回出場/優勝:2回、準優勝:1回、ベスト4:5回) (横浜フリューゲルスの記録は含まない)
6. 川崎フロンターレ  75pt.(27回出場/優勝:1回、準優勝:1回、ベスト4:3回) (前身の富士通川崎フットボールクラブ、富士通サッカー部の出場を含む)
7. サンフレッチェ広島 72pt.(29回出場/準優勝:5回、ベスト4:3回)

 サンフレッチェ広島がおもしろいのは、優勝経験クラブが名前を連ねる中、トップ14で唯一戴冠を果たしていない唯一のクラブであるということ。前身の東洋工業蹴球部が1965、67、69年に3度優勝しているものの、昔すぎるため余裕で集計の対象外でした。5度の決勝進出は、鹿島(8回)、G大阪(7回)に次ぐ数字で、これポイントを稼ぎました。逆に言うと、勝負弱いようです。

 日産時代は天皇杯でとにかく強かった横浜マリノスですが、2011年以降の10大会(2020年大会は不参加)で、最多5度の4強入りを果たしている(うち優勝1回、準優勝2回)ということで、近年もかなり良いみたいですね。リーグでもスランプはあったものの、結局、比較的コンスタントに強いチームだと言えます。
 同様のことが言えそうなのが、4位の浦和レッズ。初期はガンバ大阪や名古屋グランパスとともに下位争いの常連という感じだったのが嘘のように、近年では「強いクラブ」というイメージが定着しています。

 ということで、結局、リーグでも比較的コンスタントに強いチームが天皇杯でも強い…という、おもしろくない結果に。ただ、実力を発揮できずに終わることがある勝ち抜き戦(ノックアウト方式、俗に言うトーナメント戦)の大会であっても、長期的に見ると試合数が増えるのでまぎれが起きづらくなり実力に近づいてくる…と考えると、当たり前かもしれません。