■2018/12/02 アカデミー出身者がスタメンを占める柏レイソルはすごい?
■2018/12/02 優勝争いした翌年に、なぜ柏レイソルは崩壊して降格したのか?
■2020/05/26 クラブがおかしい・大量補強…ダメパターンが両方当てはまる
■2018/12/02 アカデミー出身者がスタメンを占める柏レイソルはすごい?
2017年には一時首位に立つ など、優勝争いを繰り広げた柏レイソル。外国籍選手を除けば、柏レイソルU-18以下のアカデミー出身の選手がスタメンであることで注目されて、すごく褒められていたクラブです。
ところが、そのわずか1年後には17位で降格。最近の実力差のないJリーグを象徴するような結果であり、仕方ないとは言うものの、あれだけ褒めていたのは何だったのか?という虚しさも感じます。まず、今日はその褒められていた頃の記事の話から紹介します。
柏レイソルが掲げてきた「8+3」というのは、先発メンバー11人のうち、3人の外国人選手を除く8人を、柏レイソルU-18以下のアカデミー出身の選手で占めるということ。
U-15およびU-18のコーチや監督を歴任してきた吉田達磨(現ヴァンフォーレ甲府監督)が、アカデミーダイレクターに就任した2010シーズンの後半に、はっきりとした目標として掲げられました。
それまでは各カテゴリーを率いる指導者によって異なっていたコンセプトを、吉田監督が標榜してきた「自分たちがボールを保持する攻撃的なサッカー」で統一。これが功を奏し、無謀とも思える「8+3」をほぼ達成(3に日本人が入ることも)しつつ、優勝を争うという結果を出しました。
(柏を変えた育成哲学。アカデミー育ちが台頭…ようやく見出した「8+3」の最適なバランス | フットボールチャンネル 2017年06月20日(Tue)12時50分配信text by 藤江直人より)
■2018/12/02 優勝争いした翌年に、なぜ柏レイソルは崩壊して降格したのか?
記事では、"レイソルは「8+3」の最適なバランスを見つけた"、"長い歳月が費やされた末に、理想の戦い方を手にしたレイソルの快進撃は本物だろう"としていました。
ところが、翌年に崩壊して、下平監督も退任することに。この分析についてはまた記事を探してみたいですね。
とりあえず、今日は私の思うところを。
ユース出身の選手でレギュラーを揃えるというのは理想的で、好感を持ちます。また、非常に重要なのは、 各カテゴリーを率いる指導者によって異なっていたコンセプトを統一したということ。
鹿島は茨城県でなおかつJリーグで最も小さいホームタウンということで、ユース人材の確保が難しく柏と全く違うのですが、コンセプトの統一ということでは似た良さがあります。 鹿島はJリーグ開始以来、4-4-2で、若手を育てて若がりさせる、という一貫性があり、それが唯一長いスランプなく優勝争いを続けて、圧倒的なタイトル数になったと言われていました。
一方で私が気になったのは、柏レイソルの場合、あまりにも平均年齢が若すぎること。私自身は若い選手の方が好きなのですけど、急激に若返りしたチームはうまくいかないことが多いので、良くないというのが私の持論。なので、2017年の柏レイソルの躍進は予想外でした。
ただ、結局、その快進撃が続かないどころか降格となってしまったというのは、やはり「本物」ではなかったのでは?ということ。若いチームは乗っているときは強いものの、苦しくなったときにガタガタっと崩れてしまいがちです。
ここらへんは鹿島アントラーズとの違いでもあるでしょう。鹿島は意識して良いベテランスタメンクラスを放出して若手を育てることがあるものの、急激に極端に若くするといったことはしていない印象。
また記事を探してみたいですけど、私が思ったのはこんなところです。
今度記事を探すと言いつつ今検索かけてみると、補強してだいぶスタメン入れ替えちゃったみたいですね。ユース出身が全然いなくなった模様。
これはユース出身うんぬんに関係なくて駄目パターン。たとえ豪華メンバーであったとしても大量に入れ替えるチームはうまくいかないことが多いです。順位が良くて急にお金が入ったので、余計な補強しちゃいましたかね? とりあえず、こっちの理由の方が大きそうでした。
あと、監督人事で揉めるクラブという噂も。クラブの運営が安定しないというのも研究によると、駄目なクラブの典型的なパターンだそうな。
■2020/05/26 クラブがおかしい・大量補強…ダメパターンが両方当てはまる
柏レイソルはその後J2で優勝して、J1に戻ってきました。ということで、非常に今さらなんですけど、今回は降格したときの分析記事について見てみます。 非は現場か、自滅感の否めない柏のJ2降格/編集部コラム【超ワールドサッカー】という記事をブックマークしていました。
記事ではまず、前回書いたうちの「クラブの問題」を指摘しています。「一体感やビジョンを欠いた上層部にあるように感じてならない」として、以下のように書いていました。
<プロで指導者経験なしだった加藤望ヘッドコーチの監督昇格による(引用者注:成績不振で解任された)下平隆宏監督の強化チームダイレクター就任。そこまでして下平氏をクラブに留めておく理由はなんだったのか。疑問しかない。ことが終わったあとだけに、全てがたらればになるが、加藤監督の就任以降はチーム状態がより悪化>
なお、私が持論としている「大量補強はダメ」もやっていたみたいですね。前回書いたスタメンの変更もこれに絡むものかもしれません。ただ、大量補強の方は2020年の鹿島がJリーグ開幕前に苦労(新型コロナウイルスでリーグは延期)したのと同様に、ACLを戦わなくてはいけないため…というやむを得ない事情もあります。各チーム、ACLの扱いは難しいですね。
<柏は今冬、J1とACLの二兎を追うべく、FW江坂任やFW瀬川祐輔、MF小泉慶ら実力者を積極補強。強化部の見事な立ち回りにより、2チーム分の戦力を整備した>