2023年8月13日日曜日

バルセロナのデンベレとグリーズマンの日本人差別発言が問題に

■2021/07/15 バルセロナのデンベレとグリーズマンの日本人差別発言が問題に
■2021/10/24 楽天がバルセロナのスポンサー契約終了 差別問題は関係ある?
■2019/10/20 日本代表から追放を!人種差別された鈴木武蔵「小さい頃から…」



■2021/07/15 バルセロナのデンベレとグリーズマンの日本人差別発言が問題に

 よりによって日本の楽天がスポンサーであるバルセロナ所属で、ともにサッカー・フランス代表でもあるFWウスマン・デンベレとFWアントワーヌ・グリーズマンによる日本人への差別発言が問題に。楽天が最初に抗議し、コナミデジタルエンタテインメントも、グリーズマンとのアンバサダー契約解除を発表する…という事態になっています。アホですね。

 発言内容はわかりづらい記事もあったのですが、 東京都在住のフランス人YouTuber・オレちゃんによる解説が一番わかりやすかったです。発言そのものはデンベレなのですが、グリーズマンも笑って聞いていたため、共犯と考えられるでしょう。

<問題となっている動画は、2019年夏にバルセロナのプレシーズンツアーで来日した両選手が滞在中のホテルで撮影したもの。PEP(ウイニングイレブン)をプレイできるよう、セッティングにやってきた日本人スタッフの容姿や言語に対し侮辱的な発言をしたとして、批判が集まっている>
<「ああ、 "酷い顔"って(編注:デンベレが)はっきり言ってますね。意味もそのままです」と説明。続けて「"ウイイレやるためにこの酷い顔を呼ぶなんて恥ずかしいと思わないのかよ"って言ってますね。この"恥ずかしいと思わないのかよ"っていうのは、グリーズマンに対して言っていて、日本人に対してではないです。まぁでも、"酷い顔"っていう表現がかなり人種差別的なのは間違いありません」と解説した。また、動画で現地スタッフの顔にズームしていることにも触れ、「わざわざ顔にズームして笑ってますね。これは酷い」と呆れていた。
 さらにオレちゃんは、「"なんだよこの言語"って言ってるので、日本語のことをバカにしてるのが分かります」「スタッフがプレイステーションをインストールするのに苦労しているみたいですね。フランス人は日本が技術的にかなり進歩した国だと知っているので、今回、"先進国なんじゃないのかよ"って言っているんだと思います」と語った。そして、「こんな感じで、訳によって多少の解釈の差はあるけど、かなり人種差別的だと捉えて間違いないと思います」と結論付けた>
(「完全に一線を越えてしまっている」 デンベレ差別発言、日本在住フランス人YouTuberが糾弾: J-CAST ニュース【全文表示】 2021年07月07日より)
https://www.j-cast.com/2021/07/07415619.html?p=all

 あと、この件ではなぜか2ちゃんねるのひろゆきさんが「差別ではない」と擁護するという不思議なことになっていました。他のフランス語が分かる人たちも訳には違いがあるものの、差別だと判断している中で、なぜか全く違う主張。どちらかと言うと、右派に近い立ち位置の人なので「許せん!」と言う方がわかるのですが、逆に日本人差別を擁護。なんでなんでしょうね?



■2021/10/24 楽天がバルセロナのスポンサー契約終了 差別問題は関係ある?

 2021年9月9日の話ですけど、バルセロナが楽天とのメインスポンサー契約を今季限りで終了する可能性が高いと、スペインの地元紙が報じて、日本でも各紙が紹介していました。

<同紙によると、楽天はこの数年間、バルセロナが自分たちのニーズに応えてくれず軽視されたと感じることがあり、契約当初に設定されて目標も達成されていないと考え、不満を持っているとのこと。その状況下、今年3月にジョアン・ラポルタ氏が新会長に就任したタイミングで、バルセロナ首脳陣は2022年以降の契約延長を求め、楽天と会合を実施し、契約当初の金額に戻すことを望んだが、楽天に拒否され、折り合いがつかなかったとのことだ>
<バルセロナ今季限りで楽天とのメインスポンサー契約終了濃厚に 地元紙 - スペインリーグ : 日刊スポーツ>より
https://www.nikkansports.com/soccer/world/news/202109090001182.html

 さらに楽天が契約延長を望まない理由として、最初に契約を結んだ時に所属していたメッシ、ネイマール、スアレスといったスター選手が1人も残っていないことも影響しているとみられている…とされていました。私が最初に読んだ記事では、確か「メッシ退団の影響が大きい」という書き方だった記憶で、特にメッシ説を推していた感じですね。
 ただ、これを伝えたヤフーニュースの反応では、前述の日本人差別問題に触れるものが人気に。バルセロナが差別発言に対してまともな対応を取らなかったことも言われています。日本のスポンサーをバカにした対応でしたし、スポンサー解除でも当然でしょう。理由になっておかしくありません。

 ただ、実際、ビジネス的な問題として、バルセロナスポンサーに価格分の価値があったのか?というのは疑問。「契約当初に設定されて目標も達成されていない」とあったように、ビジネス的な理由が大きいのかも。以下のようにたいへん高額でした。

<楽天はバルセロナと最初に契約を結んだ2017-18シーズンから昨季にかけ、年間5500万ユーロ(約71億5000万円)プラス出来高ボーナスを支払っていた。一方、来年6月30日まで契約延長した今季のメインスポンサー料は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受け、3000万ユーロ(約39億円)プラス出来高ボーナスと、大幅に減額されている>

 楽天が携帯電話に近年新規参入して資金を大量に溶かしており、資金不足のためでは?との声もありました。これもわからなくはない話。とはいえ、楽天は2019年9月に台湾でプロ野球チームを買収をしており、資金力は衰えていないようにも見えます。



■2019/10/20 日本代表から追放を!人種差別された鈴木武蔵「小さい頃から…」

  J1・北海道コンサドーレ札幌で日本代表の鈴木武蔵選手(25)に、人種差別コメントが出ていたという話。紹介が遅くなったのですけど、今やっているラグビー日本代表でも「外国出身者が多すぎて日本代表じゃない」と叩いている人がいるので重なる話です。
 具体的には、「あの見た目で日本代表なんてインチキじゃない?」「代表から追放しなさい」と容姿に言及した差別的な内容の投稿をしていたとのこと。鈴木選手はジャマイカ人の父と日本人の母の間に生まれた選手です。
(J1札幌鈴木武蔵選手に「あの見た目で日本代表なんて」 自称大分サポーターが差別的投稿 毎日新聞2019年9月13日 19時55分(最終更新 9月13日 21時30分)より)

 自称大分サポーターなどと報じられていましたが、ツイッターで普段から活動していたサポーターならほぼ間違いないでしょう。ただ、そこらへんまでツッコんだ話はなし。また、差別的投稿を行ったアカウントはツイッターにより凍結されたとのこと。右派系アカウントも凍結されているように、ヘイトスピーチは規約違反ですからね。
 それから、この問題を受けて大分は、「大分トリニータとしては、このような差別発言を絶対に許すつもりはありません」とし、「我々は、今後とも、差別や暴力のない社会の実現に向けて、多くの仲間とともに努力していくことを誓います」と差別根絶の姿勢を強調したとのこと。
(大分サポを名乗る人間が鈴木武蔵に差別的投稿…大分が声明「絶対に許すつもりはない」 | Goal.comより)

 鈴木武蔵選手の反応としては、「お父さんの血がなかったら日本代表になれてなかったと思いますし、ハーフである事、日本という素晴らしい国で育った事に感謝してます」の部分が強調されて報じられていました。
 ただ、私は「サッカーで見返すしかないですからね。そうやって小さい頃からやってきたので」のところが、小さい頃から偏見があったという含みがあるのかもしれない、と気になりました。そうだとすれば、辛い話ですね。
(「絶対に許すつもりはありません」日本代表FW・鈴木武蔵選手への差別的な発言、大分トリニータが声明 | ハフポストより)

 追記:もう少し調べたら、大分サポーターの人、やっぱり以前から活動していたのがわかりました。その前にも 「イニエスタ選手って最終学歴はどうなってるのですか ...」とか、高卒は野蛮とかいった話をして話題になっていました。対戦相手となった他チームをバカにする発言を繰り返していた模様です。
 あと、2ちゃんねるまとめサイトでは差別している方への共感コメントも結構あって、さらにやばいことに。この人だけの問題じゃありませんね…。