■2017/07/13 オフサイドトラップとアンチフットボールを発明したエストゥディアンテス・ラ・プラタ
■2017/07/13 戦術的ファウルだけじゃないアンチフットボールの問題点
■2017/06/05 セルティックが無敗で国内全タイトル制覇の一方、レンジャーズは…
■2017/06/05 スコットランドの名門レンジャーズ、破産して4部落ちしていた
■2017/07/13 オフサイドトラップとアンチフットボールを発明したエストゥディアンテス・ラ・プラタ
ベロン親子が所属していたことで有名なアルゼンチンのエストゥディアンテス・ラ・プラタ。2009年には39年ぶり4回目の優勝を果たし、親子二代での南米制覇となっています。
オフサイドトラップを発明したとのもエストゥディアンテスだと言われています。エストゥディアンテス・デ・ラ・プラタ - Wikipediaにも"1965年にオスバルド・スベルディア監督が就任すると、スベルディア監督は当時としては革新的な戦術(オフサイドトラップの使用や戦術的ファールの遂行など)を用い、傑出した才能を持つ選手たちを率いて黄金期を作り上げた"と書かれていました。
クレバーだという非常に良いイメージの クラブでした。
ところが、このエストゥディアンテスは、「アンチフットボール」をも発明したという非常にイメージの悪いクラブだったと知り、ショックを受けました。
「アンチフットボール」とは何か。知られざる語の起源。勝利第一主義で生まれた“戦術”【サッカー用語の基礎知識】 フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年07月12日 (文:実川元子)にアンチフットボールの話がありました。
作者は、EURO2016で優勝したポルトガルというのが、アンチフットボールのように見えたと言います。準々決勝までの5試合すべて引き分け、決勝も109分にようやく1点という戦いぶりで、どの試合も正直、見ていておもしろくはなかったそうです。
こちらによると、アンチフットボールとは、以下のような意味です。
・パスのためのパスしかしない、ストライカー以外の全員が後方に引いて徹底して守るだけ、またはフィジカルを生かして激しく当たって相手を封じるスタイル。試合に勝つことより、相手のゴールを阻止するほうを重視する。(ウィキペディア(英語版))
・とりあえずボールを前に蹴り出す、意図的にダイビングする、ピッチに倒れこんでなかなか起き上がらない、セットプレーに手間取るなどして時間稼ぎをする、などが「アンチフットボール」的行為としてあげられている。
・勝つことを何よりも優先し、観客を楽しませることは二の次とすること。
初出は2001年のゲイリー・アームストロングとリチャード・ジュリアノッティ著”Fear and Loathing in World
Football”。ただ、著者たちはアルゼンチンのサッカークラブ、エストゥディアンテス・ラ・プラタのスタイルが始まりだった、としているのです。
■2017/07/13 戦術的ファウルだけじゃないアンチフットボールの問題点
ただ、ジョナサン・ウィルソンさんの”Angels with Dirty Faces”で書かれたエストゥディアンテス・ラ・プラタのやり方はもっとショックが大きいかもしれません。
スベルディア監督は、レフェリーを講師として呼んで、どこまでならファウルを取らないか、オフサイドをとるのはどういう場合かを選手に教えるための講習会まで開きました。
オフサイドトラップだけでなく、アンチフットボールにあたる戦術的ファウルをも発明したのです。とはいえ、ここまではまだまだマシな話なのです。
"相手を怪我させることも恐れないほど暴力的だったし、レフェリーの目をごまかしてファウルを重ね、戦意をくじくような侮辱を相手選手の耳元でささやき、露骨な時間稼ぎも平気だった"と言われています。これはさすがにひどすぎでしょう。
さらに、 インターコンチネンタルカップで"マンチェスター・ユナイテッドと対戦したときには、ピンを仕込んで相手選手を刺したとことをのちに(半分自慢げに)告白した選手もいた"とのこと。
こうした暴力となると、擁護のしようがありません。
なお、この投稿に追記したのは、単に 個別クラブの話という意味でだったのですが、ちょうどもともと書いていた投稿ではレンジャーズの話が出ていました。
2007年チャンピオンズリーグで対戦したレンジャーズとのスコアレスドローについて、バルセロナのメッシが「アンチフットボール」と批判していたそうです。
■2017/06/05 セルティックが無敗で国内全タイトル制覇の一方、レンジャーズは…
中村俊輔がかつて所属していたスコットランドの名門セルティックが、今季の国内で全タイトルを無敗で獲得するという初の偉業を達成したというニュースがありました。
4月初頭に早々と6連覇を決定し、8試合を残しての優勝決定は過去88年間で最速。優勝決定後も無敗で、最終的な成績は38試合で34勝4分け。リーグ戦が18試合で行われていた1898/99シーズンのレンジャーズ以来、実に「118年ぶり」となる無敗優勝を達成。最多勝ち点、最多得点のリーグ記録も更新したとのこと。圧倒的でした。
が、私が一番このニュースで驚いたのが、もう一つの名門でライバルであるレンジャーズの話。"クラブ破産による降格を強いられていたこともあって近年は国内でより圧倒的な存在"となったという説明があったことです。
(中村俊輔古巣のセルティックが歴史的偉業。全公式戦無敗で国内“完全制覇” フットボールチャンネル | スポーツ | 2017年05月28日 より)
■2017/06/05 スコットランドの名門レンジャーズ、破産して4部落ちしていた
気になってWikipediaを見てみたのですが、詳しい話はありません。
"2012年2月14日、会社更生法の適用申請を行い、クラブの経営権が管財人の手に渡った"としているだけで、理由は不明でした。
とりあえず、 破産により、リーグ規定で勝ち点10を剥奪。同年7月には、リーグ所属クラブによる投票によって4部に相当するスコティッシュ・フットボールリーグ3部への所属が決定しました。
ただ、2015-2016シーズン(とあったが、正確には2016-17シーズンか?下記参照)にはすでにトップリーグ復帰を果たしていました。
Wikipediaでは、このトップ復帰後の戦績が未更新なのですが、降格した後の成績は以下。ストレートに勝ち上がってきたわけではなく、一度足踏みしています。(トップリーグは、スコティッシュ・プレミアシップという名前)
2012-13 スコティッシュ・サードディビジョン 1位
2013-14 スコティッシュ・リーグ1 1位
2014-15 スコティッシュ・チャンピオンシップ 3位
2015-16 スコティッシュ・チャンピオンシップ 1位
Jリーグでも財政に問題を抱えたクラブがいるというか、慢性的な問題になっています。ショッキングな話でした。