■2017/02/19 スペインでついにスタメン11人が全員別の国籍に!自国の選手はいた?
■2017/03/08 ヨーロッパの外国人選手の割合 最多と最小のリーグはどこ?
■2021/11/27 Jリーグの外国人枠撤廃に反対!だった元Jリーガーが心変わり
■2021/11/27 オーストラリアは自国選手を出すクラブにお金を払ってバランス
■2017/02/19 スペインでついにスタメン11人が全員別の国籍に!自国の選手はいた?
リーガで究極の"多国籍軍"が実現。グラナダが11ヶ国の選手を先発起用 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年02月18日によると、2017/2/17、グラナダがリーガエスパニョーラ第23節の試合でベティスと対戦で起用したのは、11の異なる国籍を持つ11人の選手たちでした。スペインでは初めてのことだそう。
以前は、先発11人が全て外国人選手という試合がニュースになったものの、これはもう日常茶飯事。ただ、今回のような例はまだ珍しいのでしょう。先発で出場した選手らの国籍は以下。幸い、地元スペインの選手もいました。
スペイン
メキシコ
コロンビア
アイスランド
ウルグアイ
カメルーン
ガーナ
ブラジル
フランス
ナイジェリア
モロッコ
ちなみに、交代選手としては2人のスペイン人と1人のギリシャ人。よって、計12ヶ国の選手がプレーすることになったということで、これもまたすごいです。なお、試合には4-1で大勝。多国籍軍でもうまく行っています。
あと、この多国籍さに関しては、かつてよく言われたように自国の選手育成としてどうか?という問題はあります。
最近は、高学年俸での移籍が目立つ中国ばかりが、選手育成に問題があると叩かれていますが、 実際にはヨーロッパは他国のことをとやかく言えないのです。さっき書いた先発11人が全て外国人選手という試合が珍しくないというのも、そういう話ですね。
■2017/03/08 ヨーロッパの外国人選手の割合 最多と最小のリーグはどこ?
さて、ヨーロッパの外国人選手の割合が最多のリーグはどこか?という話です。前半の話の流れからすればスペインのリーガ・エスパニョーラと思うかもしれませんが、実はスペインが最小なんですよ。むしろ外国人選手は少ないようです。
一方の最多は、私が予想した通りにプレミアリーグでした。イギリスってそういうところあるんですよね。
海外勢が席巻してしまう現象を「ウィンブルドン現象」といいますが、これはイギリスのテニスのウィンブルドンが元ネタ。また、 金融都市ロンドンなど、企業のウィンブルドン現象もイギリスは進んでいて、世界の代表例であり、成功例でした。
ところが、そのイギリスでEU離脱が決まっちゃったんですけどね。本当は利益を得ていたのに…。
サッカーの話に戻して、 外国人選手の割合ランキングです。
<ヨーロッパのリーグの外国人選手割合ランキング>
1位 プレミアリーグ(64%):イングランド
2位 ジュピラー・プロ・リーグ(60.1%):ベルギー
3位 ファースト・ディビジョン(56.4%):キプロス
4位 プリメイラ・リーガ(56.1%)ポルトガル
5位 プレミア・ディビジョン(55.8%):ジブラルタル
6位 スコティッシュ・プレミアシップ(53.2%):スコットランド
7位 ブンデスリーガ(53%):ドイツ
8位 セリエA(52%):イタリア
9位 スュペル・リグ(51.8%):トルコ
10位 スーパーリーグ(49.2%):スイス
11位 マルタ・プレミアリーグ(44.9%):マルタ
12位 リーグアン(43.4%):フランス
13位 リーガエスパニョーラ(42.8%):スペイン
(6日にスペイン紙『マルカ』が報じたもの)
リーガ、欧州で最も外国人選手の割合が少ないリーグに。一方で最多のリーグは? フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年03月07日
リーガ・エスパニョーラは、バルセロナなど外国人選手が多く在籍しているクラブの印象が強いです。しかし、アスレティック・ビルバオのようなバスク人に限定するというクラブ方針を守っているクラブもあるんるんですよね。
また政治的な話になってしまうのですが、このバスクはスペインからの独立運動が盛んな地域。そういう事情もあって、バスク人重視という傾向があるのです。ただ、最近はこのバスク地方以上に、バルセロナを抱えるカタルーニャ地方の独立機運が高まっており、驚いています。
イギリスにおけるスコットランドと違って、スペインの場合は独立の枠組みはなさそうなので簡単には行かないでしょうが、ここらへんもきな臭いですね。
■2021/11/27 Jリーグの外国人枠撤廃に反対!だった元Jリーガーが心変わり
Jリーグの外国人枠に関する話も…と思って検索。<【スカサカ!ライブ】賛成? 反対? Jリーグの外国人枠撤廃について識者が激論 | サッカーキング>(2018.08.14)という記事が出てきました。
・下村東美(セレッソ大阪やジェフユナイテッド千葉でプレー) 反対
「選手をやっていた身からすると、Jリーグは日本人選手を育てるためのリーグという前提があると思っているので、撤廃してしまうと極端な話、日本人選手が1シーズン全くプレーできないチームも出てくると思う。そうなると、果たしてそれがJリーグ、日本人のためになるのかというリスクは間違いなくあるのかなと思っています」
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20180814/812587.html
予想外なことに、議論を進めていく中で、外国人枠撤廃に反対派だった下村東美さんも外国人枠撤廃のメリットを認めるような形になってきたとのことです。
「世界が先に進んでいるかもしれないですけど、そこに追いつき、追い越すためには、刺激も間違いなく必要」「一発で試合を決めちゃう選手がいる。そういう選手たちと触れる機会が自国のリーグであるのはメリットですね」といった話をしていたそうです。
最後には「(外国人枠撤廃)は社会全体的に見ても、何かを取り入れるチャンスかなと思いました。反対派だったんですけど、なんかちょっと肯定派になってきつつあります」としていて、だいぶ意見が変わってしまいました。
■2021/11/27 オーストラリアは自国選手を出すクラブにお金を払ってバランス
一方、最初から賛成意見だったのは、河治良幸(サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で日本代表を担当)さんです。
「理由としては、W杯の時の主力が海外組中心で、国内組のレギュラーが昌子(源/鹿島アントラーズ)1人だけだった。その理由は、(選手の)レベルじゃないんです。耐性というか、外国人に対する慣れがものすごく大きくて。もちろん海外に行ってそこの環境に揉まれるという、オフ・ザ・ピッチも含めたところも大事なんですけど、一方で外国人の選手たち、特徴の違う選手たちを受け入れた中で勝負をしていって、その中で経験を積むのはすごくメリットが大きいと思うので」
ただし、河治良幸さんはバランスを取っていくのが大事としています。「実際にヨーロッパで撤廃しているところでも、何人まで自国の選手を入れなければならないとか、アカデミーやユースを含め、ホームタウンで育った選手を何人以上入れなさいとか、そういうホームグロウン制度を条件つきでやっている」としていました。完全撤廃のイメージとはちょっと違いますね。
おもしろいと思ったが、オーストラリアの例です。「基本的に外国人枠がないんですけど、自国の選手を一定時間以上出すと、放映権料が入ってくるんですね。22歳以下の選手だと、出場時間が2倍に換算されてその分入ってくるとか。だから自国の選手を出せば出すほど得することになるんですが、勝たなきゃいけないので、そこのバランスを考えながらやっている」としていました。
これ、強豪チームや人気チームなど資金的に強いチームだったら、自国の選手を気にせず使える…ということになります。資金的にはバランスが取れますね。また、自国の選手が少ないと不人気になって資金面に影響する可能性もあり、これもリーグ全体の資金的なバランスを取る要素になるかもしれません。本当おもしろいですね。