2024年4月30日火曜日

ベルギー注目若手アルトゥール・フェルメーレン、29億円の移籍金で移籍

■2024/04/30 ベルギー注目若手アルトゥール・フェルメーレン、29億円の移籍金で移籍
■2017/11/15 日本戦で途中出場のジョルダン・ルカクが怖くてやばい
■2018/06/29 イングランドとの2軍対決、才能豊かな選手が多いベルギーに軍配
■2018/07/03 温存が逆効果になっている今大会のW杯、ベルギーも大苦戦
■2018/07/07 マルティネス監督の采配が神 4バックとデ・ブルイネ偽9番の予想不可能フォーメーションがズバリ当たる
■2018/07/12 ブラジル戦ではすごかったマルティネス監督の采配が一転して不発
■2018/07/15 ダイレクト多用で美しすぎるベルギーのカウンター




■2024/04/30 ベルギー注目若手アルトゥール・フェルメーレン、29億円の移籍金で移籍

 2022年のワールドカップでは世代交代に失敗した感じのベルギー。ただ、注目の若手は多いみたいですね。中でもアルトゥール・フェルメーレン(ヴェルメーレン)は注目株のようでした。

ベルギーの次世代を担うフェルメーレンにビッグクラブが熱視線 18歳MFがステップアップするのは時間の問題か 2023/12/26(火) 23:20配信 theWORLD(ザ・ワールドWeb)
<ロイヤル・アントワープに所属するベルギー代表MFアルトゥール・フェルメーレン(18)は多くのビッグクラブが注目している。
 11月にはEURO2024予選でベルギー代表にも招集された18歳はセントラルMFを主戦場とする選手であり、ベルギーの未来を担う注目の若手だ。>
https://news.yahoo.co.jp/articles/28b9e46b816da41b3ed0b2fe8c0606390a6e7c9f

 記事では多くのビッグクラブが注目している…としていましたが、これは信憑性が不明なことがあるので要注意。で、実際には、このときの報道で名前が上がっていなかったアトレティコ・マドリードが獲得しています。

・アトレティコ・マドリーが注目株18歳のベルギー代表MFフェルメーレン獲得!移籍金は最大37億円に | Goal.com 日本(2024年1月27日)
<アトレティコ・マドリーは、アーサー・フェルメーレンの獲得を発表した。
 アントワープの下部組織出身のフェルメーレンは、2022年に17歳でファーストチームデビュー。すると、すぐさま守備的な中盤のポジションで定位置を掴み、66年ぶりとなる昨シーズンのジュピラーリーグ制覇に貢献した>

 両者は2030年夏までの6年半契約を締結。移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノさんによると、移籍金は1800万ユーロ(約29億円)で、最大500万ユーロ(約8億円)のボーナスが付帯し、元の所属先だったアントワープは将来的な移籍金の10%を手にする条項を手にしているとされていました。




■2017/11/15 日本戦で途中出場のジョルダン・ルカクが怖くてやばい

2017/11/15 ベルギー 1-0 日本
先発
GK 12 シモン・ミニョレ
DF 3 トマス・ベルメーレン
DF 5 ヤン・フェルトンヘン
 たぶんワールドカップでも見たと思う。テレ朝では、3バックの左という紹介。前半は日本が1トップなのに、3枚残していて人数不足でゴールに至らなかった。が、後半は彼が高い位置をとるようになり、なおかつ左サイドで空いている場面が多く。ここからピンチと明らかになったわけではないものの、 攻撃のときに楽になったと思う。
DF 15 トーマス・ムニエ
 テレ朝では、3-4-3で右サイドハーフといった説明。ボールタッチにテクニカルなものを感じた。2タッチくらいですすっと交わす場面も。なので、試合後にポジション登録はDFだと知って、意外に。
 ただ、検索してみると、2011-12シーズンまではストライカーとしてプレーしていたとのことで、やはりもともと攻撃の選手だった模様。
 ワールドカップのときにはいなかったと思う。
DF 24 クリスティアン・カバセレ
MF 6 アクセル・ビツェル
MF 7 ケビン・デ・ブルイネ
MF 22 ナセル・シャドリ
 ワールドカップで見たかは覚えなし。今日は、3-4-3で左サイドハーフという説明。
 後半、左から1人で4,5人の間を抜いてエリア内左に入っていって、GKを引っ張り出してふわっとしたボールでアシスト。先制点で決勝点となる。日本の守備が緩く、キレッキレというわけじゃなかったが、個人技で得点とった感じ。これだけの人数抜かれたら、バランス崩れて人も足りなくなりますわ。
FW 9 ロメル・ルカク
 ワールドカップにはいたんだっけ? 大柄でパワーがあり、スピードもある選手。ストライカーっぽさがあり、良い選手だと思うけど、好みのタイプではない。
 今日はうまく逆サイドでフリーになり、押し込んで1点。ベルギー代表単独最高となる記念すべきゴール。このゴール以外にもうまいことマークを外すところがあり、パワーとスピードだけではなく、そういううまさを感じる。根っからのストライカーなのかなという感じ。
FW 14 ドリース・メルテンス
  彼は名前覚えていた。ワールドカップでも見たはず。後半、左中央からダイレクトで裏に出したボールがおもしろかった。チャンスになる。もともとアシストが多い選手だそうな。
FW 18 トルガン・アザール(エデン・アザールの弟)
控え
DF 2 ジョルダン・ルカク
 有名なロメル・ルカクではなく別のルカク。調べると、弟だそうな。明らかに太くって目立っている。怖い。攻撃の脅威という意味でも怖いし、見た目的にも怖い。
 太いくせに速いというか、太いせいで走りに迫力ありすぎ。突進力を感じる走り方。むしろすごいスピードを感じてしまう。
 素晴らしいプレーから得点をアシストしたシャドリと交代で入ったので、たぶん左サイドハーフじゃないかと思うんだけど、彼もいい選手じゃないかなぁ。ベルギー代表すごいな。 
MF 19 ムサ・デンベレ
 ニュース見ていて見たいなと思っていた選手だけど、今日は印象に残らず。またの機会に。と書いていましたが、別のデンベレの勘違いだったみたいです。フランスのデンベレだったっぽいですわ。


■2018/06/29 イングランドとの2軍対決、才能豊かな選手が多いベルギーに軍配

ロシア・ワールドカップ(W杯)グループG最終節 イングランド 0-1 ベルギー
【ベルギー】ヤヌザイ(後6) 
 ノックアウトステージで楽な相手と当たった方が良いと思うのですけど、相手云々よりも主力を温存して力を蓄えるという判断の国が多くなっています。 ともに突破が決まっているこの両チームは特に極端で、GK以外のメンバーを総入れ替えに近い状態。両チーム示し合わせたように、1人を除いてフィールドプレイヤーが登場。途中交代でマジで両チームとも全員フィールドプレイヤーが出場するということになりました。両チームそろってという試合はワールドカップ史上初めてではないでしょうか?
 ああ、このグループの場合、最初の対戦相手の後は、ブラジル、フランス、ポルトガルが入る山ということで、1位通過じゃない方が良いという見方もあったとのこと。なるほど。他の対戦が全部終わってわかっていましたからね。
  両チームとも守りに入らなかったものの、一段落ちるメンバーでコンビネーションもいまいちということでメンバー表通りやや質の落ちる試合に。どちらかと言うと、前半はイングランドのセットプレーに可能性を感じたものの、後半になってベルギーが先制。そのまま終わり、ベルギーが1位通過となりました。ちなみに引き分けなら、フェアプレーポイントでイングランドだった模様です。
 ベルギーは好きな選手が多く、優勝予想もしているので応援。応援チーム戦績は、13勝12敗6分けとなりました。今大会、はじめての勝ち越しかも? ただ、前述の通り、強い国がいる方の山に入ってしまったということで、負けた方が良かったんですかね? 決勝までに疲弊してしまうおそれがありますし、実際、楽な山に入った方が優勝って大会もあった記憶です。
 GK
1 ティボー・クルトワ 7
 26歳。世界最高峰のGKという評価がしっくり来なかったものの、今日は良さが見えました。
 雑なバックパスのボールをしっかりコントロール。さらにプレッシャーかけられた場面でもクリアではなく、つなぐロングボールを蹴っていました。実際足元もうまいと放送で言われていました。
 また、同じく言われていた手足の長さでも良さが出ています。高いクロスのボールをにゅっと手を伸ばしてひっかけるプレー。さらにFWとの1対1の場面で手先に当てるプレー。たとえ当たっていなかったとしてもコースをかなり塞いで守ったというシーンで、非常に素晴らしかったシーンでした。
DF
23 レアンデル・デンドンカー 5.5
20 デドリック・ボヤタ 7
 27歳。一段落ちるとされていたが良いのでは?と書いていた選手。今日はやっとサッカーダイジェストでも良い評価。アーリークロスに良く対応した場面が特に良かったです。
3 トーマス・ヴェルメーレン 6(74分OUT)
 MF
17 ユーリ・ティーレマンス 7
 21歳。LWG予想だったのですけど、たぶんCMでしたね。前の試合、短い時間で良いプレーした選手。こんなに若いとは知りませんでした。放送やサッカーダイジェストでは高評価だった一方、普通という評価のメディアも。
 とりあえず後半は、相棒のデンベレの方が守備的で、よくボールには触っていました。アシストも彼だったみたいですね。
19 ムサ・デンベレ 6.5
 30歳。CM。途中交代で出ていた選手。ティーレマンスとのバランスでは守備担当で、強さがあり、守備面で良さを感じました。ただ、Wikipediaを見ると、FWもできるという選手で予想外。もっと守備が主体の選手なんだと思っていました。
22 ナセル・シャドリ 6.5
16 トルガン・アザール 7.5
 25歳。LWB。有名なアザールの弟の方。このポジションは本職ではないとのこと。サッカーダイジェストでは高評価。確かにドリブルは悪くなかったです。ただ、持ちすぎと感じる場面があるなど、決定機に繋がるプレーはなく、そこまで良いとは思いませんでした。
FW
18 アドナン・ヤヌザイ 8(86分OUT)
 23歳。RWG。後半ペナルティーエリア内右でフェイク入れて少しかわしてすぐシュートで先制。コースはそれほど厳しくなかったのですけど、すぐシュートしたのが良かったのではないかと思います。
8 マルアン・フェライニ 7.5
 30歳。LWG。CM予想でしたが、この位置。私も守備ができる選手と思っていたのでこの位置は予想外でした。ただ、高さは非常に効いていた感じ。狙いとしてはわかります。とはいえ、決定機に繋がるようなところはなく、飽くまでオプションかなという感じでした。
21 ミチ・バチュアイ 5.5
 24歳。前半はドリブルでシュートまで行く見せ場。後半ゴールの後かな、喜んでボールを蹴っ飛ばしたところポストに当たって戻ってきて顔にあたっていました。前の試合でゴールを外しまくってたイメージと合わせてお茶目さを感じました。
 後半はペナルティーエリア内で囲まれたところで強さ見せて頑張って、中に入れて大きなチャンスに。
交代選手
DF4 バンサン・コンパニ 6.5(74分IN)
FW14 ドリース・メルテンス ―(86分IN)
 (メンバー・採点は、【イングランド 0-1 ベルギー|W杯選手採点】主力温存でも質と熟成度の差を見せつけたベルギーは軒並み高評価! | サッカーダイジェストWebより)



■2018/07/03 温存が逆効果になっている今大会のW杯、ベルギーも大苦戦

 ロシア・ワールドカップ(W杯)ベスト16 ベルギー 3-2 日本
【ベルギー】ヴェルトンゲン(後24)フェライニ(後29)シャドリ(後49)
【日本】原口元気(後3)乾貴士(後7)

  ベルギーは前の試合途中から復帰のコンパニが穴になる可能性も考えていましたが、これはそこまで問題にはなっていなかったようです。また、日本を舐めてくるという可能性も感じましたが、そういうところもありませんでした。一方、個々の力で勝ってきているものの、チームとしてのまとまりはなし。試合運びも下手です。日本がつけいるスキはありましたし、実際そこらへんは出ました。
 ベルギーの初戦は華麗なテクニックで勝ってきたもので、余裕がありすぎて気の緩みに繋がりそうなもの。一方、2試合目は逆にガンガン行ってリード。しかし、リードしてもペースを変えられないまま失点するという脆さの出た試合。主力メンバーが年齢を重ねて 成長するかな?と思ったものの、試合運びはうまくないのです。
  3戦目はベルギーは総入れ替えで温存。ただ、同じように温存したクロアチアは、連戦の相手よりむしろ動けていませんでした。普段は週2回か1回で戦っていて、2回だときついですけど、空いても中6日。10日ほどは空くことはありません。中4,5日くらいでちょうど回復もできて試合感も鈍らないということで、結果論で言うとあまり良くなく、むしろ逆効果だったのかもしれません。ベルギーの場合は連戦だと中3日できついスケジュールだったのですけど、温存して中9日だとやはり良くなかったですね。ただ、それでも優勝を狙うチームは先を見据えて温存という選択はありかもしれません。
 試合の方は日本が良い守りをしていました。格下が活躍するには守備を重視するしかありません。また日本はカウンターが出ていただけでなく、むしろ良い時間帯も長くありました。前半30分過ぎから徐々にベルギーも持つようになってきたものの、動きが少なく、攻撃のスピードアップがなくて単調。緩急をつけられていません。動きや距離感の悪さ、日本の守備の良さもありますが、強引な選択やミスも目立ちます。
 良いチームだと後半で流れを変えてくるのですけど、同じペースのまま後半もやって立て続けに失点。1点入れば変わるかと思ったのですけど、ラッキーな感じの得点後も変わらず。2点目もCKから力技で取ったものでベルギーらしさは出ませんでした。強引さ、焦り、ミスが目立ちます。
 良かったのは3点目のカウンターだけですね。これは集中力があり、スピードと余裕とテクニックという良いところがやっと出たものでした。私はベルギーをちょい穴で優勝予想にしていますけど、どこかでチームとしてまとまればという条件付き。こういう苦しい試合を経験してまとまるというのはよくあることなのですけど、このチームはちょっとダメかなぁという気がしています。
 よりによって今大会は日本代表を応援していなかったので、ベルギーを応援。これで応援チームは、16勝15敗6分け(1試合応援なし)となりました。前回大会は日本、スペイン、イタリアを応援してグループリーグ敗退、応援しないドイツが優勝でボロクソだったのですけど、今大会はほぼ五分です。
GK
1 クルトワ 5.5
 26歳。前半になんともないボールを掴み損ねてちょっとヒヤッとするプレー。後半はオウンゴールになりそうなところを好反応。これは予測も難しく、かなり素晴らしいプレーでした。
 また、3点目の場面は見事。本田のあっさりしたCKを難なくキャッチしたのは普通ですけど、その後すぐ状態のいい選手を探してスローイン。カウンターの起点となりました。彼もゴールに貢献しています。
DF
2 アルデルヴァイレルト 5.5
4 コンパニ 5.5
5 ヴェルトンゲン 5.5
 31歳。3バックの左。好きな選手でしたけど、取れそうだったスルーパスを通させてしまってそこから失点。
 一方、CKからのクリアされた高くボールを、ペナルティーエリア内左のかなり離れたところからヘディング。このヘディングもかなり高いもので、狙ったのではなく中に入れたのかなと思うのですけど、高い距離のループシュートみたいになってちょうど良い右サイドに落ちていきラッキーな感じのゴール。取り返しました。その後も右サイドから強烈ミドルシュートで弾いてチャンスになりそうになるところも。
MF
15 ムニエ 6.0
 26歳。RWB。アディショナルタイム、CKからスピードを生かして上がっていき中への低いボールを入れて決勝点をアシスト。
6 ヴィツェル 5.0
7 デ・ブライネ 6.0
11 カラスコ 5.5
(→シャドリ 6.5)
 LWB。28歳。カウンターで上がっていき、最後落ち着いて流し込んで決勝点。
FW
14 メルテンス 5.0
 31歳。RWG。右からマイナスのアザールに良いボールで彼だったんじゃないかと。ただ、全体としてのは良い出来ではありませんでした。
(→フェライニ 6.5)
 30歳。RWG。前回高さを買われてLWGに使われてまずまず。ただ、流れの中で決定機にはつながらず、飽くまでオプションだろうと感じました。今日も狙いとしては悪くないと思ったものの、流れの中では良さができりませんでした。しかし、CKからの流れで中央でガツンと一発ヘディングで同点ゴール。こういう途中交代は武器になりそうです。
9 ルカク 6.0
 25歳。直接ゴールやアシストはなかったものの、彼の問題ではないでしょう。また、体格に似合わないいろんなプレーができるという彼の良さは3点目で生きました。中央で低いパスに合わせていったものの、左のフリーの選手をちゃんと把握していてスルー。彼がDFを引っ張って、より可能性の高い選手に打たせるという非常に素晴らしいプレーを見せました。ただの点取り屋ではありませんし、自分のゴールよりチームの勝利を優先するプレーであり、献身的でもありました。
10 エデン・アザール 6.0
 27歳。守備が良くてなかなかスペースがなかったものの、彼の細かいドリブルはそれでも良さを出せます。左に張らずに自由に動いて受けていたのは、日本にとって怖さがありました。
 マイナスのボールで中央からの強烈シュートでポストというプレーもありました。また、右足を徹底して消されていたところで、ペナルティーエリア内左を縦に行き良いボールで同点ゴールをアシスト。 逆を突いたわけですけど、利き足でない左足でこれだけのプレーができるというのがすごいです。
  (メンバー・採点は、レーティング:ベルギー 3-2 日本《ロシアW杯》【超ワールドサッカー】より)



■2018/07/07 マルティネス監督の采配が神 4バックとデ・ブルイネ偽9番の予想不可能フォーメーションがズバリ当たる

ロシア・ワールドカップ(W杯)準々決勝 ブラジル 1-2 ベルギー
【ブラジル】R・アウグスト(後31)
【ベルギー】OG(前13)デ・ブライネ(前31)

 ベルギーは高さがあるものの、セットプレーの守りが良いわけではなく危うさを感じました。ただ、そのセットプレーは当然ベルギーの武器でもあり、CKから先にベルギーがゴール。
 ベルギーは攻められていたものの、得点前から慎重で落ち着いていて守っていて、なおかつ集中力を持てていました。ベルギーはチームとしてまとまらないのでは?と思ったものの、前回の日本戦で苦しんでまとまれたのか、優勝候補筆頭ということでまとまれたのか…。とにかく予想外に良いチームになってきました。
 なお、ベルギーは守備のときは4-3-3にしていたとの指摘。ヴェルトンゲンをLSB、ムニエをRSBにしていたと、放送でもサッカーダイジェストでも説明していました。これでネイマールとウィリアンにスペースを使われないようにしたわけですね。特にウィリアンは完全に消えていて、45分での交代にまで追い込みました。
 ブラジルは大会を通してだけでなく、確か試合としてもスロースターター。この前のメキシコ戦がそうであったように、前半悪くても後半にギアを上げてくるというのが、過去の代表でも多かった記憶です。しかし、2点のビハインドはさすがにきついですね。
 ただ、後半のベルギーはDFラインの前のスペースでブラジルに簡単に持たせすぎかなと思いました。カウンターを狙いつつも失ってまた攻められる場面もあり、やや苦しく。やはり耐えきれず1点は失いました。それでも1失点で終わらせ、今までになくうまく試合をコントロールできました。
 ブラジルはチッチ監督になって初めての2失点だったみたいですね。気の緩みによる失点もあったので危うさを感じたものの、守備も良いチームと評価されていました。
 あと、前回のベスト4が全チームベスト4に進めなかったというのは、なんと13大会ぶりだそうです。
  優勝予想していますし、好きな選手が多いということでベルギーを応援。優勝候補ナンバーワンまで破っちゃいましたね。これで応援チームは、18勝17敗6分け(1試合応援なし)。
[GK]
1 ティボー・クルトワ 7
 26歳。前半、かなり低いところで跳ねるボールをきちんと処理。なんでもないボールに見えて嫌なボールでした。裏へのボールも読んで良いカバーをしています。
 また、かなりの数のシュートを防いでいました。特に前半、巻いて右隅を狙うコウチーニョの素晴らしいシュートに反応したのは見事。また、最後にほぼ真ん中ではあるものの、ネイマールの落とすシュートを防いでいたのもかなり良いプレーでした。
[DF]
2 トビー・アルデルワイレルド 6.5
4 ヴァンサン・コンパニ 6
 32歳。CB。マークを外すミスをしていました。一方で、CKをニアでヒールで合わすというらしからぬテクニカルなプレー。GKのポジショニングが良くて正面であり、全く褒められていなかったものの、かなり良いシュートでした。
 オウンゴールとなったCKはその前だったかな。これはシャドリの項目を参考にしてください。
5 ヤン・ヴェルトンゲン 6
15 トマ・ムニエ 6
[MF]
6 アクセル・ヴィツェル 6.5
8 マルアン・フェライニ 6
22 ナセル・シャドリ 6.5(83分IN)
 28歳。LSH。左からのCK、右足でニアへの早いボール。マークではなくゾーンということもありますけど、コンパニがフリーで入ってきたところ、ブラジルのDFが重なっていたころもあり、抜けてきたボールをうまくクリアできず、フェルナンジーニョの肩か腕に当たってオウンゴール。アシストのような形になりました。
 [FW]
7 ケビン・デ・ブルイネ 7.5
 26歳。今回ベルギーのフォーメーション予想は混乱。特にわからなかったのが、デ・ブルイネでなんとCFに入ってきました。守備的な中盤の2枚のうちの1人でしたが、そうでなくても真ん中だというのは予想外。いわゆる偽9番的なもので、前で張っているのではなく自由に動いていました。これも効きましたね。
 下がってきて余裕がないところでも、きれいにパスを通してきてチャンスにするプレー。
 さらに、カウンターで右にもう一人いたところ、 DFがそのもう1人に引っ張られたところをすかさず左隅へ決める素晴らしいゴール。正直「えっ、打っちゃうの?」と思ったのですけど、ぐうの音も出ない素晴らしい選択とシュートでした。
9 ロメル・ルカク 6.5(87分OUT)
 25歳。RWG。ルカクがまさかの3トップの右で張る形。サイドに流れ良いプレーする選手ではありますけど、最初からこの位置というのは予想外でした。マルセロとネイマールがブラジルのストロングポイントなので、それを意識したのかもしれません。
 後半はミランダの素晴らしい守備でやや苦戦。ただ、前半はまずカウンターで1人だったのに、サイドから抜いてチャンスにまでするプレー。
 そして、なんと言っても、真ん中で頑張って長くドリブルでカウンターしたプレーの流れから、決定的な2点目のゴールが生まれました。
10 エデン・アザール 6.5
 27歳。LWG。素晴らしい抜き方で斜めに入ってきてチャンス。またジャンプしながらピタッと吸い付くようなすごいトラップ。そのままフリーの選手への縦パスまで入れて完璧すぎというプレー。仕掛けたドリブルはほとんど抜けていました。
 後半も止められないブラジルはだいぶファールしていましたね。また、前線で最も収まっていたので、ベルギーの選手もとにかくアザールにというところ。苦しいところでキープしてくれて、ファールもらって時間使ってくれてと 大活躍。すごかったですね。私は彼がマン・オブ・ザ・マッチでも良いと思いました。

[交代出場]
3 トーマス・ヴェルメーレン -(83分IN)
17 ユーリ・ティーレマンス -(87分IN)
[監督]ロベルト・マルティネス 7
 これまでスター選手たちをうまくまとめてこれなかったものの、今日の采配は神がかり的でしたね。ブラジルの得意な両サイドを潰す予想外の4バックと、まさかのデ・ブルイネの偽9番起用、ともにピタリと当たっていました。チームもやり方をよく理解し、一丸となって戦えました。この大成功したフォーメーションで、次どうするか?というので悩みそうですけど、とにかく今日は完璧すぎでした。
(メンバー・採点は、【ブラジル1-2ベルギー|W杯採点・寸評】 王国相手に「ため息が漏れるほど美しいミドル」を決めたデ・ブルイネがMOMに! | サッカーダイジェストWebより)



■2018/07/12 ブラジル戦ではすごかったマルティネス監督の采配が一転して不発

ロシア・ワールドカップ(W杯)準決勝 フランス 1-0 ベルギー
【フランス】ユムティティ(後6)

 互いに慎重で、観客含めて重苦しい雰囲気の好ゲーム。両チームとも単純に攻撃力があるのではなく、カウンターも早いですからね。失点は絶対したくないと思ったのでしょうね。テクニックで勝るベルギーが次第にペースをつかみましたが、互いにチャンスがある一進一退の攻防でした。
 そして、後半、その大事な1点がフランスの方に。CKからです。ベルギーは前の試合のブラジル戦からやっと集中力が良くなったんですけど、やっぱりセットプレーの守りは穴ですね。ややフリーにしてしまいました。こうなるとカウンターが怖くても攻めるしかないベルギーは猛攻を見せ、これ以上の失点もしなかったものの、大切な1点目以上の得点はこの試合記録されず。どの試合でも最初の1点がどちらに入るかでガラッと変わるものですけど、この試合は特にそんな感じ。実力的には拮抗していたと思われます。
 ベルギーはブラジル戦で見せたやり方をどうするか?と気になっていました。結果、守備のときは4バック、攻撃のときは3バックという変則的なやり方は継続。ただ、フランスは途中からマテュイディを、RSB兼RSHという捕まえにくい仕事をしていたシャドリに対応させて見事でした。また、後半メルテンスが出てきて、サイドから何度か良いクロスを上げられていたのにも修正して対応してきた感じ。ここらへんの攻防も見どころでした。
 一方で戦術家として知られているらしいマルティネス監督は、デ・ブルイネを偽9番で使うというやり方は連続して使わず。 鉄壁を誇るカンテがいる中央を経由せずにゴールが生まれるよう、アザール、デ・ブルイネをサイドに配置する狙いであり、しかもそれが徹底されなかったとサッカーダイジェストでは見ていたんですけど、どうなんでしょう? ブラジル戦と同様に攻撃ではRSBがRSHとなっていましたし、この試合はLSHを置かないやり方。そうではなかったように思えます。むしろ特徴だったのは今までにないデンベレの先発起用。最も守備ができるMFであり、守れる選手3人を中盤に固めた形です。ただ、このフォーメーションを取った評価自体は微妙。流れの中では失点しなかったものの、セットプレーで先制されて、守備重視路線がふいに。また、攻撃は苦手なデンベレの失うプレーが失点前から多く、足を引っ張る形にもなっていました。これは結局守備での負担も増やしています。
 優勝予想にして、好きな選手も多かったベルギーをかなり力入れて応援していたので、ショックがでかすぎて、昨日は意気消沈。感想も書けませんでした。 応援チームは、20勝20敗6分け(1試合応援なし)でまた五分です。
4-2-3-1
[GK]
1 ティボー・クルトワ 6.5
 26歳。1点ものというパバールとの1対1でよく足を出して防ぎます。後半は珍しいミスキックもありましたが、アディショナルタイムの低いシュートにはよく反応していました。
[DF]
2 トビー・アルデルワイレルド 5.5
  29歳。RCB。パスにプレスで狙われてピンチ。一方、CKからのこぼれ球を素晴らしいシュート見せますが、GKがよく反応しました。
 ただ、後半はCKでマークを外してしまい失点。メモしていないのでこころからうろ覚えですけど、確かニアにいたフェライニのことが放送では言われていたものの、フェライニはニアで跳ね返す役割で、得点した選手にはアルデルワイレルドがマーカーだったのに外されてついて行けずニアに入られて失点という形だったと思います。
4 ヴァンサン・コンパニ 6
5 ヤン・ヴェルトンゲン 6
22 ナセル・シャドリ 5.5(91分OUT)
 28歳。RSB。本来攻撃的な選手ですけど、出場停止のムニエがやったような、守備はRSB、攻撃はRSHという変則的な役割をしていました。良い守備も見せていましたし、当初は攻撃できていました。ただ、途中からフランスが完全に対応して良さが出なく。また、もっと早い時間には誰もいないところにCKを蹴ってしまうなど、あまり良い出来ではありませんでした。
[MF]
6 アクセル・ヴィツェル 5.5
8 マルアン・フェライニ 6(80分OUT)
19 ムサ・デンベレ 5.5(60分OUT)
 30歳。LDH。守りを期待されての先発起用であり、その点では良かったと思います。ただ、前半からパスがだいぶ引っかかっており、攻撃の足を引っ張っていました。攻撃力を削ぐことは守備面でもマイナスですので微妙。結果的にはこの起用はハズレとなった気がします。
[FW]
7 ケビン・デ・ブルイネ 6.5
 26歳。RSH。ルカクと合わなかったものの、良いドリブル。ダイレクトでアザールに出したボールもチャンス。また、左に流れての低いボールもおもしろかったです。ただ、後半メルテンスが入って彼が1枚下がったところに行くと、いくつかパスミスがありピンチになるなど、パフォーマンスが下がってしまいました。
9 ロメル・ルカク 5.5
10 エデン・アザール 5
 27歳。LSH。両サイドを張らせる狙いがあったと見ているサッカーダイジェストはチームで一番の低評価。一方、超ワールドサッカーは、チームで一番の高評価。私も彼のプレーがチームをダメにしたとは感じませんでした。サッカーダイジェストは中に入るプレーをダメだと書いていたものの、彼がドリブルで人をひきつけるので他の人が空きやすくなっていました。
 前半は左からの低いクロスで良いのがありました。後半は完全に足に行かれたプレーがあったのにとってもらえないという不運なところも。
[交代出場]
FW14 ドリース・メルテンス 5.5 (60分IN)
 31歳。RSHというよりはRWGみたいな形に。かなり右に張っていました。ここから良いボールが続けて入って良かったのですけど、DFラインが途中からこれに対応。その後もクロスは供給していたのですけど、当初ほどではなくなってしまいました。彼が悪いというよりは守備が良かったですね。
MF11 ヤニック・カラスコ (80分IN)
FW21 ミチ・バチュアイ (90+1分IN)
(採点・メンバーは、【フランス1-0ベルギー|採点・寸評】 随所でクオリティーの高いプレーを披露したエムバペがMOMに! | サッカーダイジェストWebより)



■2018/07/15 ダイレクト多用で美しすぎるベルギーのカウンター

 ロシア・ワールドカップ(W杯)3位決定戦 ベルギー 2-0 イングランド
【ベルギー】ムニエ(前4)アザール(後37)

 今回のノックアウトリーグは偏っていて、ベルギーは強豪の固まったブロックに。ブラジル、フランスと2戦続けて決勝戦のような相手とやってきました。イングランドは同じグループだったベルギーに2軍対決で負けたことによって楽なブロックに。相手に恵まれてここに来たということで、地力に差がありました。また、前回は120分やって中2日というきついスケジュール。これはかわいそうでしたが、まともにやればこうなるといった感じで0-2で負けました。
 ベルギーは2戦やって良かった変則4バックをやめて、今日は普通に3バック。どうかと思いましたが、イングランドの攻撃力の弱さや、フォーメーションからするとこれで良かった感じですね。いきなり得点して楽になったというのもありますけどね。
 イングランドはこれまでになくスタメンを変えていて、これは中2日のせいもあったかもしれません。早々に失点したというのもあるものの、おかげで前半はほとんど良い攻撃はできず。体力温存で後半勝負だったかもしれませんけど。
 その後半2人変えてやっと良くなったものの、ベルギーのカウンターに怯えながらといった感じですし、得点できずにもう1点取られて最後は諦め加減。繰り返し書いていたように、イングランドは若いチームで、ビハインドの戦いがいまいち。バタバタはしなかったものの、行けそうな気配がありませんでした。ただ、セットプレーだけは相変わらず可能性を感じました。最後までセットプレー頼りのチームでしたね。
 優勝できませんでしたが、今大会最も応援してきたベルギーが勝ててホクホク。この試合のビデオは記録しておく予定。応援チームは、21勝20敗6分け(1試合応援なし)となり、少なくとも負け越さないことは確定しました。
3-4-3
[GK]
1 ティボー・クルトワ 7
 26歳。少しチャンスになりそうなところですぐカバーする良いプレー。また、相変わらずフィードでカウンターを狙っていて、起点になっていました。攻撃力も高い良いGKですね。
[DF]
2 トビー・アルデルワイレルド 8
  29歳。3バックの右。相手が来ていても、胸トラップで落ち着いてかわすプレー。後半はダイレクトで裏へのボールを出してチャンスに。以前見て彼が気に入ったのは、確かこういうキックの精度です。サイドで縦にふわっと出してチャンス作っていたのも彼じゃないかと。また、今日は完全に1点というGKを越えたふわっとしたシュートをカバーリングで難しいクリアしていました。大活躍でしたわ。
4 ヴァンサン・コンパニ 6.5
 32歳。3バックの真ん中。怪我していた時期あり、今日も変なミスパス。良い守備するところとイマイチなところがあります。CKでは、足裏で流すテクニカルなプレーも。
5 ヤン・ヴェルトンゲン 7
[MF]
15 トマ・ムニエ  8
 26歳。RSH。負けた前の試合は出場停止。休んでいたことと、出れなかった悔しさか、今日は絶好調で体が軽そうでしたし、最後までカウンターでスピードを維持していました。
 今日は立ち上がりのカウンター、右を猛スピードで駆け上がり、相手のWBの前に入っていって先制。ひざ近くみたいな変なところで打っていたかも。シュートもほぼ正面で良いコースではありませんでしたけど、ゴール。
 相手が見送ろうとしたライン際のボールをジャンプして奪って縦に行き、クロスまで上げるところ。気持ちの入った良いプレーでした。また、1人傷んで10人というところでカットしてからすごいスピードでカウンターに行き、チャンスに。ベルギーは緩急のスピードの差が素晴らしいですね。
  ダイレクトを多用した 美しいカウンターから、コースは甘かったのですけど、ダイレクトでの難しいボレーをふかさずに打つ技術を見せるなど、後半も非常に良かったです。
17 ユーリ・ティーレマンス 6.5(78分OUT)
6 アクセル・ヴィツェル 7
22 ナセル・シャドリ 7(39分OUT)
  28歳。LSH。立ち上がり、クルトワからのボールをヘディングで落とすと、そのまま左で上がっていって、DFの裏右のムニエにボールを入れてアシスト。その後も良かったのですけど、怪我で交代。
[FW]
7 ケビン・デ・ブルイネ 8
 26歳。一応RWGでしょうけど、自由に。超ワールドサッカーではCFとの見方。うまく動いてフリーで受けるところが多くありました。
 前半、狭いところでルカクへのスルーパスがあったのですけど、後半はさらに爆発。カウンターで少し動かしてからの右へのすごいボール。その後上がっていき中央からまたルカクへのスルーパス。
 守りのCKですぐに スペースへ走っていて、こぼれ球をピタリと地面に転がすコントロールしてから、フェイントで抜き、中央を走る選手にスルーパスを出してカウンターの起点に。ものすごいプレーを連続してやってのけたプレーでした。
 その後もダイレクトを多用した美しすぎるカウンターに当然のように絡んでいましたし、極めつけがアザールへのアシスト。最後まですごかったです。
9 ロメル・ルカク 6(60分OUT)
 25歳。CF。ポストになって左のシャドリにスルーパスを出して、ここからゴールまで繋がりました。また、体をうまく使ってターンするプレーも。
  前半はその前に、素晴らしい動きでデ・ブルイネからのスルーパスを引き出すものの、トラップが大きくなった場面がありました。さらに後半もすごい動きでデ・ブルイネからまたもらったは良いものの、トラップできないというところ。動きは良かったんですけどね。これを見たのか変えられてしまいました。
10 エデン・アザール 8.5
 27歳。LWGですけど、自由に。前半からドリブルが今日も効きまくっており、後半はビッグチャンスになりそうなところで引っ張られてイエローカードを与えるなど、イングランドは苦労していました。
 裏へのボール、DFが走るコースにわざとボールコントロールして入っていく素晴らしいプレーで、最後も右足で左隅に決めて決定的な2点目。
[交代出場]
DF3 トーマス・ヴェルメーレン 6.5(39分IN)

FW14 ドリース・メルテンス 5.5(60分IN)

MF19 ムサ・デンベレ -(78分IN)
(採点・メンバーは、【ベルギー2-0イングランド|採点・寸評】粘るイングランドに“トドメの一撃”を突き刺したアザールがMOMに! | サッカーダイジェストWebより)