2023年7月1日土曜日

チャンピオンズリーグ廃止でスーパーリーグって本当?バルサ,レアル,バイヤン,マンUなどが参加

■2014/10/4 メガクラブ(バルサ,レアル,バイヤン,マンU)が強い理由は金があるから
■2018/11/05 チャンピオンズリーグ廃止でスーパーリーグって本当?バルサ,レアル,バイヤン,マンUなどが参加
■2021/05/21 強欲スーパーリーグ構想、猛批判で速攻で崩壊し失敗
■2017/11/20 開幕12連敗の欧州ワースト記録、マンチェスター・ユナイテッドが持っていた
■2017/10/24 育成で輩出選手が多いのはバルサよりマドリーで欧州一
■2017/07/13 オフサイドトラップとアンチフットボールを発明したエストゥディアンテス・ラ・プラタ
■2017/07/13  戦術的ファウルだけじゃないアンチフットボールの問題
■2017/06/05  セルティックが無敗で国内全タイトル制覇の一方、レンジャーズは…
■2017/06/05  スコットランドの名門レンジャーズ、破産して4部落ちしていた



■2014/10/4 メガクラブ(バルサ,レアル,バイヤン,マンU)が強い理由は金があるから

  身も蓋もない話ですが、まあ、事実なら仕方ありません。

  元は長い話ですけど、セリエAが最強だった頃から流れで見ていっていてわかりやすいですし、おもしろいです。

-----引用 ここから-----
欧州サッカーのビジネス化、それに伴う格差の拡大の話 - pal-9999のサッカーレポート

 最近ではメガクラブ(売上高が4億ユーロを超えているバルサ、レアル、バイヤン、マンU)や中東のオイルマネーをバックにつけたクラブが、他のCL出場クラブからスターを引き抜いていくような事が頻繁に起こるようになってます。身も蓋もないライバル潰しですけど、これが一番効果的なんです。
http://pal-9999.hatenablog.com/entry/2014/09/21/062758
-----引用 ここまで-----

 自分のクラブを強くするだけでなく、相手の弱体化をはかれる。これはポイントです。

-----引用 ここから-----
ボスマン判決後の欧州サッカーの世界は将棋に喩えれば、相手の大駒を買い取って自分の持ち駒にできるようなモノです。プロ同士の対局が始まる前に、大駒全部買い取られたら、勝負になりません。現在、サッカーで起きているのはそういう事でなんですね。CLでもそうですが、メガクラブがCLのライバルクラブのエースを片っ端から引き抜いてしまう事なんて珍しくも何ともなくなってます。(略)

金の無いクラブでも、1年に限っていえばCLで勝てるかもしれない。

しかし、2年目、3年目は勝てなくなる。なぜなら、メガクラブ、ビッグクラブ、オイルマネーによって、根こそぎスターを引き抜かれてしまうからです。
-----引用 ここまで-----

 ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンの動きを見ると、特にわかりやすいようです。

-----引用 ここから-----
昨今、バイエルンはグアルディオラの招聘から色々やっていますが、欧州の舞台でレアルとバルサの売上の伸びをみていれば、このまま行けば、彼らとバイエルンの差は開く一方です。(中略)

バイエルンは今後、スーパー化しなければならないんです。そうならなければ、どうなるかは、彼らが一番よくわかっているんです。何故なら、彼らこそ、ブンデスで、ライバルのエースを根こそぎ引き抜いて潰して回るクラブなんですからね。
-----引用 ここまで-----

 ただ、こうした動きはどうしようもないでしょう。防ぎようがありません。現在ビッグクラブは負債まみれになっているようですけど、それで破綻するようなこともあるでしょう。それを含めて仕方ないことだと思います。



■2018/11/05 チャンピオンズリーグ廃止でスーパーリーグって本当?バルサ,レアル,バイヤン,マンUなどが参加

  ヨーロッパの強豪クラブが、各国リーグや各国サッカー協会からも離脱して新リーグを設立する検討をしているというニュース。チャンピオンズリーグ(CL)の代わりとなるといいます。
 「創設者」と「ゲスト」があり、創設者クラブは20年間リーグ参加。ゲストクラブについては、昇格・降格を行う2部リーグの設置も想定。創設者クラブはメガクラブを中心とした超一流クラブ、ゲストはリーグ内で一段落ちるクラブとなっていました。

 「創設者」11クラブ
バルセロナ、レアル・マドリー(以上スペイン)、アーセナル、チェルシー、リバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド(以上イングランド)、ユベントス、ミラン(以上イタリア)、パリ・サンジェルマン(フランス)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
「初回ゲスト」5クラブ
アトレティコ・マドリー(スペイン)、ボルシア・ドルトムント(ドイツ)、インテル、ローマ(以上イタリア)、マルセイユ(フランス)
(CLに代わる新大会「スーパーリーグ」構想がリーク。参加見込みの16クラブは…    フットボールチャンネル |  2018年11月03日 より)
https://pex.jp/point_news/f3f95682e671e6b21d93791eea4aff37

 前述の通り、リーグ内の実力差が開いています。消化試合のように格下相手の試合が多くなることは、興行的に問題があり、選手のモチベーションにもマイナスになっているでしょう。観客収入やテレビ放映収入の上昇など、力量差の少ないクラブ同士の対戦にはメリットがありそうです。
 ただし、リーグ内で圧倒的な力を見せつけることは、前述の通り、富の独占に役立っていました。それを失うリスクを考えると、メガクラブにはそこまで大きなメリットがないように見えます。
 また、お金持ちメガクラブにこてんぱんにされる2番手以降のグループにとっては、国内リーグのように勝てないことによって人気低下を招くなど、今まで以上に選手を奪われるリスクもありそうな感じ。ガセネタじゃないですかね?



■2021/05/21 強欲スーパーリーグ構想、猛批判で速攻で崩壊し失敗

 立ち消えになったと思っていたスーパーリーグ構想が、2021年になって突如復活。しかし、猛批判を浴びて、構想発表からわずか48時間で計画が「ほぼ終了」という状態になったそうです。ただし、<ビッグクラブは以前から過密日程や金銭面の配分を巡ってUEFAやFIFAと対立しており、今回もその一環と見る向きもある。同じような騒動は、今後も繰り返されるかもしれない>とも書かれていました。これで懲りる可能性もありそうなんですが…。

<4月19日、欧州トップ12クラブが連名で「ヨーロッパ・スーパーリーグ構想」を発表すると、欧州サッカー界は大きな話題となった。イタリア、スペイン、そしてイングランドの3カ国のトップクラブが、2024年から始まるUEFAチャンピオンズリーグの新フォーマット発表に合わせて動いたものだ。ユベントスのアンドレア・アニェッリ会長、レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長らの顔がメディアに頻繁に取り上げられた>
(スーパーリーグ構想とは何だったのか…ドイツのUEFA運営委員が語る背景 | footballista | フットボリスタ  鈴木 達朗 2021.04.21 より)

 ヨーロピアン・スーパーリーグは「ヨーロッパを代表する12クラブは本日、週半ばに行われる新たな大会、スーパーリーグの設立に合意したことを、共同で発表する。このリーグは、ACミラン、アーセナルFC、アトレティコ・デ・マドリー、チェルシーFC、FCバルセロナ、FCインテル・ミラノ、ユベントスFC、リバプールFC、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリーCF、トッテナム・ホットスパーの創設クラブによって統治される」と声明を出しました。
 上記12クラブと合わせて創設15クラブまでは降格なし。そこに5つの招待クラブを加え、各10チームずつのリーグ戦を行い、上位3チームずつが決勝トーナメントに進出し、それぞれの4位、5位チームが残る2つの8強の座を争うことになるという構想だったそうです。
 しかし、サッカー発祥の地イギリスでは多くの人が激怒。国会まで取り上げられて、あっという間にイングランドのクラブは離脱しました。
 なお、バイエルン・ミュンヘンとボルシア・ドルトムント、パリ・サンジェルマンは勧誘を断ったそうで、ドイツとフランスのクラブは同調しませんでした。
(【非難の嵐でプレミア勢が即脱退】参加すれば260~390億円ボーナス 強欲な欧州スーパーリーグ構想は「フットボール界の内戦」 ナンバーウェブより)

 記事では、「昇降格ナシ、プレーオフの充実、派手な対戦の連続」というのは、アメリカ的なフォーマットと指摘。この案の首謀者として、マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長(ヨーロピアン・スーパーリーグの初代会長)、ユベントスのアンドレア・アニェッリ会長(同副会長)だけでなく、ユナイテッドのアメリカ人オーナー、ジョエル・グレイザー(同副会長)がいることが指摘されていました。グレイザーさんはマンUファンに忌み嫌われている人ですね。
 今回物議を醸した12クラブのオーナーのなかには、出生地のアメフトクラブを買収した後に利益が少ないとみるや、フランチャイズを他所に移して地元民の強烈な怒りを買った人物や、ハゲタカファンドの頭領などもいるとのこと。彼らにとって、すべての基準はカネ。この案への批判はほぼ全部「あまりにも強欲すぎる」というものでした。


■2017/11/20 開幕12連敗の欧州ワースト記録、マンチェスター・ユナイテッドが持っていた

 マンチェスター・ユナイテッドの記録が塗り替えられたというニュースであり、今はワーストではありません。しかし、それでも十分意外でしょう。あのマンUが、 開幕12連敗というヨーロッパ主要リーグワースト記録を持っていたんだそうです。
 ただし、これは 87年前という大昔。昔過ぎて、今とは全然違って仕方ないでしょうね。

 で、この度この記録を更新した不名誉なクラブなんですが、 ベネベントという聞いたことが無いクラブ。昨シーズン2部で昇格プレーオフを制して初めてセリエAに挑戦しているとのことで、聞いたことが無いのは当然という感じ。
  昇格プレーオフのクラブは弱すぎると日本でも指摘されていますが、そんな感じになっていますね。ユベントス相手に健闘した試合や、試合終了間際まで同点だった試合もあるものの、新記録を作ってしまいました。
("87年前のマンUを抜いて欧州主要リーグのワースト記録を更新…。伊1部ベネベントが開幕13連敗 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年11月20日"より)
 https://pex.jp/point_news/1cc08c4e8bbed4b6e76855f9fcb819d5

■2017/10/24 育成で輩出選手が多いのはバルサよりマドリーで欧州一

 私は海外だと好きな選手が多いときにクラブも好きという感じで、固定して一つのクラブが好きというわけではありません。
 で、そんな私が一時期レアル・マドリーが好きだった時期がありました。このときは、結構生え抜きの選手もいたんですよ。お金でスター選手を集めている印象があるものの、実は育成でも良いクラブです。
 ただ、豪華選手が多すぎて、他クラブへの供給機関となってしまっています。これがデータ的にも裏付けられる話がありました。大手リサーチ会社『football-observatory』の調査です。

 <ヨーロッパ31ヶ国に最も多くの選手を輩出しているクラブ>
1位 アヤックス(オランダ)71人(7人)
2位 ディナモ・ザグレブ(クロアチア)67人(10人)
3位 パルチザン(セルビア)61人(4人)
4位 レアル・マドリー(スペイン)58人(8人)
5位 スポルティングCP(ポルトガル)55人(7人)
5位 シャフタール・ドネツク(ウクライナ)55人(9人)
FIFA(国際サッカー連盟)は15歳から21歳までの間に少なくとも3年以上在籍しているチームを所属クラブと定義付けしている

  レアル・マドリーより上は ビッグクラブじゃないのがおもしろいですね。ただし、 欧州5大リーグ(スペイン・イングランド・ドイツ・イタリア・フランス)だけに限定した場合は、だいぶ変わります。これだとマドリーが1位でした。

 <欧州5大リーグに最も多くの選手を輩出しているクラブ>
1位 レアル・マドリー(スペイン)41人(8人)
2位 バルセロナ(スペイン)34人(7人)
3位 リヨン(フランス)31人(11人)
4位 アスレティック・ビルバオ(スペイン)29人(20人)
5位 マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)28人(5人)
欧州5大リーグ(スペイン・イングランド・ドイツ・イタリア・フランス)

 私はクラブ出身選手をもっと大事にしたレアル・マドリーが見たいです。



■2017/07/13 オフサイドトラップとアンチフットボールを発明したエストゥディアンテス・ラ・プラタ

 ベロン親子が所属していたことで有名なアルゼンチンのエストゥディアンテス・ラ・プラタ。2009年には39年ぶり4回目の優勝を果たし、親子二代での南米制覇となっています。
 オフサイドトラップを発明したとのもエストゥディアンテスだと言われています。エストゥディアンテス・デ・ラ・プラタ - Wikipediaにも"1965年にオスバルド・スベルディア監督が就任すると、スベルディア監督は当時としては革新的な戦術(オフサイドトラップの使用や戦術的ファールの遂行など)を用い、傑出した才能を持つ選手たちを率いて黄金期を作り上げた"と書かれていました。
 クレバーだという非常に良いイメージの クラブでした。

 ところが、このエストゥディアンテスは、「アンチフットボール」をも発明したという非常にイメージの悪いクラブだったと知り、ショックを受けました。

  「アンチフットボール」とは何か。知られざる語の起源。勝利第一主義で生まれた“戦術”【サッカー用語の基礎知識】 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年07月12日 (文:実川元子)にアンチフットボールの話がありました。
  作者は、EURO2016で優勝したポルトガルというのが、アンチフットボールのように見えたと言います。準々決勝までの5試合すべて引き分け、決勝も109分にようやく1点という戦いぶりで、どの試合も正直、見ていておもしろくはなかったそうです。

 こちらによると、アンチフットボールとは、以下のような意味です。

・パスのためのパスしかしない、ストライカー以外の全員が後方に引いて徹底して守るだけ、またはフィジカルを生かして激しく当たって相手を封じるスタイル。試合に勝つことより、相手のゴールを阻止するほうを重視する。(ウィキペディア(英語版))
・とりあえずボールを前に蹴り出す、意図的にダイビングする、ピッチに倒れこんでなかなか起き上がらない、セットプレーに手間取るなどして時間稼ぎをする、などが「アンチフットボール」的行為としてあげられている。
・勝つことを何よりも優先し、観客を楽しませることは二の次とすること。

 初出は2001年のゲイリー・アームストロングとリチャード・ジュリアノッティ著”Fear and Loathing in World Football”。ただ、著者たちはアルゼンチンのサッカークラブ、エストゥディアンテス・ラ・プラタのスタイルが始まりだった、としているのです。


■2017/07/13  戦術的ファウルだけじゃないアンチフットボールの問題


  ただ、ジョナサン・ウィルソンさんの”Angels with Dirty Faces”で書かれたエストゥディアンテス・ラ・プラタのやり方はもっとショックが大きいかもしれません。
   スベルディア監督は、レフェリーを講師として呼んで、どこまでならファウルを取らないか、オフサイドをとるのはどういう場合かを選手に教えるための講習会まで開きました。
 オフサイドトラップだけでなく、アンチフットボールにあたる戦術的ファウルをも発明したのです。とはいえ、これはまだマシな話です。

  "相手を怪我させることも恐れないほど暴力的だったし、レフェリーの目をごまかしてファウルを重ね、戦意をくじくような侮辱を相手選手の耳元でささやき、露骨な時間稼ぎも平気だった"と言われています。これはひどすぎでしょう。
  さらに、 インターコンチネンタルカップで"マンチェスター・ユナイテッドと対戦したときには、ピンを仕込んで相手選手を刺したとことをのちに(半分自慢げに)告白した選手もいた"とのこと。
 暴力は擁護のしようがありません。

 なお、ここに追記したのは、単に 個別クラブの話という意味でだったのですが、ちょうどレンジャーズの話が出ていました。
  2007年チャンピオンズリーグで対戦したレンジャーズとのスコアレスドローについて、バルセロナのメッシが「アンチフットボール」と批判していたそうです。



■2017/06/05  セルティックが無敗で国内全タイトル制覇の一方、レンジャーズは…

 中村俊輔がかつて所属していたスコットランドの名門セルティックが、今季の国内で全タイトルを無敗で獲得するという初の偉業を達成したというニュースがありました。
 4月初頭に早々と6連覇を決定し、8試合を残しての優勝決定は過去88年間で最速。優勝決定後も無敗で、最終的な成績は38試合で34勝4分け。リーグ戦が18試合で行われていた1898/99シーズンのレンジャーズ以来、実に「118年ぶり」となる無敗優勝を達成。最多勝ち点、最多得点のリーグ記録も更新したとのこと。圧倒的でした。

 が、私が一番このニュースで驚いたのが、もう一つの名門でライバルであるレンジャーズの話。"クラブ破産による降格を強いられていたこともあって近年は国内でより圧倒的な存在"となったという説明があったことです。
(中村俊輔古巣のセルティックが歴史的偉業。全公式戦無敗で国内“完全制覇” フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年05月28日 より)


■2017/06/05  スコットランドの名門レンジャーズ、破産して4部落ちしていた

 気になってWikipediaを見てみたのですが、詳しい話はありません。
 "2012年2月14日、会社更生法の適用申請を行い、クラブの経営権が管財人の手に渡った"としているだけで、理由は不明でした。

 とりあえず、  破産により、リーグ規定で勝ち点10を剥奪。同年7月には、リーグ所属クラブによる投票によって4部に相当するスコティッシュ・フットボールリーグ3部への所属が決定しました。
 ただ、2015-2016シーズン(とあったが、正確には2016-17シーズンか?下記参照)にはすでにトップリーグ復帰を果たしていました。

 Wikipediaでは、このトップ復帰後の戦績が未更新なのですが、降格した後の成績は以下。ストレートに勝ち上がってきたわけではなく、一度足踏みしています。(トップリーグは、スコティッシュ・プレミアシップという名前)

2012-13    スコティッシュ・サードディビジョン    1位
2013-14    スコティッシュ・リーグ1    1位
2014-15    スコティッシュ・チャンピオンシップ    3位
2015-16    スコティッシュ・チャンピオンシップ    1位

 Jリーグでも財政に問題を抱えたクラブがいるというか、慢性的な問題になっています。ショッキングな話でした。