2023年4月27日木曜日

中国のサッカー選手爆買いに批判 大物外国人選手揃えたかつてのJリーグとの比較も

(2020/05/19:中国の年俸が異常に高かった頃の話をまとめて再投稿しました)
■2016/12/25:移籍金87億円だとされる大型取引が成立したブラジル代表オスカル
■2016/12/30:テベスが2年で94億円という世界最高年俸で中国の上海申花移籍へ
■2017/01/03:ユベントスが狙ったベルギー代表MFヴィツェルも、年俸20億円で中国へ
■2017/01/13:世界年俸トップ10のうち半分が中国に
■2017/01/13:なぜ精神論でビジネスの常識を否定するのか?
■2017/01/13:中国だけでなくロシアへの移籍もカネ目当てという批判



■2016/12/25:移籍金87億円だとされる大型取引が成立したブラジル代表オスカル

 別にいいじゃん!と思うのですが、批判が出ています。

-----引用 ここから-----
中国の猛威に眉をひそめるクロップ。「選手を引きつける魅力は金だけ」 フットボールチャンネル | スポーツ | 2016年12月24日

 リバプールのユルゲン・クロップ監督は、巨額の報酬を提示されて中国行きを選ぶ大物選手や監督らが多いサッカー界の現状に眉をひそめている。23日付の英紙『テレグラフ』など複数メディアが伝えた。(中略)
 他にも過去数年で多くのスター選手らが中国へ渡り、世界トップクラスの報酬を得ている。だがクロップ監督は「なぜ彼らがそういう決断を下すのかは分からないね。私にとっては選択肢ではないよ」とコメント。自身の中国行きの可能性はきっぱりと否定した。

「今の時点では、(中国は)本当にプレーしたいと思うようなリーグではない。選手たちを連れてくる唯一の手段は金だけだ」とクロップ監督。中国行きを選ぶ選手たちはスポーツ面以外の理由のみで決断を下しているという考えを述べた。
http://pex.jp/point_news/0020179b926af6b1da265b5536b0fe80
-----引用 ここまで-----

 アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督も同様に批判的でした。

-----引用 ここから-----
ヴェンゲル、中国の現状をかつての日本とも比較。「ブラジル代表が大勢いたが…」 フットボールチャンネル | スポーツ | 2016年12月24日

 オスカルの移籍について見解を求められたヴェンゲル監督は、「確かにサプライズだ。歪んでいることだ」とコメント。「基本的にはサッカー選手であれば、リーグのクオリティーと報酬額の両方を求めるものだ」と述べ、中国への移籍は前者をないがしろにしているという否定的な考えを口にした。
http://pex.jp/point_news/0aab116ef5229ef7bb28dbc3b5490a51
-----引用 ここまで-----

 それを言うのなら、ヴェンゲル監督のいたJリーグだって似たようなものだったでしょ?と思いました。で、ヴェンゲル監督は実際比較しているのですが、こちらはレベルが高かったとおっしゃっていました。 
 …うーん、自己正当化しているだけじゃないかなぁ? 鹿島アントラーズがクラブワールドカップで準優勝した現在でもそれは言いすぎなのに、当時の日本のリーグが世界トップクラスだったというのはあまりにも無理があります。

-----引用 ここから-----
 かつて日本の名古屋グランパスエイトを率いたこともあるフランス人指揮官は、現役ブラジル代表選手などが数多く在籍していた当時のJリーグの状況も振り返った。「(オスカルの移籍は)驚きだが、私が日本にいた時には、レオナルドやジョルジーニョ、ドゥンガなどのブラジル人選手が大勢いた。当時の彼らはビッグな選手たちであり、日本へと渡った。リーグはよく運営されており、トップクオリティーだった」とポジティブな評価を述べている。
-----引用 ここまで-----

 良い選手がレベルの低いところでプレーするのはもったいないですし、自身のレベル向上のためにもマイナスだというのは確かにわかります。
 ただ、そこらへんは個人の自由でしょ?という話。よく野球のメジャーリーグと比較されますが、サッカーはここらへんの選手の移動はかなり自由であり、それがサッカーらしさでもあると思います。




■2016/12/30:テベスが2年で94億円という世界最高年俸で中国の上海申花移籍へ

 個別事例を追加。94億円って移籍金かと思ったら、2年分の給料。とんでもないですね。

-----引用 ここから-----
 2年で94億円! テベス、世界最高年俸で中国へ。上海申花移籍が確実に フットボールチャンネル | スポーツ | 2016年12月29日

 ボカ・ジュニオルスは現地時間28日、FWカルロス・テベスが中国スーパーリーグの上海申花へ移籍することで合意に達したことを発表した。上海申花も同選手の加入を明かしている。
 32歳のテベスは、この数日中国移籍が話題になっていた。ボカは同選手の残留を望んでいたが、上海申花は2年間で約94億円という大金を用意して交渉にあたっていた。
http://pex.jp/point_news/a2080a60c9e77673b2a664bb34788d7f
-----引用 ここまで-----

■2017/01/03:ユベントスが狙ったベルギー代表MFヴィツェルも、年俸20億円で中国へ

 中国の勢いが止まりません。
-----引用 ここから-----
ユーベ行き消滅。ヴィツェルは中国・天津権健と3年契約へ フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年01月02日

 ヴィツェルは昨夏、ユベントスに加入する寸前だった。しかし、ゼニトとの交渉が最終段階でまとまらず、取引は実現していない。それでも、ヴィツェルとゼニトの契約が最終年のため、将来はユベントスにあるものと思われていた。

 しかし、昨年末に状況が一変。中国から巨額オファーが届き、中国移籍へ向かっていることを各メディアが伝えた。そして現在、元イタリア代表のファビオ・カンナバーロ氏が指揮する天津権健との3年契約が濃厚になったようだ。

 27歳のヴィツェルは、中国で年俸20億円を超えるサラリーを受け取ることになると言われている。
http://pex.jp/point_news/94ddab4e288672a173c2bdaf57d3721a
-----引用 ここまで-----

■2017/01/13:世界年俸トップ10のうち半分が中国に

 現在のトップ10は中国5人、スペイン4人、イングランド1人になっています。

-----引用 ここから-----
中国登場で一変したサッカー界。世界年俸トップ10の5選手がCSL所属に
フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年01月12日
http://pex.jp/point_news/7e5641ea1d0a294c41276273946b8f98

2日には実に世界の年俸トップ10のうち5選手が中国スーパーリーグの選手が占める結果となったと英紙『ザ・サン』が報じている。

1.カルロス・テベス(上海申花):3198万ポンド
2.クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー):2728万ポンド
3.エセキエル・ラベッシ:(華夏幸福):2080万ポンド
4.オスカール(上海申花):2080万ポンド
5.リオネル・メッシ(バルセロナ):1885万ポンド
6.ガレス・ベイル(レアル・マドリー):1800万ポンド
7.フッキ(上海申花):1664万ポンド
8.アクセル・ヴィツェル(天津権健):1532万ポンド
9.ポール・ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド):1508万ポンド
10.ネイマール(バルセロナ):1360万ポンド
-----引用 ここまで-----



■2017/01/13:なぜ精神論でビジネスの常識を否定するのか?
 
 サッカーはもともとアメリカの野球みたいなものと違って、自由競争で資本主義的です。選手獲得で歪みを生じるようなビッククラブの存在も許容されています。獲得競争が自由という方がむしろサッカーらしいです。
 また、ビジネスの世界で言えば、優秀な人材の高額報酬での引き抜きなんてのは常識です。それを精神論で否定するってのは、おかしいと思うんですよね。高額報酬で移籍したビジネスマンを金の亡者のように批判するというのは、前時代的でしょう。

-----引用 ここから-----
「金のために移籍するのは普通。欧州行きもそうだった」。中国移籍のオスカルが語る
フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年01月12日
http://pex.jp/point_news/0094250a50bcd9ca8ca9d404d10c1697

中国から提示された巨額の報酬に魅力を感じたことは認めながらも、金銭面の条件を判断材料とするのはごく普通のことだという考えを述べた。「こういうことは全ての選手に起こるものだ。金のためという目的がないのなら、ブラジルを離れることもなかっただろう」
「欧州へ移籍するのは金のためでもあるし、良いクラブでプレーするためでもある。上海にも、世界最高のリーグのひとつになりたいというプロジェクトがある。オファーに応じるのに時間はかからなかった。家族も代理人も、全員がすぐに受け入れたよ」

 MFパウリーニョ(広州恒大)やレナト・アウグスト(北京国安)などの例もあり、中国移籍がブラジル代表でのキャリアに影響するとも考えていないようだ。「問題だとは思わない。自分のチームで良いプレーができていれば、問題なく代表チームに入ることができるだろう」
-----引用 ここまで-----

■2017/01/13:中国だけでなくロシアへの移籍もカネ目当てという批判

 前述のトップ10に入ったヴィツェルに関しては、ロシア行きのときにも批判があったそうです。

-----引用 ここから-----
ユーベでなく中国を選んだMFが理由を語る。「人生を豊かにする選択だった」  
フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年01月12日
http://pex.jp/point_news/2e2d27c172594b9d6d37f8ae9cdde3f5

 ヴィツェルも含め、中国への移籍を決めた選手たちの選択に対しては、スポーツ面より金銭面を重視しているとして疑問や批判の声もある。だがヴィツェルは「ゼニト行きを選んだ時にも今と同じような論争が起きていた。書きたいことを書けばいい。もう注目を集めるのは慣れているよ」と気に留めていない様子。

「人生の選択でもあった。この経験は、僕にとっても家族にとっても、人生をすごく豊かにするものだと確信している。子供たちはいつか、『中国にもロシアにも住んだことがある』と言うことができるだろう」とヴィツェルは中国移籍を選んだ理由について語った。

 ポルトガルのベンフィカにかつて所属していたヴィツェルは、レアル・マドリーなどへの移籍が噂されながらも、2012年夏にゼニトへの移籍が決定。ゼニトはほぼ同時にブラジル代表FWフッキの獲得も決め、巨額の移籍金での大型補強でメディアを騒がせることになった。そのフッキも現在は中国でプレーしている。
-----引用 ここまで-----