2023年9月28日木曜日
ワールドカップを2年に1度の開催する案で意見が分かれる理由とは?
■2021/11/24 ワールドカップを2年に1度の開催する案で意見が分かれる理由とは?
ワールドカップ(W杯)を2年に1度の開催にするという案があるんですね。知りませんでした。一般的にはネガティブな反応が多いと予想しますが、アジアサッカー連盟(AFC)は賛成のようです。<アジアサッカー連盟は2年に1度のW杯開催案を歓迎「積極的に関与していきたい」>(21/9/14(火) 17:45配信 超WORLDサッカー!)という記事が出ていました。
<このプランは、今年5月にサウジアラビアが初めて提案した構想。国際サッカー連盟(FIFA)もこれに賛同し、元選手であるマイケル・オーウェンやヤヤ・トゥーレなどを起用して支持を表明し、ジャンニ・インファンティーノ会長は実現可能性を探っている段階だ。
一方で、欧州サッカー連盟(UEFA)のアレクサンデル・チェフェリン会長は猛反対。また、南米サッカー連盟(CONMEBOL)も反対の姿勢を示していた>
https://news.yahoo.co.jp/articles/c02e3c9b453e465d3b7228ef8ba616e7b70d2681
意外なことにも元選手は賛成です。ただ、他の顔ぶれは予想できる賛否ですね。てっきり私はインファンティーノFIFA会長が言い出したと思ったのですが、インファンティーノ会長は興業的な成功を狙った改革を進めており、2年に1度開催案に賛成なのは予想通り。単純に儲かります。
一方反対なのは、ヨーロッパと南米のサッカー連盟。共通点は何か?と言うと、ともにレベルが高いところなんですね。サウジアラビアやアジアサッカー連盟とは違います。
サッカーレベルの差で賛否に差がついたのは、ハイレベル地域の場合、現在それぞれが主催して行っているUEFA EURO(UEFA欧州選手権)やコパ・アメリカ(南米選手権)が、大成功しているためと予想。欧州も南米もめちゃくちゃ熱狂する大会であり、これを潰すのはデメリットです。
逆に言うと、アジア選手権なんかはそれほど成功していないということでしょう。主催はしているものの、大して盛り上がらないアジア選手権をやるくらいなら、いっそのことワールドカップに注力した方が良いというビジネス的な判断なんだと思われます。
ヤフーニュースのコメント欄を見てみると、1番人気のコメントは私が挙げたユーロ・コパ重要説にも触れていたものの理由としては2番目。クラブの意向ではないかとするのを1番目の理由としていました。ただ、クラブの意見を地域のサッカー連盟が代弁する…というのは、あまりなさそうな感じもしますし、どうでしょうね…。
<選手獲得の為に高額の年俸を払っている欧州や南米のクラブ側の本音は、本職であるリーグ戦やカップ戦を優先して欲しいし、強豪チームであれば、さらにその上の地域リーグ戦(欧州:欧州CL、ユーロ・リーグ、南米:リベルタドーレス杯、スダメリカーナ杯)制覇を目指して欲しいところだろう。クラブだけではなく、「W杯よりも欧州CL」が本音の選手もいるかもしれない。欧州や南米に限らず、クラブ・サッカーの事情や本音は似たようなものだと思う。
さりとて、国別対抗戦(W杯、大陸選手権)も蔑ろにはできない。特に、EUROや南米選手権はW杯にも劣らないレベルと人気がある。4年に1度のこれらの国別対抗戦(予選も含めて)に選手の参加を認める(=召集に応じる)ことが、クラブ側ができる妥協の限界というところだろう>
2番人気以降の感想もちょくちょくピックアップ。2番人気の人はモロに私と同じ見方ですね。以下の他に、<毎年アジアカップとワールドカップがあるって事になるが予選間に合うのか?>といった感想があったのですが、アジアカップを失くすか、ワールドカップ予選を兼ねる形にすると思われます。場合によってはレベル分けなどして、簡略化するかもしれません。
<アジアはアジアカップをなくしたいから賛成。盛り上がんないし、収益が少ない。
ヨーロッパや南米は、EUROやコパアメリカがあるから、絶対に反対。
っていうのが見え隠れしますね>
<個人的には反対だね。試合の質が下がるし、観戦する側からすると今までのままで良いと思う>
<CONMEBOL頑張れ。UEFA頑張れ。2年毎W杯など断固阻止で。量より質です。生身の人間がプレーする以上、量に舵を切ったら疲弊して質が落ちるのは明白>
<欧州のリーグが難色を示すでしょうね。
チームの主力を代表に取られたくないでしょうから>
2023年9月25日月曜日
天皇杯でジャイアントキリングが起きやすい理由は主に3つ
■2021/11/30 天皇杯でジャイアントキリングが起きやすい理由は主に3つ
■2018/06/07 天皇杯ジャイアントキリング 関西学院大がガンバ大阪撃破など
■2017/06/24 ジャイアントキリング!7部いわきFCがコンサドーレ札幌に勝利
■2017/06/24 伝統の天皇杯の価値低下…セルジオ越後が嘆く
■2017/06/24 ジャイアントキリングは日本だけじゃない 海外でもカップ戦の見どころに
■2017/07/14 いわきFC「日本サッカー界のフィジカルスタンダードを変える」
■2017/07/14 いわきFCが元Jリーガーを取らない理由
■2017/07/14 スポーツ用品メーカー代理店ドーム社が作り上げたサッカー
■2018/02/20 3部ウィガン、マンチェスターCに勝ちプレミアに無失点3連勝
■2021/11/30 FC東京昇プロ格逃したユース選手を集めた順大、雪辱を果たす
2020年は新型コロナウイルス問題による変則開催でほとんど参加チームがなくて特殊だったのですが、2021年になって天皇杯名物のジャイアントキリングが復活。J1勢のFC東京、横浜F・マリノス、ベガルタ仙台がなんと初戦で格下チームに敗退しています。
この関係で、<なぜ天皇杯で“ジャイキリ”が続出したのか…順大がFC東京、Honda が横浜F・マリノスを撃破>(2021/6/10(木) 6:21配信 THE PAGE)という記事が出ていました。最も話題だったのは、順天堂大学 VS FC東京でしょう。Jリーグ初期のファンには懐かしい「清水三羽がらす」対決でした。
<味の素フィールド西が丘で順天堂大学(千葉県代表)と対峙したFC東京は、1-1のまま突入した延長前半終了間際にPKを献上。これをFC東京U-18出身のMF小林里駆(2年)に決められ、クラブ史上で初めて大学生相手に敗れる屈辱を味わわされた。
1982年度の全国高校サッカー選手権を制した清水東(静岡)の同期生で、大榎克己氏とともに“清水三羽がらす”として一世を風靡した長谷川健太、堀池巧両氏が初めて指揮官同士で対峙した一戦>
https://news.yahoo.co.jp/articles/adaa899a40a0b4b178e72eddf7bd631599b46539
ジャイアントキリングが起きやすい理由の一つは、プロチームがベストメンバーでないということ。FC東京も全員入れ替えのスタメンでした。ただし、それでもプロに勝つのですから大したもの。また、苦戦したFC東京は途中から主力選手を出してきています。それでも負けたというのが事実です。
さらに、またしてもドラマがあると思ったのが、順天堂大学には、PKをゴール右隅へ決めたMF小林里駆(2年)をはじめ、DF長谷川光基(4年)、MF寺山翼(3年)と順天堂大の先発メンバーにはFC東京U-18出身者が3人いたということ。全員がトップチームへ昇格できず、悔しさを募らせていた高校卒業時に「4年後に見返そう」と堀池監督から誘われていたそうです。見事に雪辱を果たしました。
■2021/11/30 天皇杯でジャイアントキリングが起きやすい理由は主に3つ
天皇杯でジャイアントキリングが起きやすい理由は主に3つあると思います。1つは前述の通り、プロチームがベストメンバーでないということ。記事によれば、今回はほとんどJ1チームがメンバーを大幅に入れ替えた戦いだったそうです。
ただ、そもそもプロに入る選手の方がハイレベルなのですから、これだけでは説明できないですよね。別の理由もあると考えられます。
1つ目の理由と重なるところがあるのですが、2つ目の理由としては、メンバーの大幅入れ替えにより、コンビネーションに大きな問題が生じるということです。
サッカーはコンビネーションが大切なスポーツ。有力選手が多数いるのに活躍できないクラブや代表というのはよくある話で、理解しやすいでしょう。
また、3つ目としては、モチベーションに大きな違いがあること。アマチュアや格下のチームは、プロや格上のチーム相手にチャレンジしよう!という前向きな気持ちで頑張ります。
一方で、格上チームは勝って当然のため、モチベーションが向上しない上に、「勝って当然」という空気が油断になったり、全く逆でプレッシャーとなったり…とマイナスに働くことも多いです。監督経験者も「やりにくい」という話をしているのを聞いたことがあります。
メンバーの大幅入れ替えだけでは説明できない…というのは、連覇を目指す川崎フロンターレのまさかの苦戦です。今ダントツで日本一強い川崎フロンターレこそメンバーを入れ替えて大丈夫だろうと思ったのですが、なんとほとんどメンバーを入れ替えませんでした。にも関わらず、J3のAC長野パルセイロ(長野県代表)に敗退寸前まで追い込まれ、最後はPK戦の末に冷や汗ものの勝利を手にしたそうです。天皇杯が怖さがわかる話でした。
■2018/06/07 天皇杯ジャイアントキリング 関西学院大がガンバ大阪撃破など
2017年に旋風を起こしたいわきFCは2018年も出たものの、 1回戦で宮城県代表のソニー仙台FC(JFL)と対戦し、1―2で敗れて姿を消しました。そのソニー仙台も2回戦で川崎フロンターレに敗れています。
ただし、2回戦では別のジャイアントキリングが起きました。 関西学院大と対戦したJ1のガンバ大阪は87分に先制されるという大ピンチから2分後に追いついて延長戦へ。こういうとき流れは追いついた方ってこと多いのですけど、延長前半開始直後に勝ち越しのゴールを奪われ、そのまま1-2で敗れる結果に。
また、同じくJ1の名古屋グランパスもJFLの奈良クラブに敗戦。1-1で90分間と延長戦を終え、PK戦の末に敗れる結果ということで、やはり接戦でしたが負けは負け。情けないことになってしまいました。
(G大阪、関西学院大に敗戦! 名古屋もJFL奈良に敗れる。天皇杯で“ジャイキリ フットボールチャンネル | スポーツ | 2018年06月06日より)
https://pex.jp/point_news/09b4020bfba3a4e114b8e6beebda490c
■2017/06/24 ジャイアントキリング!7部いわきFCがコンサドーレ札幌に勝利
カップ戦の醍醐味は、大番狂わせです。天皇杯がリーグ戦の合間になって、メンバー温存が多くなり、以前よりジャイアントキリングが起きやすくなったかもしれません。でも、やっぱり興奮する話です。
情けないっちゃ情けないのですが、今年もいろいろとありました。以下は左が勝利チームです。
<2017年6月21日の天皇杯2回戦>
筑波大学 ベガルタ仙台(J1)
いわきFC(福島県社会人リーグ1部。J1から数えて7部相当) 北海道コンサドーレ札幌(J1)
ヴァランラーレ八戸(JFL。同4部相当) ヴァンフォーレ甲府(J1)
AC長野パルセイロ(J3) FC東京(J1)
2017/06/25追記:スコアも追加
ベガルタ仙台 2-3 筑波大学
北海道コンサドーレ札幌 2-5 いわきFC
ヴァンフォーレ甲府 0-1 ヴァンラーレ八戸
FC東京 1-1[PK4-5] AC長野パルセイロ
■2017/06/24 伝統の天皇杯の価値低下…セルジオ越後が嘆く
一方、サッカー解説者のセルジオ越後さんは、以下のように嘆いていたそうな。
「天皇杯は『こなすだけの大会』になってしまっているのが現実なんじゃないかな」
「時代は変わり、伝統のある大会の魅力は薄れてしまったと言わざるを得ないよ」
さらに、ネットの反応は以下のような感じ。
「ベストメンバー規定が足枷になってターンオーバーしにくい側面がある」
「Jリーグが大学生に普通に負ける姿は見たくない」
「天皇杯以外に、リーグ戦・ルヴァンC・ACLと全試合に主力選手を出していたら疲弊するだけ」
「ファンもそんなに天皇杯が大事だというなら『天皇杯に向けてリーグ戦のメンバー落とせ』くらい事前に言ってたの? どうせ言ってないんでしょ?」
「Jクラブもやり繰りが厳しい中でも勝ちきった地方クラブ、大学に拍手。 やっぱりジャイアントキリングが天皇杯最大の見どころ」
( サッカー天皇杯はもう不要なのか J1クラブが続々敗北の理由 J-CASTニュース / 2017年6月23日 20時34分より)
■2017/06/24 ジャイアントキリングは日本だけじゃない 海外でもカップ戦の見どころに
セルジオ越後さんは海外サッカーに疎いでしょうし、ネットの反応でもなかったのですけど、ジャイアントキリングは海外のカップ戦でもおなじみなんですよ。
以前、うちでやっているJリーグはイングランド5部クラブを見習え!貧乏クラブの大金の使い道で出てきたイングランドの5部クラブがそうでした。この大会ではもう1チーム快進撃をしたところもありましたしね。
なので、特別日本のサッカー界がおかしいというわけではありません。私はこれで良いと思います。
ただ、過密日程を問題視して、どの試合も本当のベストメンバーを 組めるように改革するといった、前向きな提案でしたら、検討する価値があると思います。
そういう反応も上記を見ると、なかったみたいなんですけどね。
■2017/07/13 いわきFCは負けたが、筑波大は2度目の大番狂わせ
コンサドーレを破った7部相当のいわきFC。
北海道コンサドーレ札幌 2-5 いわきFC
次の対戦相手である清水は破ることができませんでした。
いわき 0-2 清水
ただ、2回戦でJ1のベガルタ仙台に勝っていた筑波大学がまたやってくれました!
ベガルタ仙台 2-3 筑波大学
今回の対戦相手は、J2のアビスパ福岡。しかし、J2で2位に位置していますので、J1に近い存在。終了間際には1点を返されたものの、FW中野誠也が2ゴールで見事勝利しています。
筑波大 2-1 福岡
(天皇杯3回戦でまたも“ジャイキリ”! 筑波大がJ2上位の福岡を撃破 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年07月13日 より)
■2017/07/14 いわきFC「日本サッカー界のフィジカルスタンダードを変える」
札幌に勝ったいわきFCってかなりユニークだったみたいですね。いわきFCが示した異質の「フィジカル」。7部相当のクラブ、固定観念に抗う挑戦 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年07月13日 (取材・文:藤江直人)という記事がありました。
清水エスパルスのキャプテン、FW鄭大世は以下のようにいわきFCを称えたと言います。
「敵ながらあっぱれでしょう。いい時間帯にああいう形で点を取れなかったら、正直、どうなっていたか。いやぁ、いいサッカーでした。本当に強かった。今後を応援したくなりました」
では、いわきFCがどういうサッカーをやったのか?というと、フィジカルに特徴があるようです。
そもそも7部のクラブがコンセプトをきちんと掲げている時点で驚きなのですが、このクラブが掲げるコンセプトというのが、「日本サッカー界のフィジカルスタンダードを変える」という7部らしからぬでかいもの。
鍛え抜かれたフィジカルの強さを生かしながら、ボールを前へ、前へとしっかりつないでいくスタイルなんだそうです。
フィジカルと言っても単に高さがあるという意味ではないみたいです。 むしろ高さで劣勢に立たされる展開になりました。
しかし、背の高さで負ける 選手が、激しく体をぶつけ合って勝つといった場面などを見せて、清水相手に何度もチャンスを作ってみせました。
記事では、以下のように書いています。
"体をぶつけられても崩れない体幹の強さ。チャンスの匂いをかぎ取るや、「3-4-3」の布陣から誰かれなく飛び出していく走力。ボールを力強く前へ運ぶ推進力も融合され、気がつけば互角の展開となっている"
■2017/07/14 スポーツ用品メーカー代理店ドーム社が作り上げたサッカー
記事によると、アメリカのスポーツ用品メーカー、アンダーアーマーの日本総代理店である株式会社ドーム(本社・東京都江東区)が、東日本大震災からの復興や地域の活性化を掲げて、2015年12月にいわき市内に物流センター「ドームいわきベース」を竣工させました。
この ドーム社は同時にサッカークラブを立ち上げると宣言。「株式会社いわきスポーツクラブ」を設立して、既に存在していたいわきFCというクラブの運営権を一般社団法人いわきスポーツクラブから譲り受けました。
約20億円をかけて建設された商業施設複合型のクラブハウス「いわきFCパーク」には、最新のトレーニング機器が完備。J1でもなかなかお目にかかれない、至れり尽くせりの環境が整っているということで、お金もすごくかけています。
ここで、ドーム社のノウハウを生かしたフィジカルトレーニングと、専門の栄養士のもとで管理された食事を1日3食しっかり取りながら、肉体を徹底的に強化するといったことをしているようです。練習時間の半分近くを、フィジカルトレーニングにあてているといいます。
日本サッカー界には、日本人はもともと体が小さいがゆえに、必要以上に筋肉をつけてはいけないとする不文律があったといいます。
なので、 「日本サッカー界のフィジカルスタンダードを変える」と言えるみたいですね。
■2017/07/14 いわきFCが元Jリーガーを取らない理由
また、特徴的なのが、 「Jリーグの選手を取ろう、という意欲がない」(大倉智代表取締役)ということ。
元JリーガーはJFAアカデミー福島から2014シーズンに加入したJ3のAC長野パルセイロで、2試合に出場している22歳の平岡しかいないそうです。
これは年齢的な問題が大きいみたいです。以下のような説明でした。
「目指していく『90分間ノンストップで倒れない、魂のフットボール』を考えたときに、25歳、26歳の選手を取っても難しいので。どのように選手を育てるかが大事だし、その意味では高卒で(キャンバスが)真っ白な子を見つけていかないと」
フィジカルガチガチなサッカーは正直好きじゃないのですけど、おもしろいコンセプトのクラブですね。今後に注目です。
■2018/02/20 3部ウィガン、マンチェスターCに勝ちプレミアに無失点3連勝
セルジオ越後さんのために海外の例を紹介。イングランド3部ウィガンは、FA杯3回戦ではボーンマスを相手に3-0と完勝。続くFA杯4回戦のウェスト・ハム戦でも2-0の無失点で勝利。
これだけでも驚きなのに、FA杯5回戦では、リーグでダントツ首位のマンチェスター・シティにまで、1-0で勝利。
ボール支配率83%と圧倒されながらも、わずかな隙を突いて79分にゴール。29本のシュートを打たれながらも耐えきりました。すごいですね。
2023年9月22日金曜日
Jリーグがホームタウン制度廃止は誤報?地域密着を捨てるわけでもない
■2021/12/09 Jリーグがホームタウン制度廃止は誤報?地域密着を捨てるわけでもない
2021年10月、「Jリーグ、ホームタウン制廃止へ」というニュースが出て、サポーターは混乱。ただ、これは誤報に近い感じですし、地域密着を捨てるわけでもないようです。どうも簡単に言うと、「今までは地元以外での活動が制限されやすい状況だったのを、地元以外での活動をして良いと明確化する」といった感じですね。
<地域密着の理念や各クラブが拠点地域に軸を置いて活動する『ホームタウン制度』は堅持しつつ、ホームタウン外でのマーケティング活動をしやすくするための議論をしている、という話だった>
J1鹿島アントラーズを運営するメルカリの小泉文明社長のツイート
<今のレギュレーションではホータウン外でのマーケティング活動が制限されており、例えばスポンサー企業が域外にある場合(J1では大型のスポンサー企業は東京など都市圏)一緒にイベントをすることも出来ないですし、パブリックビューイングなど、かなりの活動が制限されます>
こうした話があったのは、『ホームタウン離れ』に直面するJリーグ。“地元にいない”サポーターとクラブの距離は埋められるのか | ハフポスト(2021年11月27日 07時00分 JST | 更新 2021年11月27日 10時46分 JST、濵田理央 中村 かさね )という記事。この『ホームタウン離れ』という言葉も恐ろしく聞こえるのですが、これも単に「地元以外のサポーターが多い」という、言い換えてみると、なんてことがない話です。
<Jリーグによると、ホームタウンに住んでいないサポーターの比率は、最も多いクラブで約75%に上る。
来年で開幕から30年目の節目を迎えるJリーグ。『ホームタウンにいないサポーター』の存在が当たり前となった時代に、Jリーグはどう適応し、進化するのか>
Jリーグの出井宏明パートナー・放映事業本部本部長によると、ホームタウン以外での事業・マーケティング活動を制限するような規約・規定はこれまでもありませんでした。今までも禁止ではなかったのです。ただし、クラブ同士が「紳士協定」や「暗黙のルール」というような形で、遠慮し合う状況が続いてきたといいます。
また、クラブ間で話し合って決める運用であったため、片方のクラブが拒否されると実現できなかったという説明もありました。わかりづらいのですが、他のクラブのある地域や近隣地域での活動をやろうと思っても、地元クラブに拒否されてしまう…といった感じですかね。ああ、記事でも後半で以下のような話が出ていましたわ。
<川崎市の等々力陸上競技場をホームスタジアムに持つ川崎フロンターレを例に考えてみる。仮に多摩川を挟んですぐの世田谷区で情報発信やイベント協力をしたいと思ったとしても、東京のクラブに遠慮してしまう。このような事象がこれまでは起きていた>
「地域密着のためにこれはやむを得ない」と考えるのも一応アリかもしれません。ただ、実際のところ、このルールだと大都市有利となり、Jリーグの理念とはむしろ離れてしまいそうな感じ。人口が多い地域で宣伝活動ができない地方のクラブが不利になり、都市部にクラブが集中してしまいそうなルールだと感じました。
記事の方では、<物理的な『ホームタウン』だけを前提とするファンサービスのあり方では、いまのデジタル時代やJリーグの実態にそぐわない>という書き方。特に新型コロナウイルスの流行のような状態になったとき、デジタルでの活動は重要になるでしょう。地元以外で活動できないとなると、壊滅的な打撃になりかねません。
あと、そもそも海外のビッククラブの場合、国内の地元以外にファンが多いだけでなく、海外、世界中にファンがいますよね。マンチェスター・ユナイテッドなんかが典型です。このマンチェスター・ユナイテッドの人気が悪いものだと思う人は少ないでしょう。むしろJリーグのクラブも海外ファンを開拓すべきです。
記事では、人の流動化や都市部への人口流出という社会背景から、“地元にいない”サポーターが増え、クラブのホームタウン外活動の必要性も増したという話もしていました。子供の頃からサポーターであったとしても、引っ越しというのは普通にありますからね。いろいろと現在のやり方では無理があったのかもしれません。
2023年9月17日日曜日
懐かしき黄金世代、79年組中心のU-19日本代表メンバー
■2019/09/10 懐かしき黄金世代、79年組中心のU-19日本代表メンバー
「U-19」というタイトルでメンバーを書いたメモが出てきました。いわゆる黄金世代くらいのメンバーです。Wikipediaでは以下のような説明。
<日本のサッカーにおける黄金世代は、「79年組」とも呼ばれ、元々は1994年に開催されたU-16アジアユース選手権カタール大会の優勝した事からこう呼ばれるようになった。この大会の主な参加選手は小野伸二、稲本潤一、高原直泰、酒井友之、播戸竜二、辻本茂輝、手島和希、本山雅志らであるが、U-16アジアユースには出場しなかったものの、その後に準優勝したU-20ワールドユースに参加した中田浩二、遠藤保仁、加地亮、小笠原満男らも含んで呼ばれる。中でも小野、稲本、高原の三人はこの世代を代表する選手であり、海外でも成功を収めた数少ないプレーヤーでもある>
メモは日付の記載がなく不明ですけど、U-19アジアユース選手権タイ大会かその前後のメンバーじゃないかと思われます。GKの南雄太は柏レイソルで出ていたためか不参加となっていました。
鹿島がやたらと多いですね。また、後に消滅したフリューゲルスも多く、逸材を多く抱えていたことがわかります。個人的にも好きな選手が多い世代でした。
GK 櫛野亮(市原)、曽ヶ端準(鹿島)、榎本達也(マリノス)
DF 手島和希(フリューゲルス)、石川竜也(筑波大学)、鶴見智美(筑波大学)、加地亮(セレッソ)、飯尾和也(ヴェルディユース)、市川大祐(エスパルス)、金古聖司(東福岡)、辻本茂輝(フリューゲルス)、中村祥朗(鹿島)
MF 小笠原満男(鹿島)、本山雅志(鹿島)、酒井友之(市原)、中田浩二(鹿島)、古賀誠史(マリノス)、稲本潤一(ガンバ)、小野伸二(浦和)、遠藤保仁(フリューゲルス)
FW 高原直泰(磐田)、播戸竜二(ガンバ)、平松康平(清水)、大島秀夫(フリューゲルス)、小林康剛(鹿島ユース)
2023年9月7日木曜日
Jリーグチェアマンに楽天三木谷浩史会長の右腕長島田亨氏で波紋
■2021/12/06 Jリーグチェアマンに楽天三木谷浩史会長の右腕長島田亨氏で波紋
<Jリーグ、人気下位のチームは消失する? 新チェアマンに三木谷氏の右腕が就任>(21/11/21(日) 10:57配信 デイリー新潮)という記事が出ていました。ただ、タイトルと違って、本文ではまだ「候補」という書き方ですね。〈Jリーグ新チェアマン候補に元楽天社長島田亨氏〉などと書いています。もともとは日刊スポーツのスクープ記事だそうです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/36db0e1f86d328af3b71ca7915dca9a2521cf303
島田亨さん(56)は、楽天本社の副社長や楽天イーグルスの社長を務めた人物。三木谷浩史会長(56)の右腕的存在だそうです。Jリーグ関係者は、「三木谷さんが、島田さんを推薦した」としている他、以下のように言っていたといいます。
「ヴィッセル神戸会長として三木谷さんはこれまでさまざまなJリーグ改革を提唱するも、反対多数で実現できなかった。そこで満を持して右腕をトップに送り込もうとしているのです。敏腕の島田さんなら自身の改革案を実現してくれると」
改革の一つは、“外国人選手枠撤廃”。これはそうだろうなと思いました。もともとJリーグは最近、外国人選手枠を拡大していますし、このときもヴィッセル神戸のためだと言われていたんですよね。ただ、それですら三木谷浩史会長には十分ではないと感じているのかもしれません。
また、これも以前から言われていた「プレミアリーグ」構想の話が出てきました。
「クラブ数が10からスタートしたJリーグは今、J1だけで20に倍増。そこで上位10~14クラブで“プレミアリーグ”を創設するというプランを温めているのです。人気上位のクラブは、下位クラブと戦うよりも、上位同士でだけ試合をした方が多くの集客が見込める。J1内で均等割りになっている放映権料の取り分も大幅にアップします」
私も最初メリットがわからなかったものの、「プレミアリーグ」構想はアリだと思います。トップリーグのチーム数が多いと有力選手が分散するなどして、試合レベルが低下。逆に言うと、集約化することで、リーグレベル向上につながる可能性があります。
外国人選手枠の方は賛成というほどではありませんが、これもリーグレベル向上にはつながるでしょう。制限付きの拡大なら検討する価値があるんじゃないかと思います。
ただ、ヤフーのコメント欄の上位は、批判的なコメントしかありませんでした。
<島田氏といえば楽天球団社長時、野村監督が初のCS進出させた時にCS前に解雇を言い渡した心の無い人で、コスト面ばかり強調し選手強化を怠ったイーグルスファンとしては許せない男です>
<仮にこんな事になったら、三木谷も口出ししてきてぐちゃぐちゃになる。楽天絡みはやめてもらいたいもんだ>
<一部のビッグクラブだけもっと稼げれば良いとの考えが表に出すぎた内容ですね。
金持ちがより金持ちになるのが目標の社長の片腕が特定の目的でチェアマンになるのは辞めて欲しい!>
<まさにレアルとかが欧州でスーパーリーグ構想を画策していたが、自分達のことしか考えない人はいるものだ>
<やはり日本のサッカーの頂上はJリーグで、そこからさらに上位のみというのには賛同するクラブは少そう。
本当に神戸くらいじゃないか?>
あと、<他のクラブの多くのサボも同じ思いだと思いますが、Jリーグは、今はまだその根っこの部分を大事にしないといけないのではないのでしょうか。百年構想路半ば、、>と批判している人がいました。
この批判だけならわかりそうな気がしたのですけど、柏サボだというこの人は一方で、<今後、レイソルが、またJ2やひょっとしてJ3、JFLとカテゴリーが変わっても、クラブが無くなるまで、文句を言いながら応援する>としていたんですよ。
カテゴリが落ちても応援するのであれば、J1の上にプレミアがあってもむしろ全然問題がないということ。トップリーグのクラブだけが愛されて、下位カテゴリのクラブが愛されないわけではないというJリーグの理想が実現された例です。
ということで、これはむしろプレミアリーグを創設してもJリーグは大丈夫…というプレミア構想擁護意見になっている気がしました。
2023年9月3日日曜日
レアル・マドリード、人気ではバルセロナに負けている?スペインでも日本でも見劣り
■2016/12/16 レアル・マドリード、人気ではバルセロナに負けている?スペインでも日本でも見劣り
ジダン監督が現役だった頃のレアル・マドリードが一番好きな選手多かったんですが、最近見ていないので選手もよくわかりません。
レアル・マドリードについて、以下のような記事を見かけて気になりました。
-----引用 ここから-----
Cロナ登場も目立つ空席。レアルとバルサの人気差大きく フットボールチャンネル 12/15(木) 21:38配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161215-00010038-footballc-socc
とりわけスタジアム2階席は空席が目立ち観客動員数は50,117人に留まった。前年度の欧州王者バルセロナが同大会準決勝を戦った際の63,870人とは対照的な雰囲気に。現在世界のサッカー界を牽引する2つのスペインビッグクラブだが、日本での人気には少なくない差が生まれているのかもしれない。
-----引用 ここまで-----
古いデータですが、本国スペインに関しても以下のような記事が。
-----引用 ここから-----
ファン人気もバルサがレアルを圧倒!?スペインの人気調査がついに逆転。 - 海外サッカー - Number Web - ナンバー 横井伸幸Nobuyuki Yokoi posted2011/10/19 10:30
スペインのスポーツ紙ASがマーケット調査のイケルフェル社に依頼した人気調査アンケートの結果である。イケルフェルは第4節から第6節まで1部で使用されている20のスタジアムに赴き、それぞれ70人、計1400人に回答を求めた。問いは幾つかあったが、注目すべきは断然これだ。
――自分が応援しているチーム(即ちアンケートが行なわれたスタジアムのホームチーム)を除いて、好きなチームと嫌いなチームを順に3つずつ挙げて下さい。
スペインでは昔からバルセロナとレアル・マドリーが様々な側面で覇権を争ってきた。それ故ほとんどのサッカーファンが「自分にとって第2のチーム」としていずれかを応援している。つまり、この問いではバルサとマドリーのどちらが全国的に支持されているのかわかるのだ。(中略)
「好きなチームを3つ挙げよ」という問いに対する全回答(1400人×3チーム=4200チーム)を集計したところ、勝者は44%を占めたバルサであった。37%で屈辱の首位転落を味わったマドリーには、「嫌いなチーム」で最多の51%というダメ押しも待っていた。
http://number.bunshun.jp/articles/-/165816?page=2
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日本人には馴染みないですが、バルセロナのあるカタルーニャは独立を目論むほど、中央との心理的な乖離があります。カタルーニャともう一つ独立運動のあったバスクは特殊な感じがありました。
これは逆に言うと、バルセロナに他地域の愛着が集まりにくいとも言えそうなので意外です。実際、過去は以下のようにレアル・マドリードが人気でした。
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2002年にカタルーニャ州政府が州単位で行なった人気調査では、マドリーが全17州中8つの州で人気ナンバーワンとなった。得票率は全サンプルの38%だった。バルサは2位ながら18%、州別では地元カタルーニャしか押さえられず、大きく水をあけられた。ちなみに3位はアトレティコ・マドリーだったが、得票率はわずか5%である。
その後、'07年5月にもスペイン内閣官房に従属する社会学調査センターがアンケートを行ない、国内の人気ナンバーワンがマドリーであることを再び証明した。全国で18歳以上の男女2473人に「サッカーが好きか」と問い、イエスと答えた66.8%に好きなチームを挙げてもらったところ、回答者の32.8%がマドリーを支持したのだ。またもや苦汁を嘗めたバルサは25.7%の2位。3位はアスレティック・ビルバオで一桁少ない5.1%だった。
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ちなみに3位になっているアスレティック・ビルバオがバスクのクラブです。ここは反中央なので親バルサというのはわかります。このアンケートでもはっきり政治色が出ていました。
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今回のアンケートが面白かったのは、どのチームのファンがバルサを好み、マドリーを支持しているのかわかった点だ。
“親バルサかつ反マドリー”の傾向は、バスク地方のアスレティック、レアル・ソシエダ、オサスナで強かった。一番の理由は政治的なものだろう。事実、以前レアル・ソシエダを取材した際、クラブの広報に「うちは、バルサは好きだ」と言われたことがある。マドリー戦の最中、スタンドから湧き起こるバルサコールを耳にしたこともある。
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他のクラブでもバルサ派、マドリード派というのがあるようです。ただし、"バルサとマドリーの全国的な人気は相対的で、少なくともここ20年ばかりは、シーソーのように上下している"とのこと。
スペインでの人気は普通に強さに比例しているのではないかとのことでした。