2023年4月28日金曜日

監督解任の理由は大量得点差勝利 相手への敬意に欠ける?

■2019/11/20 大量得点差は相手に失礼?勝利チーム監督を批判して解任
■2017/06/18 監督解任の理由は大量得点差勝利 相手への敬意に欠ける?



■2019/11/20 大量得点差は相手に失礼?勝利チーム監督を批判して解任

 以前もどこかで紹介したと思ったのですけど、得点差をつけすぎて勝って監督解任というのがまたありました。
 イタリア中部トスカーナ州のクラブであるインヴィクタサウロのジュニアチームは、マリーナ・カルチョとの試合に27-0という記録的スコアで大勝た。7得点が1人、6得点が2人もいたそうです。
 しかし、チームを率いていたマッシミリアーノ・リッチーニ監督は称賛を受けるどころか、クラブ運営陣が満場一致で解任…ということになりました。クラブのパオロ・ブロジェッリ会長は以下のように言っています。
「試合のスコアには驚きと遺憾の意を抱いた。ユースサッカーの前提と価値観はこういったものとは正反対に位置する。対戦相手を常に尊重すべきだが、今日はそれが行われなかった」
  会長は「監督は子供たちを指導し、そして何より教育する責務を負わねばならない」とも言っていました。大量得点差で相手を侮辱しないような行いを監督が子どもたちに教えなくてはいけなかったってことなのでしょう。
 ただ、どうもスッキリしない考え方なんですよね、これ…。


■2017/06/18 監督解任の理由は大量得点差勝利 相手への敬意に欠ける?

(2020/04/22追記:以前書いていた話が出てきたのでまとめました)


 プロではなく、スペインの少年チームの話。ただ、日本だと「これだからゆとりは…」という偏見あるレッテル貼りで批判されそうな話が、欧米でもあるんだと思って興味深く思いました。
  スペインの少年クラブの一部は、対戦相手への配慮から、10点を越える大量得点差の試合の場合には結果の公表を控えるなどの対応を取っているそうです。

 この「事件」が起きたのは、 バレンシアを拠点とするクラブ、CDセラーノスの10歳から11歳の年代のチーム。3日に行われたベニカラプCとの試合に25-0という大差のスコアで大勝していました。
 そして、このときの監督は、 「相手チームへの敬意を欠く行為」と判断され、 クラブから解任されたそうです。

 これに対し、解任された監督は弁護士を介して反論しています。ただ、内容はやはり敬意の有無であり、大量得点して何が悪い!?ってものではありませんね。
「選手に対してリードを広げるよう要求はしなかった。むしろ相手陣内でボールを追わないよう伝えていたが、相手は攻め続けて大きなスペースを空けていた」
 (25-0で「勝った」チームの監督が解任。スペインで起きた珍事の理由とは? フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年06月16日 より)

 ここらへん研究ではどうなっているんでしょうね? 大量得点で負けたチームの選手に悪い影響が残るというのは、証明されているのでしょうか? また、勝った方の選手への影響はどうなのでしょう?
 個人的には、プロの試合でも大量得点は、危ういところを感じます。ただし、これは相手への敬意というところではなく、怪我の問題。負けているチームの集中力が切れたり、やけっぱちになったりすることで、まれにラフプレーが多くなることがあるためです。
 ここらへんについてもデータがあれば、見たいなぁと思います。