2026年9月8日火曜日

JリーグのJ1昇格プレーオフが日本サッカーの質を下げている

■2017/06/29 JリーグのJ1昇格プレーオフが日本サッカーの質を下げている
■2017/06/29 入れ替え戦復活検討とそもそもJ1参入プレーオフができた理由

■2017/06/29 JリーグのJ1昇格プレーオフが日本サッカーの質を下げている

 Jリーグの問題点としては、 J1昇格プレーオフの存在が指摘されていました。なぜ問題か?というと、プレーオフでJ1で昇格したクラブは、のきなみ翌年降格しているため。
 つまり、本来昇格すべきではないレベルの低いクラブが昇格していると考えられるのです。これはリーグでハイレベルな戦いを維持するためには、明らかにマイナス。長期的には日本サッカーにマイナスに働いてきます。

<2013シーズンの大分トリニータを皮切りに、徳島ヴォルティス、モンテディオ山形、そしてアビスパとすべてJ1の最下位に沈み、1年でのJ2降格を余儀なくされてきた。
 入れ替え戦が廃止された2009シーズン以降の3年間における、J2の3位チームも傾向は変わらない。湘南ベルマーレ、アビスパ、北海道コンサドーレ札幌といずれも1年でJ2へUターンしている>
(Jリーグ、“入れ替え戦”復活の背景。上限クラブ数を「60」と想定した構造改革の視座 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年06月28日 より)

 また、本来J2に落ちるべきではないチームが落ちているというデータもありました。これは考えていませんでしたわ…。

<一方でJ1の16位でJ2へ降格したクラブの翌シーズンの成績を振り返ると、昨シーズンの松本山雅FCを除いて、6つのクラブがすべて2位以内に入ってJ1への返り咲きを果たしている。 しかも2013シーズンのヴィッセル神戸を除いた、5つのクラブが2位に大差をつけて優勝。なかには2014シーズンのベルマーレのように勝ち点を3桁に乗せ、2位に勝ち点差18をつけた独走劇もある>


■2017/06/29 入れ替え戦復活検討とそもそもJ1参入プレーオフができた理由

 この対策として、入れ替え戦の復活というのがあったようです。
  "J1昇格プレーオフを廃止し、従来のJ1の16位とJ2の3位が対戦する入れ替え戦に戻すべきでは、という声がJクラブの代表取締役で構成される実行委員会内であがっていた"とのことでした。

  ただ、J1昇格プレーオフという悪習を作ってしまったことで、既得権益ができてしまいました。

<J2勢としては、可能性が大きく開いたJ1への扉はそのままにしておきたい。ある意味で綱引きの末に生まれたJ1参入プレーオフだったと、Jリーグの黒田卓志フットボール本部長は振り返る>

 こうした入れ替え戦や昇格・参入プレーオフ というのは、個人的には好きでした。独特のハラハラ・ドキドキ感があり、すごく盛り上がります。
 記事では、なぜこうしたことをやっているかはほとんど触れておらず、"予測不能のドラマとしては面白いものの"と書いていた程度。これは要するに、「マスコミなどに注目されるから」といった理由でした。これはこれでメリットとも考えられなくはありません。

 ただ、個人的な好みを抜きにして冷静に考えた場合、リーグの質向上の方が日本サッカーのためになると言えるでしょう。このやり方で終わりではなく、より改善していく必要がありそうです。

2026年9月6日日曜日

日本代表最初のストライカー手島志郎は台湾生まれだった…

■2022/02/25 日本代表最初のストライカー手島志郎は台湾生まれだった…



■2022/02/25 日本代表最初のストライカー手島志郎は台湾生まれだった…

 広島県出身のサッカー選手を見ていると、やたらと昔の日本代表が多くて驚き。かつてはサッカー王国だったんですかね?
 意外だったので、最初はここらへんをタイトルにする予定でしたが、以下の手島志郎さんが気になりました。

<手島志郎 [1930](「全日本の初代ストライカー」、元東京帝国大学ア式蹴球部):台湾生まれ、広島育ち>

 本人単独のWikipediaによると、台湾生まれではありますが、台湾系という意味ではないみたいですね。父が台湾総督府の高官在任時に台北で生まれ、まもなく帰国し広島で育ったとのこと。同じ広島県出身で、日本代表選手、日本代表監督の他、日本サッカー協会会長を務めた超大物・長沼健さんは親戚だそうです。

 「全日本の初代ストライカー」とされているのは、そもそも選抜するタイプの「日本代表」自体が以前はなかったため。どうも選抜ではなく1チームをまるごと…という日本代表チームが普通だったみたいです。今でもカーリングのオリンピック代表なんかはそんな感じですよね。以下のような説明でした。

<1930年、それまでの単独チームではなく、日本蹴球協会が大掛かりな選考を経て編成した初めての選抜チーム、全日本選抜(日本代表)に選出される。このチームでもセンターフォワードとして第9回極東選手権競技大会(東京)の国際Aマッチ2試合に出場し、中華民国戦での先制ゴールを含む2得点と、2試合で計3得点の大活躍を見せ、日本の国際大会における初のタイトル獲得の立役者となった。代表デビュー戦から2試合連続得点は手島が初>

 当時はもちろんプロサッカー選手なんかおらず、コンスタントに試合が組まれていなかったのか、サッカーばかりやっている人は珍しかったのか、この活躍にも関わらず、手島志郎さんが日本代表に選ばれたのはこの年だけだったそうです。
 手島志郎さんが選ばれたときも社会人ではなく、東京帝国大在学時。今では考えられませんが、実は昔東大ってサッカーが強くて、日本代表は東大ベースに他の大学の選手を少し入れる程度だったと聞いた覚えがあります。
 1932年東大卒業後、農林省入りし中国へ。その後、太平洋戦争で帰国し1940年田辺製薬入社しています。ただ、サッカーへの繋がりは、田辺製薬でむしろ復活したようです。

<1947年の東西対抗試合(天覧試合)では全関西代表の監督を務めた。その後、田辺製薬サッカー部の強化に携わり全日本実業団選手権大会6連覇(1950~55年)に貢献。また関西サッカー協会理事を務めた。この他、日本人初のFIFA常任理事を務めた市田左右一をサッカー界に引き入れたのは、旧制広島高校の先輩・手島という。社業ではサッカー仲間でもある田邊五兵衛社長(第14代田邊五兵衛)を助けて常務などを歴任し同社の発展に尽くした>

 日本代表の話から読み始めたのですが、東京帝国大に入る前の旧制広島高校(現広島大学総合科学部)時代にも活躍。1926年、東京帝大主催による官立旧制高校の全国大会、第3回全国高等学校ア式蹴球大会(インターハイ)でセンターフォワード(CF)として準優勝。広島高校が創設間もなかったため、1、2年生チームでの健闘でした。
 また、<1928年の第5回大会では、幅広い動きで当代随一と評を得たHB・野沢正雄主将らと、身長152cmのCF・手島もコマネズミのように動きまわり得点を重ねチームを優勝に導いた>という説明にびっくり。当時のサッカースタイルがわかりませんが、昔のサッカーなので3トップの真ん中のイメージで読んでいたので、152cmというのはびっくりです。
 関東大学リーグ四連覇~六連覇(1931年)に貢献した東大時代も、小柄ながら体の大きなバック(ディフェンダー)とバック間を上半身を強くひねり弾丸のようにすり抜けるプレーを得意とした…と書かれていました。

2026年9月5日土曜日

認知症多いサッカー選手、ヘディングが脳に悪影響?子供は禁止の流れ

■2021/04/08 認知症多いサッカー選手、ヘディングが脳に悪影響?子供は禁止の流れ
■2021/10/15 英断!日本が通常の交代以外に「脳振盪による交代」のルールを実施



■2021/04/08 認知症多いサッカー選手、ヘディングが脳に悪影響?子供は禁止の流れ

 だいぶ前に報道あって取り上げた気がしたのですが、ブロウ内検索しても見つからず。また、だいぶ前でもなく研究が出たのは2019年秋だったみたいですね。英グラスゴー大が発表した調査結果では、ヘディングが原因という直接的な因果関係は証明されていないものの、「元選手は一般の人より認知症などを患う可能性が約3・5倍高い」と指摘。脳が発達中の子ども時代からヘディングを繰り返すことの危険性を訴えたそうです。
 この話があったのは、さらに後の2020年3月30日の記事。子どものヘディング、脳に悪影響? 英国では禁止広がる:朝日新聞デジタルというタイトルからわかるように、子どものヘディング禁止の流れが実際に起きているという話でした。

<子どもがヘディングを繰り返すことは発達中の脳に悪影響を与える危険があるとして、イングランドサッカー協会(FA)が練習でのヘディング禁止を打ち出した。11歳以下までのチームは原則禁止とし、年齢が上がるごとに緩和させる>
<指針はあくまで監督やコーチら指導者を手助けする目的で作られ、義務ではない。試合では従来通り認められ、ルール変更もない。それでも頭部への衝撃を和らげるため「ボールの空気圧は基準の最低値を使うように」と記すなど、細やかな配慮がうかがえる。FAは「(指針は)『慎重すぎる』と責められそうだが、脳振盪(しんとう)などのリスクを軽減できるのならば、それでいい」。英国ではイングランドとスコットランド、北アイルランドが採用した>

 指針づくりの参考になったとみられるのが、2016年1月に導入された米国協会のガイドラインということで、アメリカの方が早かったみたいですね。イギリスより厳しい面もあります。

<11~13歳以下は練習時の制限を設定。10歳以下は練習と試合の双方で禁止し、試合中にヘディングした場合はファウルと同じ扱いで間接FKになる、とした。主要な大会では専門医を置き、脳振盪の疑いが出ると一時的な交代が認められるといった規定もある>

 敗訴したものの、米国の親たちが「サッカーをする5万人近い高校生が頭部外傷を負った」として、国際サッカー連盟(FIFA)などを相手取り提訴したことがきっかけとなったそうで、さすが訴訟大国アメリカといった感じ。一方、報道時点では日本の関心は薄いとされていました。これもお国柄、日本らしさといった感じですが、欧米が導入すると倣う傾向もあるため、今後は変わってくると思われます。

■2021/10/15 英断!日本が通常の交代以外に「脳振盪による交代」のルールを実施

 「ヘディング」という話ではありませんが、「脳振盪による交代」ルールの話をここに。
 <育成年代も含むJリーグの公式試合すべてで「脳振盪による交代」ルール実施へ | サッカーキング>によると、Jリーグは「脳振盪による交代」ルールを育成年代も含むJリーグの公式試合すべて及びプレシーズンマッチにおいて導入すると発表していました。
 良い対応だと思いましたが、Jリーグ独自というわけではないみたいですね。「国際サッカー評議会(IFAB)から通達のあった「脳振盪による交代(再出場なし)の追加における試行」について、選手の安全の確保を最大化させることを目的に、育成年代も含むJリーグの公式試合すべて及びプレシーズンマッチにおいて導入することを決定いたしました」とのことです。

<脳振盪は、頭を強く打つなどして、意識が飛んだり記憶を失ったりする脳の障害。これまでも危険な状態ながらプレーを続けるケースも多数あった。
 現行のルールでは、試合中に脳振盪が起こった場合には、選手を動かさず、ピッチ上で診断を行い判断することになっていた。しかし今回Jリーグが導入した脳震盪ルールでは交代が可能となる>
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20210128/1173138.html

 交代の回数は「『脳振盪による交代』は、『通常の』交代の回数の制限とは別に取り扱われる」というのは良い点。交代枠を使うとなると、チームが交代を躊躇したり、選手が無理をしてプレーをしたりするおそれが高まるためです。
 ただ、「1試合において、各チーム最大1人の『脳振盪による交代』を使うことができる」というのは残念。無制限にすると、「脳振盪による交代」と偽った交代が出るおそれがあるため制限を設けたのだと思われますが、選手の安全重視という観点からは「1人まで」というのは、あまり良いルールではないと言わざるを得ません。